マダムK 、80代。何がオモロい

東京生まれ、名古屋育ち。商社の社内報作成経験8年を経て、コピーライター歴30年余。今は…

マダムK 、80代。何がオモロい

東京生まれ、名古屋育ち。商社の社内報作成経験8年を経て、コピーライター歴30年余。今は、仕事は娘に任せ、映画•演劇•スポーツ鑑賞三昧の日々。酒を飲みながらの酔狂句会も30年以上。現代思想に大いなる興味を持つ。甘いものは苦手。日々の出来事、思ったことなどを発信していきたい。

最近の記事

・一片の筍に酔ふ老ひの宴 

近所のじじばば会の総会があった。 今年の行事予定の発表では、バーベキュー、七宝焼体験、ランチコンサートなどがある。 さらに、オプションで料亭食事会、長良川一泊鵜飼見物も。 元気なシニアばかりだ。 私もほとんどに参加するつもり。 同じ区内の高年大学同窓生なので、気心が知れている。 月1位でイベントがあり、大いに楽しんでいる。 私は一番先輩になるらしく、乾杯の挨拶をよく頼まれるが、今回はすっかり忘れていた。 開会時になり、気がついたが、後の祭り! 毎回、facebookに

    • ・春蹴球滅多に出さないトヨタバス

      母の日のプレゼント、ということで、サッカーのセレッソ(1位)対グランパス(5位)のチケットを貰った。 昨年の代表戦以来。1年ぶりだ。 長女が長年追っかけをしている、セレッソの香川真司選手を観るのが目的である。 雨予報が出ているが、メインスタンドのど真ん中、前から13列目の良席なので、濡れる心配はない。 トヨタスタジアムへは、我が家から1時間ほど。名鉄豊田市駅からバスに乗るが、シャトルバスが出ることは少ない。 いつも行きは路線バス、帰りは30分弱歩く。 幸いこの日はシャ

      • 村神様不振でも神とやさくら散る

        近頃、プロ野球が好きだ。 年に数回頂くシーズンシートチケットを、楽しみにしている。 今シーズン初めて。 4月16日の中日対ヤクルト戦だ。 ヤクルトの村上に加えて、中日に新加入の中田 がお気に入り。 もう楽しみでしかない。 早めに入場して、飲み屋街のフードコートへ。 いつもは、尾張藩御用達の八百彦弁当だが、 今回は、気になっていた店を試してみる。 夫のリクエストで、とんかつの専門店松尾に。 最高級のフィレにする。 タレはもちろん味噌だ。 しかし、がっかり。 思っていた

        • 花どきとの館主の誘ひ和美術展

          まずは腹拵え。 名古屋一の町中華、ひめは菜へ。 友人も私も天津飯を。 いつもながら絶品だ。少食の私が完食した。 生のずわい蟹を用いている。 ファンが多く、超満員だ。 美術館まで歩く。点在する八重桜や変わった種類の桜が丁度見頃だ。 館に着くまで、さながら桜街道だった。 そして、桑山美術館。 広大な庭園に見事な桜の古木が、今年最後の晴れ舞台を演じていた。 少し散ってはいたが、レトロモダンのミュージアムの建物とマッチして、いい雰囲気だった。 本展は「四季折々 日本画と俳句

        ・一片の筍に酔ふ老ひの宴 

          ・異人の撮るトイレ掃除夫朝ざくら

          映画評『パーフェクトデイズ』 2023年、日本、ヴィム・ヴェンダース監督 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️(⭐️5つで満点) 公衆トイレはなるべく使わないようにしている。 なので、本作のシーンを想像すると、足を運びたくなかった。 丁度時間が合ったので、急遽観ることにした。覚悟を決めて臨んだ映画『パーフェクトデイズ』。 全く予備知識なし。 有名建築家らが設計した、渋谷区のプロジェクトによる、おしゃれトイレ群が舞台とか。 なるほど、昭和レトロが溢れる主人公のトイレ掃除夫の周辺には、ス

