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ド素人がフルタイムで働きながらドイツ語Goethe試験B1に6か月で合格した話

0.はじめに

このNoteでは、全くの知識0の状態から、働きながら6か月でドイツ語の検定試験であるGoethe B1に合格したのか、勉強方法を紹介します!

私の前提
・ドイツ語知識全くのゼロ
・平日勤務(24時まで残業することも多々ありました)
・土日休み
・日本在住
・ドイツ語スクール通わず

なぜ、6か月で目指そうと思ったのかのですが、まあきりがよかったからという理由ですかね笑
働きながら勉強するというのが結構きつくて、モチベーション維持も難しいですし、せっかくの土日休みがつぶれてしまうのもなんとなく嫌でした。。。が、なんとか合格することが出来て今はホッとしています。
少しずつ次の目標であるB2に向けて勉強中です。

さて、それでは本題に入っていきます。


1.ドイツ語の概要

ドイツ語は、言わずもがな主にヨーロッパで話されている言語で、意外とドイツ語を母語としている人々の数は非常に多くです。
以下ドイツ語を話す地域を国別で記載しますが、ドイツ語を母国語としている人々は全世界で約1億人います。

  1. ドイツ: ドイツはもちろん、ドイツ語を母語とする最も大きな国です。2022年時点で約8,300万人の人々がドイツ語を母語としています。

  2. オーストリア: オーストリアもドイツ語を公用語とし、約900万人がドイツ語を母語としています。また、オーストリアはドイツ語のアクセントがありますが、ミュンヘンなどの南ドイツと似たようなアクセントを持つようです。

  3. スイス: スイスではドイツ語が主要な公用語の一つであり、約700万人がドイツ語を母語としています。また、オーストリアと同様、スイスでは地域によってドイツ語の方言やアクセントが異なります。ドイツ人でも聞き取れないほどスイスのドイツ語はアクセントが強く、スイス人は、スイスドイツ語と標準ドイツ語の両方を学校で学ぶようです。

  4. ルクセンブルク: ルクセンブルクではドイツ語が公用語の一つであり、約60万人がドイツ語を母語としています。

  5. その他の地域: ドイツ語は世界中のさまざまな国や地域で話されており、他にもベルギー、イタリアの南チロル地方、一部の東ヨーロッパ諸国などでもドイツ語を母語とする人々がいます。

2.ドイツ語を勉強するメリット

ドイツ語は非常に難しい言語であり、英語より難しい言語とヨーロッパでは言われているそうで、ドイツ語を母語にする人たちは英語をいとも簡単に学び、流ちょうに話してしまいます。(巷では、ドイツ語より簡単な英語を話せないと、こいつ大丈夫か?と思われるそうです)

英語を話す人たちが多いとは言えど、やはり彼らの母国語を勉強することで得られるメリットはたくさんあります。

  • 経済的メリット: ドイツは世界有数の経済大国であり、多くの国際企業が本社や支社を置いています。そのため、ドイツ語を話せることは、ビジネスチャンスを広げるための大きなアドバンテージになります。最近は、GDPで日本を抜き世界3位に躍り出たことで、非常に話題になりました。特にフォルクスワーゲンやBMWなどの自動車産業、その他シーメンスなどの機械工業などの分野では、ドイツが重要な役割を果たします。

  • 文化への理解: ドイツ語を学ぶことで、ドイツの豊かな文化や歴史に触れることができます。ドイツは文学、哲学、音楽、美術など多岐にわたる分野で世界的に有名です。文学巨匠ゲーテ、音楽ではベートーベンやモーツァルトなど、ドイツ語を理解することで、これらの分野により深く没頭することができます。

  • 国際的なコミュニケーション: 先述の通り、ドイツ語はドイツだけでなく、オーストリア、スイス、一部の東ヨーロッパ諸国などで話されています。ドイツ語を話せることで、これらの国々とのコミュニケーションを円滑に行うことができます。ベルリンの壁で有名なベルリン、オクトーバーフェスで有名なミュンヘンなど、ヨーロッパではパリやロンドンだけでなく、ドイツ語圏内でもかなり観光地がたくさんあります。そういった観光地を訪れた際に、やはりドイツ語で話すとその国の人々や文化について理解が深まりますし、より豊かな旅の経験ができます。

