人生で一番嬉しかった言葉

これまで、生きてきた中で、一番嬉しかった言葉がある。

『下は、橋乃家の誇りばい!!!』

そう言った、曾祖母の笑顔も私は一生忘れないだろう。

生徒会長は本命ではなくて、とりあえず生徒会役員選に立候補しておけば、落選してもどこかの委員会の委員長にはなれる。
委員長になれば、高校の推薦もほぼ100%貰えて、後は作文と面接をクリアして他の人より一足先に確実に公立高校に入れる。

というのが、私、ではなく、親の算段だった。

だから、別に生徒会長になりたい訳じゃなくて、女子副会長に立候補すれば良かっただけの話なのですが、その年はやたら立候補者が多く、

どうせ当選しないとはいえ、埋もれてしまうのもな……

という、いかにも私らしい思考で3人中2番目に生徒会長に立候補した。

家に帰って当選したことを家族に告げたとき、どういうリアクションをしたか覚えていない。

覚えていないということは、たぶん対して何も言われなかったのだと思う。

だから、こそ、当選を曾祖母に伝えたときの言葉が私はとても印象に残っている。

いつだって、「お兄ちゃんもできたのだから、当たり前」と言われ続けてきた。
言われなくなっても、そういう雰囲気が漂っていた。

だからこそ、初めてただ唯一の自分を褒めてくれた曾祖母の言葉がとても嬉しかった。

人生で一番嬉しかった言葉

ちなみに、私が生徒会長になったことにより、同じ学校いいた従兄弟は、学校中から【生徒会長の従兄弟】として認識され、私は盛大に嫌われた。

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