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思考

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考え方と思考をまとめたものを、まとめていきます。
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2020年を振り返って

2019年、僕は毎月いろんな地域を訪れながら、様々な人と交流してきた。うなぎの寝床を2012年にはじめてから、ずっとそのような生活を送っていた。そして2020年も、そうやって過ごすであろうと思っていたが、全然違う年になった。少し振り返ってみようかなと思う。 3月 3月、新型コロナウイルス の情報が流れ始め、少しずつ出張などもどうしようか?という空気が流れはじめた。うなぎの寝床の社内でも、九州まで広がって来たら、少しずつ対策をしなければならないねと、もう少しゆっくりと、広がっ

うなぎの寝床は7/1から営業開始します

うなぎの寝床は4月中旬から休業に入り、2ヶ月が経とうとしています。この間に考え、議論をし、今後どうすべきか内部でも話せたことは、今後かけがえのない時間になると思います。 MONPEなどの卸、ECの部門は時短なども含め動いてはおり、この期間に卸先さんなどの発注、そしてオンラインショップを多くの方にご利用いただいて、本当に僕らはこんなに多くの方々に支えられているんだと実感した日々を過ごしました。本当にありがとうございます。 情報発信などは、特に特別なことをしたというよりも、淡

なぜ僕らは活動しているのか?なぜつたえるのか?

正直「地域」には、そう興味があったわけではなかったと思う。「文化」にも全く興味はなく体育会系で運動ばかりしていて、僕が文化を語るなんておこがましいと今でも思っている。そして大学中も卒業しても、どちらかというと有名建築家、有名なデザイナーなどに興味を持ち、その人たちが手がけた「作品」を「おーすげー、自分もこういうのやれるのか?」という興味が学生を卒業し考えていたことのように感じる。2009年から九州ちくご元気計画という厚生労働省の雇用創造事業に参画し、地域の農家の方やものづくり

「僕らはこの機に変わらなければならない。個人として変われること。会社として変われること。」 / 【連絡:毎週木曜日午前配信予定】うなぎの寝床4/23(木)- の営業。

※この配信は4月23日(木)におこなっています。毎週水曜日に判断を下し、木曜日の午前中に営業などの方針をどうするかお知らせさせてください。 1_店舗営業について:今週4/23日(木)-6/30日(火)まで休業予定 (5/6緊急事態宣言明けに一度中間判断) 2_MONPEなどの発送による倉庫業務:日数を絞り配送(予定) 3_EC(インターネットによる販売)と対応と発送:日数を絞り配送(予定) うなぎの寝床の情報は下記で取ってもらえると嬉しいです。 0.地域文化商社というコ

リアル店舗、リアル関係はどうなっていくのか?在り方を再考する時になる。ぶつぶつ。

「お店」という形態を2012年からの7年間行ってきました。ジャンルでいうと、生活雑貨に関するお店です。うなぎの寝床という会社自体は地域文化商社として、お店の位置付けは九州ちくごのアンテナショップとして、という命題はありますが、ジャンルとしては雑貨店だと思います。食品ではなくて物が中心です。 九州は福岡県八女市という熊本と福岡市内の間くらいに位置する場所にあり、その周辺は伝統工芸などが盛んな地域で、僕らは100件を超える九州の作り手とやりとりをしていました。1月から中国でのコ

なぜTRAVEL UNAという雑誌をリリースしたのか?それは地域文化を体感してもらうきっかけなのである。

【通販】TRAVEL UNA vol1 ネイティブテキスタイル 1800円+税 この出版不況と言われる中で、なぜ紙媒体をリリースしたのか。うなぎの寝床はただのアンテナショップだと思われている方も多いと思うが、大きな命題としては地域文化商社というコンセプトで動いている。 僕らは、九州ちくごのアンテナショップうなぎの寝床を2012年にはじめ、今はMONPEのメーカー、2017年からは九州以外のものを九州の方々に見てもらうリファレンスショップであるうなぎの寝床旧寺崎邸も運

九州の文化を体験を通じて伝えるトラベルデザインファーム「UNAラボラトリーズ」発足始動!!

シンク・アンド・ドゥタンクを提唱しているリ・パブリックと、九州ちくごを拠点に地域文化商社であるうなぎの寝床で、7月頭にUNAラボラトリーズという会社をつくりました。 今年の冬に旅行業登録を行い、同時に、季刊トラベルガイド・UNA(ユーナ)を創刊します。UNAは毎号特集を組み、九州の文化とそのルーツである地域の自然・歴史・暮らしを掘り下げ、新しい視点の企画を提案するバイリンガル誌(日英)です。UNAの特集と連動して、九州の魅力を読者・ツーリストとともに編み上げていくツアーの提

#18 起業し事業を継続する上で借金(借入)をどう考えるのか?