3.ドイツ語の難易度

言語の難易度というのは、一概には言えず、母国語との関係性やバックグラウンド、その他外国語の習得レベルなどによっても異なってきます。

ただ、一般的には、日本人から見たドイツ語の難易度は、中程度から高い難易度とされています。以下にその理由をいくつか挙げてみます。

  1. 文法の複雑さ: ドイツ語の文法は日本語とは異なる点が多く、特に名詞の性別や格変化、動詞の活用などが挙げられます。英語は比較的ルールが少なく、名詞や動詞の変化もほぼないですが、英語を勉強した後にドイツ語を勉強すると、どれだけ英語が簡単だったかというのが身に染みてわかります笑

  2. 長い複合語: ドイツ語には複合語が多く存在し、これらは長く複雑な単語になることがあります。一度ある程度単語を学んでしまえば、それらの単語ををただくっつけるだけなので、慣れてきますが、最初はどこまでが一区切りなのか全然わかりません。。。例えば、Lebensmittelgeschäft (食料品店)は、Lebensmittel (食料品) + Geschäft (店)の複合語ですし、Hochgeschwindigkeitszug (高速列車)はHochgeschwindigkeit (高速) + Zug (列車)の複合語です。これは2つの単語をくっつけただけですが、これが3つも4つも永遠につなげられると、どれだけ長く、難解になってくるか容易に想像つくでしょう笑

  3. 発音とアクセント: ドイツ語の発音やアクセントについても、もちろん日本語とは異なる部分があります。特に摩擦音や喉音(喉から出る音)などの音を正確に発音することが求められます。うがいをするときのガラガラ声を発音しなければならないときが来ます。。。

4.ゲーテ試験とは

「ゲーテ試験」とは、外国人に対してドイツ語能力を測定するための試験のことを指します。正式名称は「Goethe-Zertifikat」といいます。

この試験はドイツ語を母国語としない人々がドイツ語能力を証明するために受験する試験であり、世界中で実施されています。

なお、ゲーテ試験は、ほかの外国語と同様、欧州共通語学習参照枠(CEFR)に基づいたレベルによって分かれています。

主なゲーテ試験の種類とそのレベルは以下の通りです:

  1. A1 : 初級レベルの試験であり、基本的な日常会話や簡単な文章を理解できる能力を測定します。

  2. A2 : 初級レベルの試験で、より広範な日常会話や基本的な文法の理解が求められます。

  3. B1 : 中級レベルの試験で、日常生活や仕事での基本的なコミュニケーションが可能な能力を測定します。

  4. B2 : 中級レベルの試験で、仕事やビジネスの状況でのドイツ語能力を測定します。

  5. C1 : 上級レベルの試験で、高度なドイツ語能力と議論や論文の能力を測定します。

  6. C2 : 最上級レベルの試験で、ドイツ語をほぼネイティブレベルで使いこなす能力を測定します。

ゲーテ試験はドイツ語学習者にとって重要な資格とされている。
なぜならドイツの大学に外国人が入学するためにはC1レベルが必要であり、またドイツ企業で働く場合は、企業によりますが、一般的にB2レベルが必要とされています。
それから、ドイツで永住権を取得する場合は基本的にはB1が必要であり、外国人がドイツ語圏で生活をするための必要最低限の語学力を測定してくれる試験です。

語学試験といっても、TOEICなどのインプット科目しか測定しない試験と一緒にしてはいけません。
英語でいうと、TOEFLやIELTSと同じような試験で、スピーキングとライティングも行わなければいけないのが非常に厄介な点です。
ただし、TOEFLやIELTSと異なり、ゲーテ試験はAcademicな内容が少ないため、人によっては勉強/対策しやすいかもしれません。

5.語学勉強の難しさ

語学を勉強する上での難しさは、二つあると思っています。

一つ目は、モチベーションの維持です

言語学習は長期的なプロセスであり、モチベーションを維持することが難しい場合があります。特に初心者の場合、進歩がゆっくり感じられることがあり、挫折や興味の喪失につながる可能性があります。

自分自身も勉強をしながら、モチベーションの維持は非常に気を付けていて、もし将来ドイツに住みたいのであればドイツに移住する夢を思い描いたり、一人だけじゃなくて実際に日本に住んでいるドイツ人と会ってみたり、そういった取り組みを無理やり自分の人生に組み込むことでモチベーションの維持をすることが重要です。

