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日本国が「目指したもの」5~わが国の『衛生観念』のルーツを探る~(中編)ー日本人のための『和の国・日本国』講座67ー

こんばんは。高杉です。

日本人に「和の心」を取り戻すというスローガンのもと
『和だちプロジェクト』の代表として活動しています。


さて、

前回から


わが国の『衛生観念』のルーツを探る


のテーマでお話をさせていただいています。

前編の続きからお話をさせていただきますので、
ぜひ、前編をご覧になってから、見てくださいね!



今回は、
いよいよ我が国の歴史を『衛生観念』の視点で
見つめなおしていきたいと思います。

よろしくお願いいたします。





1)「食事」の習慣に宿る日本人の『衛生観念』とは?




日本人が受け継いできた
『衛生観念』
は今でも私たちの生活に溶け込んでいます。

ゴミ拾いやトイレだけではありません。



もともと、
日本の食事は、
机に鍋を置いて箸を使ってつつき合うような文化は
あまりありませんでした。

すき焼きや牛鍋、しゃぶしゃぶなどのように
みんなでお箸をその中に突っ込んで食べるということが始まったのは、
明治時代以降になります。

江戸時代までは、
基本的に食事は、「一人一人に分けられて」配膳がなされていました。

また、
食事をするときには、
茶碗をもって食べるのがマナーだとされていますよね。

おかずを食べる時にも、一度自分の茶碗において食事をします。

そして、

今でも「ぼくの茶碗」「お母さんの箸」など、
口をつけるものは基本的に分けられていますよね。

では、
どうして「一人一人お膳を分ける」ような習慣になったのでしょうか?



実は、理由があります。

それが『疫病対策』だったのです。

日本は島国ではありましたが、
江戸時代では、
長崎の出島でオランダや清など外国の船がしょっちゅうやってきました。





その結果、
コレラや赤痢、癩病(らいびょう)など
外国からさまざまな疫病が持ち込まれることになりました。

そのような、疫病から自分の命を守るためにどうするか?




それが、
「一人一人がお膳を分けて、食事をする」ということだったのです。

もしも、自分が何らかの形で疫病に感染していたとしても、
それを周りの人に移すことがないようにする。

また、人が病気を持っていたとしても、
それを自分がもらうことがない。

このようなことが行われてきました。


2)「挨拶」の習慣に宿る日本人の『衛生観念』とは?



他にも、
「挨拶」をするとき。

今でもそうですが、
立ったまま挨拶をする場合、
基本、畳一枚分(約1.8メートル)の距離を置いて挨拶をするのが
日本の昔から続いている礼儀作法です。

同じように、
座ってお辞儀をする場合も、
ちょうど畳一枚分の距離をとって礼をするのが作法になっていました。


では、なぜ畳一枚分なのでしょうか?




それは、
「会話をしても、飛沫が飛ばない距離」だからなのです。

唾液が飛んでくることによって、飛沫感染することがあります。

もちろん、
昔の人はウィルス感染がどのようにして起こるのかは
わかっていなかったでしょう。

細菌というもの自体が発見されたのは、明治時代以降のことです。

ウィルスが発見されたのも、20世紀になってからのことです。

細菌やウィルスのことはよくわからないけれど、
経験則上、
唾液が飛んでくる距離にいたときに病気をもらってしまうことが多い
ということを知っていて、
それを防ぐためにマナーとして、
このような一定の距離を置くようなことが行われてきたのです。


3)「手洗い」の習慣に宿る日本人の『衛生観念』とは?



さらにいえば、「手洗い場」

上の写真は、トイレの手洗い場ではありませんよ。

最近は見ることが少なくなりましたが、
玄関を入ってすぐのところに「手洗い場」があるんです。

実は、
トイレが「手洗い場」と言われるようになったのは、
外国の文化が日本に入ってからのことなのです。

古来より、日本人が手を洗う場所というのは、
もちろん、トイレの脇にも手洗い場はありましたが、
玄関の脇にも据えてあったのです。


では、なぜ玄関先に「手洗い場」があるのでしょうか?



江戸時代は、
草鞋を履いて、ひざから下を出して歩いて移動することが常でした。

そうなると、当然、手だけではなく足も汚れているわけです。

そこで、屋敷や料理屋の中に入るときには、
手を洗い、足もきれいに洗って、さっぱりとした状態でほこりを払って、
中に入る。
ということが行われていました。


なぜ、そのようなことをするのでしょう?

もちろん、家の中を汚さないということも理由としてあります。

さらに言うならば、『衛生環境』を保つためだったのです。




ちなみに、
今では飲食店の入り口に、水道は見かけなくなりましたが、
そのなごりが今でも残っています。

それが、『おしぼり』です。

『おしぼり』は、外国にはない日本の伝統的な文化です。

周囲が海に囲まれた日本は汗をかきやすい高温多湿の気候です。

それに日本人の清潔好きな気質も手伝い、
おしぼりが誕生したと考えられています。

『おしぼり』という名は
江戸時代に濡らした手ぬぐいをしぼり、
汚れた手や足をぬぐった『しぼる』という行為が起源になった
と言われています。


どうして生活のありとあらゆる場面で
『衛生環境』を保つという常識がこれほど発達するのか?

それは、我が国が長い長い歴史の中で培ってきたからです。

では、どのくらい古いのか?


次回の記事で見ていきましょう!


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自分や自分の家族の幸せだけを願っていた僕が、この日本国に生まれ、日本人として生きることができ、本当に幸せだな。誇りに思うことができるようになりました。


だから、あなたにも知ってほしいのです。


私たちが生まれた日本国が本当に目指していたものを。日本国が本当に素敵な国だということを。


そして、今日まで、私たちが豊かな暮らしを営むことができるこのすてきな国が続いているのは、日本国を、私たちを命がけで守ってくださった先人たちのおかげであるということを。


先人たちが大切にしてきた精神性。

僕たちの心の中に眠っている精神性。

『和の精神』を呼び覚まし、再び日本を皆がよろこびあふれる豊かな国にしたい。

自分を、自分の国を堂々と語り、誇りに思ってほしい。

子どもたちが希望を感じ、いきいきと輝くことができる国にしたい。


それが今、我が国に生きる僕たち大人の役割だと思うのです。


一緒に、日本を学びませんか?


最後まで、お読みいただきありがとうございました。




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