          ・異人の撮るトイレ掃除夫朝ざくら

          ・モデルは知人どきどきクスクス春映画 

          映画評『青春ジャック 止められるか 俺たちを 2』 2023、日本、井上淳一監督 こんなに笑ったのは久しぶりだ。 館内は7割位の入り。 遠慮すべきだが、堪えることができなかった。 他の人がどうだったか、覚えていない。 それほど没入していた。 我が愛すべき名古屋のミニシアター、シネマスコーレ。 私の映画零年に誕生し、出会い、会員になった。 同館の誕生物語ともいうべきドラマである。 産みの親の故若松孝二監督を井浦新が、同館の木全支配人を東出昌大が演じているが、実にそっくり

          ・モデルは知人どきどきクスクス春映画 

          ・老二人手弁当がよし花万朶

          今年は花見のオンパレードだ。 すでに3回。 4月1日、鶴舞公園、5分咲 4月4日、山崎川、9分咲 4月7日、細口公園、満開 鶴舞はそれほど桜が多くないことに気づいた。 夜桜宴会ばかりしていたので、ろくに花見をしていない。 人出とライトアップのせいで、数増ししていたのかも? 山崎川は実家が左岸沿いにある。 家の中まで花吹雪が舞ってくるほどだ。 久しぶりに立ち寄って、弟と夫と3人で散策した。 護岸工事は終了したが、アリーナやスタジアムの建設工事中で、散策路は度々中断される

          ・老二人手弁当がよし花万朶

          ・春の月やもめの友より巻手紙 

          夫の親友2人の妻さんは認知症だ。 1人は昨年、旅行中にお会いしたが、比較的軽度だった。 もう1人は重症で会えず、昨年11月に天寿を全うした。 まさに親友で、70年もの長いお付き合い。 茨城に帰ると必ず一泊し、妻さんの手料理を頂いた。 家族でお邪魔したこともある。 彼らが日本一周ドライブ旅行の途中で、我が家に泊まったことも。 12年前、3家族で猪苗代湖の宿で宴を開いたのが妻さんとの最後だった。 さて、彼から故郷の名物が送られてきた。 お馴染みの水戸の梅と、ひたちなか市の

          ・春の月やもめの友より巻手紙 

          ・スマホ解く耳遠の夫花あかり 

          名古屋一の町中華、ひめは菜。 某名門ホテルを退職されたシェフの繰り出す、魔法のような料理の数々は、一度食べたらやみつきになる。 とはいえ、地下鉄駅からかなり歩くし、予約も必要なので、エイヤッという感じで訪れている。 店の近所に住む友人を誘って、夫と3人でランチした。 彼女と夫は初めてだ。 2人は私のおすすめの黒酢酢豚、私は四川風麻婆飯のセットを頼んだ。 1人ずつの膳だが、夫はみんなで分けて食べるものと思っているらしい。 小皿をもらい、いろいろつまむと、さらにおいしく感

          ・スマホ解く耳遠の夫花あかり 

          ・花冷や大谷ハラスといふ造語 

          根がミーハーなもんで、トレンドにすぐ飛びつく。 とくにスポーツ。 相撲は1980年代の若貴時代から。 サッカーは93年のJリーグ発足以来。主にテレビ観戦している。 相撲は生で観るのは名古屋場所のみ。 4人揃えば、花道沿いの枡席で、5日目までに。 そこに、先のワールドカップで、ラグビーが加わった。 「にわかファン」である。 サッカーより、はるかに難しいルールを勉強して臨んだが、面白いことこの上なし。 ボールを扱いにくい楕円形にして、前に投げてはいけない? サッカーでは

          ・花冷や大谷ハラスといふ造語 

          ・スペアリブええ加減の味や宵の春

          長年、肉は嫌いだった。 夫の苦手な鶏肉をはじめ、加工品を含めて、 肉料理を避けていた。 薬剤師の弟のアドバイスもあったが、大正生まれの母の影響もあった。 たまに良質の牛肉ですき焼きをしたり、定評のある焼肉屋や、ホテルなどのレストランのステーキを頂くことはあっても、ハムやソーセージを買うことは皆無だった。 頂き物の肉製品は、高級品が多いので、渋々食べていたが…。 弟の死を境に、肉を解禁して、どんな肉でも食べることにした。 ただし、夫の嫌いな鶏肉だけはオフのままだ。 内

