非接触ICカードが普及し、スマートにピッと支払う人が増えた。

Edyやnanaco、WAONなどはいい。
使うときに「Edyで」などといえばいいだけだから。

ところが、ICOCAやSuicaとなると事情が異なる。
これらのカードはもともとは地域限定だったものが、後になって全国で使えるようになったものだから、東京で「ICOCAで」と言っても通じない店員もいるのだ。

自分の後ろに続く列を考えれば、レジで押し問答もしたくないから、その地域に合わせて「Suicaで」と言ってみたりもするが、聞き慣れない地域のご当地ICの名前はとっさには出てこないし、便利な「交通系」という総称も「草食系」みたいで使いたくない。

結果、皆がやるように、財布を店員の目の前にくいっと持ち上げる。
なぜかこれが交通系ICカードで支払う意思表示になっているようで、これまでのところこのジェスチャーだけで100%店員に通じている。

しかし、いつかは慣れない店員に、は？　と言われそうで、そうなった時の持ち上げた財布の行き場のなさを思うと、早く誰か「交通系」に代わるかっこいい名前を考えてほしいかな。

（2018/11/15記）