二つ目は、反復です。
スポーツだって何だってそうですが、この反復練習、つまり同じことを覚えるまで延々と繰り返す作業はやっぱり語学学習の大変さです。
また、仕事をしていたり、忙しい生活や他の優先事項がある場合、十分な練習時間を確保することが難しいこともありますし、せっかくの休日でも、また練習問題かよ~復習かよ~と勉強自体がおっくうになってしまう人もいるでしょう。

6.まず準備する本3冊

さて、私自身がどのようにゲーテ試験に取り組んだかですが、
かなりGoal志向の考え方をしていました。

具体的にいうと、模擬試験重視でB1の試験に受かることを第一目標としておいていました。そのため、A1やA2の模擬試験は一切見ていないですし、文法もそこまで丁寧にやっていないです。
飛び級ではありますが、最初からB1試験を目標にし、めちゃくちゃ最短で臨んだのが合格の秘訣だったかなと思います。

では、まずは何をしたかですが、手元に①単語帳と②文法問題、そして③模擬試験を用意します。
初心者だろうと関係ありません、模擬試験をさっさと買いましょう。
また、言語は単語と文法で成り立っています。これがベースとなるので、この二つについても必ず買う必要があります。

文法に関するオススメの本は、こちらの「ドイツ語トレーニングブック」です。
練習問題に重きを置いていますが、文法はかなり網羅されているので、接続法まではこちらで網羅的に勉強することをオススメします!
ただし、練習問題はあまりやりすぎないように注意する必要があります。
なにせ量が多いですからね。。。

文法に関しては、まずは①インプット、そして②インプット→アウトプットの脳=考える脳を作成することが必要です。
時間をかければ問題解ける!というレベルまでもってけば合格ラインです。

ちなみに文法書は、これ以外買う必要ありません!

続いて、単語帳ですが、単語帳は「独検合格 単語+熟語1800」を購入しましょう。
ここでは基本単語を収録しておりますが、B1で出てくるような難解単語も収録しています。
これだけでB1に合格することはもちろんできませんが、模擬試験を受けていく中でわからない単語も吸収するプロセスがあることを考えると、基礎単語はこれだけで十分です!

単語帳についても、これ以外買う必要ありませんよ~

そして、最後に模擬試験対策本です。
実は模擬試験対策本はたくさんありますが、おすすめは以下二つです。
Mit ErfolgとPrufungstrainingです。

ドイツ語に慣れ親しんでいて何年も勉強されている方であれば、模擬試験集1冊でも事足りるのかもしれませんが、2冊とも購入されることをおすすめします。
少し料金は高いですが、それぞれ模擬試験4セット分が入っているので、計8回の練習ができます。特に重要なのはリスニングです。
これらをiphoneに入れて常に聞くという練習が重要で、4セット分だけだと内容を覚えてきたりしてしまうので、8セット分のほうが良いかと思います。

7.具体的な勉強方法

本を3冊購入したら、ようやっと本腰いれて勉強ができます!

まず、最初の1か月は、丸々単語帳の暗記と文法練習にあてます。
勉強時間としては、30~40時間/月ほどでしょうか。

単語がわからないと話にならないのと、文法理解もできないと文章読めないですからね笑

7-1 リーディング

そして2か月目は、早速模擬試験を開いてリーディングを解き始めます。
この時点で意外と読める?意外と問題解けちゃうかも?とわかる人はわかるはずです。
リーディングは一番簡単なので、単語と文法の下地を作ったら、このような感じで問題を解きながら、わからない文法や単語は都度しらべて、ノートにまとめていきます。
そうすれば1~2か月で合格ラインに行きます。

7-2 リスニング

Goethe試験の一番の鬼門はリスニングです。
アウトプット科目は最悪覚えてしまえばどうとでもなりますが、
リスニングは、文章理解力×聴力となってくるので、いわばリーディングの進化系みたいなパートになってきます。

そのため、Goethe試験では主にリスニングに一番勉強時間をさくことになるかと思います。

勉強方法は、主に2つ。

1つは、模擬試験のリスニングパートのスクリプトを印刷し、①リーディングみたいに読み込んでいきます。聞き取れたとしても内容が理解できないと意味ないですからね。
スクリプトを読み進める上でわからない単語や文法があればそれも自分ノートのまとめていきましょう!