2012年に実質の起業、うなぎの寝床を立ち上げて6年が経った。今まで借金はしてこずになんとか事業をやれてきている。それには、運やタイミング、出会いなどが重なってやってこれているが、ここにきて借入をしようという決断にいたった。なぜか? 僕は、リスクは負うことはそこまで厭わないけれど、最低限自分で責任を取れる範囲でのリスクしか負っていくつもりはない。それは、今でもそうだ。事業をはじめて6年間、今までそれでやってきた。 今になると、起業するということが、どういうことか?さすがに

#3 「伝統工芸やものづくりを行う作り手と取引するとき、はじめは大変だったことが多いんじゃないですか?」とよく聞かれます。どうでしょうか?お答えしましょう。

タイトルにあるように、地域の伝統工芸などを取り扱っていると「伝統工芸やものづくりを行う作り手と、取引するときは、はじめは大変だったことが多いんじゃないですか?」という質問を受けます。その答えは「そんなことは特にありませんでした。」というものです。その理由を述べてみようと思います。 うなぎの寝床では、九州ちくごのものづくり・約90件の作り手の商品を取り扱っております。商品点数で見ると1000点弱にはなります。 うなぎの寝床 オンラインストア 参照(全て掲載はしておりません)

#14 メモ /// 方法的懐疑からの「我思う、ゆえに我あり」と、ものづくりの「物」と「情報(ストーリー)」との関係について考えたこと。

若い読者のための哲学史を読んでいて、デカルトの方法的懐疑の延長線上にある「我思う、ゆえに我あり。」という有名な一説。私は思考しているのだから、存在しているはずだ。という結論。 この結論から、僕らの地域文化商社とう仕事についても考えてしまった。僕らは「物」を扱っている。しかし、物を扱ってはいない。物は「機能と価格を含んだ交換価値」であるとともに「情報の塊」でもある。その情報を分解してみると、1.交換価値としての正当性を担保するための情報。と2.アーカイブとしての生産者や歴史的

#13 意味なきこと。

もうすぐ33才になる。大学を卒業して10年が終わる。社会というのは、とても合理的にできていて、意味あることにあふれている。そして、仕事には意味と意図が求められる。資本主義の世の中では、可視化された領域、言語化、数値化された領域が資本として変換される。そういう社会で生きてきて10年間。なんとなく適合できた部分と、適合できていない部分も見えてきた。この10年、意味を追い求めながら活動してきたように思う。 意味(いみ)とは、次のような概念である(wikipedeiaより)。 1

#12 メモ /// 直感と覚悟と対応力の多様性を持ちたい。解釈と伝達の一元化に対する興味と実践はまた違う。

会津木綿を中心にしたヤンマ産業とはらっぱをやってる山崎ナナさんを迎えてトークイベントを行なった。なんというか、いろいろ印象に残ってはいるが、最終的に大事なことは「直感」だ。ということが印象に残った。僕もそう思う。直感という曖昧な言葉の中には、いろんな意味が隠されていて、経験や、自分が過ごしてきた背景、土地の背景、なんか未来へ対しての雰囲気、その場の状況、環境、様々な要因が複合して、直感は働く。 頭でいろいろ考えたり、理論で武装したりもすることも多いし、それは悪いことではない

#11 うなぎの寝床、7年目に突入。「わからない」を許容する。そして、物事を自分毎として捉える。

うなぎの寝床は7月1日で、創業して6年を終え、7年目に突入しました。九州ちくごのものづくりのアンテナショップです。といいはじめスタートした仕事は、芯は変わっていないのですが、物を介して作り手や土地性、技術や精神などを伝達するという一方向的な役割だけでなく、メーカー的な側面や、動画の制作、大学との連帯や行政との連帯、そして、消費のあり方を考えたり、九州外との人脈を地域に流入させたり、海外と一緒にものづくりをしたり、また、株式会社という形態をとりながら、内部の人たちともどう取り組

#10 自分の意見を形成するために、リサーチが大事だと思う今日このごろ。根っこが深ければ深いほど、木は大きくなる。大きければいいという訳でもないが。

Musesumの多田さんと、UMAの原田さんが八女に遊びにきてくれて(遊びじゃないか、仕事だ。)ディスカッションをしていて、何かを企画したり、起こしたり、デザインしたり、思考したりするベースには、やっぱりリサーチがとても重要だし、それがないと、自分なりの思考は構築できないよね。という話になった。お二人は京都造形大で教えてもいて、最近リサーチに関する授業の試みもしていると聞いた。 うなぎの寝床でいろんな企画をしている。これは、物販という形に現れて、一般の使い手と呼ばれる領域の