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つながり活動 〜職場のAさんとつながる〜

「 僕はなるべくなら、仕事とかやりたくないんです 」。

職場の休憩室で、私から声をかけたAさんは言う。

驚きつつ、私は話を聴かせてもらう。

「 でも、さすがにお給料がないと生活ができないので、

  働くように頑張ってるんですけど、休みになると

  ダラけてしまうので、本当は休みを取らずに働いた

  ほうが、ダラけなくていいと思っているんです   」。


 軽く話すには、濃い内容を私が持ちかけてしまったのだが、


「 どんな暮らしをしたいか、何を大切に生きたいか、


  そして、その中で仕事には何を求めるか、何をしたいか 」

などを聴いてみた中の、Aさんの反応であった。


私には、ない感覚。

仕事に対して、やる気があるのか、ないのか、

私には、まだよくわからなかった。

だが、特に 「 それは違うだろ〜 」 などとは思わない。


話を受けとめ、さらに会話を続けた。


「 Aさんは、どんな人間になりたいか、とかあるの〜? 」


と聴くと、


「 小さい頃、親戚の人達がよく家に遊びに来てくれて、


  そのお陰で寂しい思いもしなかったし、1人だとは


  思わなかったんです。だから、自分も誰かに、


  自分がしてもらったことをしてあげたいな〜とは


  思っています。 」


私の心が弾む。


「 自分がしてもらったことを、誰かにも、してあげたい 」。


素晴らしい。


「 特にどんなことをしてあげたいと思うの? 」


と、ツッコミ(質問)を入れずにはいられなかった。


「 やっぱり、1人になっているな〜と見てて思う人


  には、話しかけてあげたいなと思います。 」。

とAさんは少し照れながら、答えてくれた。


人の思いや考えに、年齢の差は関係ないなと思う。



「 じゃあ、今の介護の仕事においても、


  ポツンと椅子に座っている高齢者の方や、


  1人で悩んでいるスタッフを見た時に、


  声をかけてあげることができたら、


  もっと仕事が、自分の思いや考えと重なって、


  楽しい場面が増えるかもね  」 。


と、私はAさんに伝える。



「 確かに、そうですね〜 」。


と、Aさんは少し驚いた感じの表情を見せた。



「 職場のAさんとつながる 」。

Aさんの思いや考え方の「 軸 」のようなものが見えた。


話すお相手の、「 軸 」が見えると、


私も、とても心が弾む。


誰だって、言葉にはしていないだけで、

何かしらの考えや思いはある。


だから、その 「 軸 」が見えるように、

必要であれば、

会話の中で少し、

思いや考えを整理をするお手伝いを

させてもらいたいなと思っている。


それが、お話しするお相手のためになると思うし、

自分も、その刺激を受けたいと思うから。


たとえ、「 ウザい 」と言われても。


私はそれを仕事の中で、

味わうことができる役割をさせてもらっているので、

大変なことのほうが多いけど、

やっぱり幸せだな〜と思う。


何も考えずに気楽に話ができるのも楽しいが、


やっぱり、グッと相手との距離が縮まるような、


お互いのことを知ることができる会話は、


より楽しい。










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