そして、スクリプトが全部理解できるようになったら、次は②速読です。
スクリプトを読みながら一瞬で内容が理解できるようにしてください(少しでも、あれこの単語、文法なんだっけ?となったらアウトです。リスニングでは、一瞬で聞く→理解までもっていかなければいけないので)

速読ができるようになったら、ここでようやっとCDを取り出して③音と文字を合わせましょう。そして、音のききとり→内容の理解になるまで、延々と聞き続けましょう!

このようにリスニングは3つのプロセスに分解して勉強することが有用です。①スクリプトのリーディング ②速読 ③音と文字の整合

①~③を、各スクリプトごとにやっていく感じになります。
模擬試験では1つのリスニングパートに対して、4つの問題が入っているので、単純計算で4パート×4問題×2模擬試験集=32回分も勉強できてしまいます!!

ただ、かなり腰が折れる作業と勉強になるので、モチベーション維持が難しくなってきます。その時は、是非以下のドイツ語無料サービスを活用しましょう!

こちらは、DWという会社が、ドイツ語初心者に向けて様々な動画を無料で提供しています。


こんな感じで、A1やA2、B1とレベルごとに動画を提供しているので、自分のリスニング力に合わせてみるとモチベーションに繋がります。

また、DW以外だと、easy germanもおすすめです。
これはドイツ人とポーランド人の二人がドイツ語の学習者に対して、様々なジャンルに関する動画を提供しています。
例えば、ドイツではどうやって恋愛をするのか?とか、ドイツ人はフランス人のことどう思っているのか?などを街頭インタビュー形式で流していたりします。(彼らのpodcastもおすすめです!)

7-3 ライティング

アウトプットパートであるスピーキングとライティングは比較的後からの勉強でも構いません。ほとんど詰め込み型×暗記なので。

B1のライティングは、問われる内容がかなり固定なので、覚えた文章を当てはめるだけでなんとかなってしまいます。

こちらについては、実際に試験対策をする際に使用した、各問題ごとの想定ライティング集があるので、別途Noteにて共有します。

7-4 スピーキング

同じアウトプット科目といえど、スピーキングはライティングより難しいです。なぜなら瞬発力が求められるからです。
ライティングは、時間をかけて文章が作れますが、スピーキングは時間をかけられませんからね。即興力となります。

とはいえ、B1ではお題が与えられ、それに対してスピーチをしたり、
あとは、同じ受験者とディスカッションをしながら来週末の予定を立てたりする簡単な問題が多いので、大変ですが対策は可能です。

こちらについても、スピーキングで使った文章集があるので、別途Noteにてまとめます。

また、私は週一でPreplyというサービスを使って、ドイツ人と会話を毎週していました。試験前になると、実際に面接官役になって模擬試験をしてくれたりしたので、非常によかったです。
ライティングやスピーキングで使用した文章については、全てこのネイティブの先生にみてもらっているので、もちろん文法の誤りはないですし、使用するワードのチョイスや文法のレベルなども確認してもらいました!

ドイツ語のスクールに通うと、お金もかかりますし、グループ授業だと自分のレベルに合わないですし、そういう観点でいうとオンラインの個人授業はとても自分にマッチしていたかなと思います。
1時間あたり2,000円で契約していたので、6か月で、48,000円ほど支出がありました。

8.さいごに

いかがでしたでしょうか?
意外と6か月で合格できそう!と思った方、その通りです!
別に半年にマイルストーンを置く必要はありませんし、1年でもいいですし、2年でもいいと思っています。

繰り返しになりますが、語学の勉強をする上で重要なのは、目標とモチベーション。
これを持って、さらに昨日の自分より伸びていたら、自分に花丸をあげてください!

ドイツ語の単語帳やスピーキング集、ライティング集も出しているので良かったらみてみてください!


◎B1の単語帳はこちら↓
A1やA2の単語帳も別Noteにございます。

◎B1のスピーキング・ライティングの回答例およびテンプレート集はこちら↓

◎B1の単語帳とライティング・スピーキング集をセットでお安くご購入いただけるマガジンはこちら↓


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