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エッセイ集「ワラさんのメモ帳」

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和良拓馬氏がつらつら書き記したノンジャンル・エッセイ集
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#グルメ

ナポリタンこそ、柔らかくあれ

ナポリタンこそ、柔らかくあれ

先日、新宿をふらついているときに「スパゲッティーのパンチョ」という店に入った。雑居ビルの地下という怪しいロケーションに惹かれて入ったのだが、よくよく調べてみるとチェーン店だった。

その屋号の通りスパゲッティー屋なのだが、メニューはナポリタン(690円~)とミートソースのみ。「ナポリタン屋」と評するのが適切かもしれない。

肝心の味であるが、これがなかなか素晴らしいものだった。炒められることで、ト

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全ての料理は味噌汁に通ず

全ての料理は味噌汁に通ず

冬になると色々な汁物をつくるが、やはりベースは味噌汁である。僕がお味噌汁に対してこだわっていることが、ひとつだけある。「具は多くても4種類まで」というものだ。
土井義晴氏の「一汁一菜でよいという提案」がベストセラーとなった。具だくさんのお味噌汁は健康的だし、手軽に「料理」を楽しめるという点でも持て囃されている。

ただ、自分の場合は独り暮らしであり、何種類も具材を使えるほど贅沢でもないし、大きな冷

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朝はシンプルなサラダを

朝はシンプルなサラダを

冷蔵庫の中にレタスやキャベツなどの葉物があれば、朝食はサラダにしている。

今、野菜室にはレタスが入っている。寝ぼけ眼でレタスをむしり、一口サイズにちぎっていく。ささっと洗い、ざるで水を切る。
その間にサラダの「具」と「ドレッシング」の準備を。「具」と言っても、何かひとつあれば良い。チーズを細かく切ったり、ミニウインナーに火を通したり…。
さて、レタスと具をサラダボウルの中に入れましょう。最後に「

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旅の途中でカップ麺

旅の途中でカップ麺

僕は旅行の途中で必ずすることがある。どこかで必ず最低でも1回は、夕飯にカップ麺を食べることだ。

こんな話をしたら、呆れる人が大半だろう。せっかくの旅行なのに! と。

旅とカップ麺の出会いは、何年か前の函館旅行だった。予想外の出費と競馬の負けが重なり、このままではお土産代が捻出できない事態となった。
そこで編み出されたのが「夕飯カップ麺作戦」だった。正確に言えば、食べたのは北海道内限定商品「やき

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