アイキャッチ-復元-復元-復元-復元

ランキング操作問題から考えること【 #ゲーム運営 #マーケティング】

例の件です。そして誰得でもなかったですねと言う結果になってしまいました。

本件、誰でも考えることなのかなと。ただアプローチ方法が悪かったですし、まだまだランキング操作可能なことが少し露呈した事例にもなったかと思います。

直接生金入れてダイレクトにユーザー評価等のフィルター無視してパブリッシャーが直接ランキングを操作しよう、実際できちゃったと言うのもいけなかったのですかね。

2019年1つの出来事がニュースとして取り上げられました。コロプラ社の『最果てのバベル』における「課金ブースト」がニュースにされたという点です。2019年8月13日にその調査報告書を発表が公開され、従業員の解雇、役員の解任、一部役員の減収などを発表しております。

■『最果てのバベル』における「課金ブースト」問題
簡単に書きますと、『最果てのバベル』において、同社従業員2名がセールスランキングの操作を目的として、自社費用でもって取引先が「課金」することを依頼したということです。

ランキング操作は誰もが考えること

今回は同従業員が課金をしてランキングを操作したということでありますが、たかが800万の投下にしては業界全体にも与えたネガティヴ効果があまりにも大きく、インパクトも大きかったと感じています。ランキングなんて一時的なものですからね。

これ、例えばですがポイントサイト等に大量出広し、ダウンロードランキングを操作するリワード広告と何が違うのか誰か突っ込まないのかという疑問を感じました

以前Appstoreにおいてランキング操作に関する禁止事例という触れ込みがありましたが、勝手にリワード広告禁止みたいに解釈されていたことが記憶に新しいです。ただ実際に明らかなランキング操作の恐れがあるタイトルがいくつかあり、Apple側でリジェクトしていたりしていました。

ちなみに現在ではリワード広告は名前を変えてですが、ひっそりとその体裁や広告メニューは存在しています。ただ、費用対効果が抜群に悪く、「やめとけ!」っていう風習が広まった結果、自然に利用金額が減っているのが現状です。

とはいえ、結局のところランキングがある限り、何かしらそれを操作したいという人がいるのは必然であり、それに対して試行錯誤した結果が今回の結果を生んだのではと思います。

結果はどうあれですが、市場原理としては普通かなと感じていますが、今回の出来事で得られる教訓や学びがあることは間違いありません。

極端な短期回収志向が蔓延している

アプリゲームにおいてですが、消費サイクルやゲーム自体の寿命が極端に短くなってきていますよね。理由は簡単で、タイトルが多すぎることも1つです。

背景には、各社ビッグヒットの一発逆転を目指して量産。ブランドを育てることやタイトルを長期で育てるというビジョンや経営戦略が浸透されないまま、次々とほぼ同じゲームデザインのままリリースされてしまったためと思っています。

ゆえに短期的な視点で、集客、売上、チーム評価を気にして一気に突っ走るわけです。そこに顧客満足度の要素は希薄で、スタッフ自信も駄目だったら転職すればいい、売れたらラッキーというような考えも相まって、ランキングインを目的として、短期集中型の資源投下と強キャラのガチャ高速回転モデルでプロダクトローンチを仕掛けていった結果だとも言えます。

そもそもすでにそのビジネスモデルは崩壊していて、今はどちらかというと時間をかけてドライブさせていくという育成型ローンチモデルも存在しています。

プロダクト愛を育んでほしい

今回の問題が発覚したのは匿名の報告から発覚したそうですが、やはり上記の短期回収志向が生み出した1つの結果だったのではと推測しています。しかしその裏ではその取り組みについて疑問を持った人がきっと報告したのではないかとも思っており、プロダクトに対して愛があったからではないのかとも一人勝手に想像しています。


プロダクト愛がプロダクトを育て、長期利益を生む

昨日のnoteにマネタイズと同じぐらい重要な要素について書きましたが、これを理解していない人が多すぎるなと、いろいろな人に話を聞いてて感じています。

すべてのサービスが単なる投機の商品として見られている場合や、トップマネジメントに愛がない場合、特定のボーダーラインで結構バッサリ切捨てられちゃうケースを多々目にしてきています。

まぁしょうがないと言えばしょうがないですし、決断が早いと言えば聞こえはいいですが、今は目に見えない資本や資産にまで目を向ける必要があり、操作主義に固執することが破滅を呼びやすくなっているとも感じられます。

もちろんマネジメント側や経営陣側は、長期的に巨額の赤字を出し続けることには耐えられないと思います。しかしエンタメを作っている企業においては、広い目で育てることと見守ることと現場を信じることを視野に入れて、会社をエンパワーメントしていくことが理想的だというのが個人的な理想でもあり、個人的な希望でもあります。


オマケ

1同接続30円っていう裏メニュー

これは昔PCオンラインゲームを中心にやっていたときですが、”あの国”はですね、同接屋っていう業者がいまして、1同時接続30円で販売していたこともありました。

まぁPCゲームはランキングなんてないので、あくまで収益ベースを意識してにぎわいを見せるためや、第三者に調査依頼を出すときにブーストかけて盛り上がっている感を見せるときとかに使うとか、そういうところもあったようです。私は使ったことはないすけどね。


オマケ

コロプラさんは白猫をはじめとしてとてもいいプロダクトが多いので、これからも幅広い方に楽しんでもらえるようなサービスをたくさんリリースしてほしいなと思います。白猫にはとてもお世話になりましたし。

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

いただいたサポート費は還元できるように使わせていただきます! 引き続き読んでいただけるような記事を書いていきたいと思います。