          ・スペアリブええ加減の味や宵の春

          ・迷宮かzoom句会は春の闇 

          てんてこ舞いにあたふた騒ぎに、まごまご。 事前から緊張していた。 zoom句会初体験。 以前から、いろいろなカルチャーセンターのzoom受講をしていたので、所属するグループのzoom句会も一度覗いてみたいと思っていた。 しかし、ミュートや壁紙、顔出し、やり取りなど、よく分からないないままに、時間が来てしまった。 長女が設定してくれたはずの壁紙はパー。 全員が顔出ししているのか、疑問だったが、画面を触れないのでそのままにしていた。 顔出しはどちらでもよかったようだ。 流

          ・迷宮かzoom句会は春の闇 

          ・炭水化物過剰じゃないの春休み

          こんなに豪快に食べる人類を、久しぶりに見た。 孫娘16歳。 身長160センチ、体重は平均かな? 心なしか、2ヶ月前に会った時よりふっくらしている。 いくら食べ盛りとはいえ、焼肉三昧した後、ピビンバ、玉子かけご飯、牛握りずし、デザートのパフェ、二次会でミスタードーナツを2個も…。 春休み。 次女母娘ガやって来た。 孫と長女の誕生日が近いので、家族5人が 近所の飛騨牛専門店「牛ざんまい」へ。 ブランド肉だけのまあまあ豪華な店なのに、混んでいる。 週末はなかなか予約が取れな

          ・炭水化物過剰じゃないの春休み

          ・芹食めば禊ぎとならむ肉食系

          毎年、寒い時期に、仙台出身の句友が、郷土料理の芹鍋を作ってくれた。 今年は叶わず、諦めていたが、スーパーで岐阜県海津市産のものを見つけた。 養老山脈の伏流水で育った水耕栽培だ。 値段は東北産と変わらないが、4束も入手した。 さて、鍋以外に何を作ろうか? まずは、やっぱり鍋。 友人のレシピをまねて、苦手な鶏肉を豚に変え、醤油味の鍋にしたら、美味しさが止まらない。 具は肉の他に油揚げ、平茸、葱、牛蒡など。 これらは最初から鍋で煮て、主役の芹は、さっとしゃぶしゃぶするだけ。

          ・芹食めば禊ぎとならむ肉食系

          ・白海老や能登職人の消息など

          インフルが長引き、夫と2人で家に籠る日々。 気分を変えようと、長女の車で近所の回らない回転寿司へ。 能登が本店だ。 職人も彼の地の出身。 ネタも北陸産が多い。 元日の災害の様子を聞くと、あまり話したがらない。 光り物の握りを中心に、白えびのかき揚げやサザエの壺焼きを頂いた。 食欲不振は吹っ飛び、食べるわ食べるわ。 イワシ、アジ、サバ、ブリ、カンパチ、赤エビ、ツブガイ、アカガイ、ホタテ、イカ…。 3人とも、こんなに食べたことがないくらい。 久保田の熱燗が効いたのかも?

          ・白海老や能登職人の消息など

          ・湾岸の痕跡無限震災忌

          あの日、私は仲間と喫茶ユーハイムにいた。14:46、強い揺れが来た。 テーブルの下に潜る。 誰もそうしなかった。 尋常じゃない揺れだった。 すぐに帰宅して、テレビをつけた。 酷いことになっていた。 津波の中継だ。 伊勢湾台風の津波で、命からがら屋根に逃れて助かった記憶が甦った。 テレビから目が離せない。 夫の両親の在所は東北。北関東出身の夫は、声も出ない。 ウッと呻いて耳を抑える。 「聞こえない!」と呟いた。 突発性難聴。 近所の耳鼻科で、荒治療してもらった。 1

          ・湾岸の痕跡無限震災忌