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カナダ生活で1番の不満

英語力ゼロで始めたカナダ生活も10年目のWakeiです。

さて、皆さんはカナダで暮らしていて、一番の不満ってなんだと思いますか?

食べ物?言葉?物価?交通の便?洋服のサイズ?税金?福祉?医療?人間関係?法律?教育?老後?

私が現時点で痛感するのは、医療です。
医療にお世話になることが多くなる年代の人にとっては、悩みどころなのがカナダの医療。カナダに移住を考えている方、海外に暮らす現実を知りたい方の参考になればと思います。

1.医療はタダ
カナダは国民皆保険制度なので、病院での診察・治療はタダです。病院に行き、受付をして診察を受けた後は、薬の処方箋をもらうために待ちますが、支払の会計はありません。初めはこのシステムなんか落ち着きませんでした。留学生や旅行者はそうではありませんので、気を付けてくださいね。

2.まずはファミリードクター
カナダではファミリードクター(主治医)制度があり、自分の主治医を探す必要があります。ファミリードクターの受診にはアポイントが必要で、そのアポイントが1週間後だったりします。つまり、調子が悪い時にすぐ診てもらえるシステムではないのです。
また専門的な検査、専門性の高い医療を受けるためには、まず主治医の診断を受け、紹介状を書いてもらう必要があり、直接、高度医療機関に行くことができません。

3.急に調子が悪くなったら・・・?
急に調子が悪くなったときは、ファミリードクターでは間に合わないので、通常はウォーク・イン・クリニック(一般診療所・予約不要)総合病院の緊急外来に行きます。ウォークインクリニックもファミリードクターも、日本の一般内科医院のような感じで、設備はごくシンプル。

血液検査やX線の検査もそこではできず、専門の血液検査の医療施設、X線の医療施設にクリックやファミリードクターの紹介状を持っていく必要があります。いい加減、面倒臭くなって、私もX線の検査を辞めたくらいです。

このファミリードクター制度は継続的に健康をモニターする意味ではいいですが、実用的ではありません。

4.緊急外来でも待ち時間は長い
緊急外来と言っても結構待たされるのが、カナダ。設備の整った総合病院の数も少ないので、緊急患者があちこちからやってきます。その中でもより緊急性の高い人を優先しながら、診療するので待ち時間も長くなります。緊急外来で2時間以上待たされるのもザラです。
総合病院の守備範囲も広いため、敷地にはもちろんヘリポートもあります。

5.医療費はタダでも薬と歯科・眼科は自費
カナダで一般病院での診療はタダですが、処方箋の薬代、歯科と眼科の診療は自費負担です。
なので、薬代が高くついたり、歯科で高額な医療費を払うことになります。カナダではすべての歯科医院が自費診療と考えたらいいわけですが、これが保険がある会社で働くと、半額負担になったりします。

歯のクリーニング1回3万円、歯の虫歯治療1本で10万円程度が、半額負担になると随分助かります。とは言え、それでも十分高額。保険のあるなしが、仕事選びでも重要なポイントになります。ただし、個人経営の小規模な会社やアルバイトが多い中、保険付きの職場がばかりでないのも現状です。

医療面では日本の方が安心

以上のように健康面で異常があった場合、カナダの場合はすぐに適切な医療機関で診察が受けにくいのです。
ファミリードクター制度は時間が掛かるし、ウォーキング・イン・クリニックでは、検査関係はしてもらえず、検査ごとに医療機関を回らなければいけないし、急患でも待ち時間は一般病院並み、手術や高度な検査の予定も1カ月以上待ちなどザラです。

私のまわりの日本人の多くは、医療的に心配なことがあるとカナダの医療システムを待っていられずに帰国して日本で受診したり、手術をしています。
日本の医療費3割負担も助かりますし、医療の連携、早い対応が何と言っても安心です。

私たち日本人の間では「カナダでは医療の手遅れで亡くなってしまう」と冗談っぽくいってますが、あながちウソではありません。

私も現在日本に帰国して病院で診てもらって治療して欲しいことがありますが、このコロナ下では以前のように簡単に帰国できません。

皆さんも海外に出られる前に歯も眼も含めた健康面をきちんと整えて、お越しくださいね。日本の医療制度、実はとてもいいですよ。






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