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わかおの日記57

海に向かってずっと釣り糸を垂らしていた。ずっとずうっと垂らしていたが、全く魚の気配はなかった。なんだか海に嘲笑われているような気分になった。

魚が釣れたからなんだというのだろう。釣りにとって最も重要な要素は、釣りをしているという事実のみである。海と対話ができればいいじゃないか。そんな負け惜しみじみたことを考えながら、しぶしぶ後片付けを始めた。

友だちと夕食を食べようとして、見知らぬ横浜の地をうろついていたら、なんだかとても治安の悪い町を通っていた。裏路地には街のピンクなお風呂屋さんが軒を連ね、中国の知らない清涼飲料水ばかりを取り扱っている自販機や、ドン・キホーテで全身をコーディネートしたにちがいない人たちがごった返していた。ぼくは、以前大阪に行ったときに、難波の町の様子がどうにも性に合わなくて、途中で帰りたくなったことを思い出した。結局シャイな慶應ボーイズのぼくたちは、腰を落ち着けられそうな場所を見つけられずに、関内駅の方まで来てしまった。

結局途中で偶然見つけた餃子のお店に入り、日中の釣りの反省をした。非常に餃子が美味しかったので満足だった。

帰るのが遅くなったが、しっかり筋トレとストレッチ、あと日記をこなしたのでとてもえらいと思う。継続の鬼は伊達じゃない。

追伸 中国の清涼飲料水の缶に日本語で「とても、あまんじる」と描いていたがあれは下ネタだったのだろうか

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