「廃藩置県の日」に思う、多拠点生活のすすめ。

いまから140年くらい前の明治4年(1871年)。その年の7月14日に、《廃藩置県(はいはんちけん)》という行政改革が行われたそうです。

要は、藩が県に変わったわけですね。それにともない、自治体の境界線も大きく変わったそうです。自分が住んでいる新潟県も、もともとはたくさんの藩に分かれていたとのこと。

そんな史実を学んだはずの学生時代は、ほとんどと言っていいほど興味ありませんでした。でも、2012年から3年以上も全国を旅したなかで、ところどころで廃藩置県という過去の出来事が現在にも影響を及ぼしていることを感じました。

たとえば、いまの県境にある地域どうし、もともと同じ藩だったことが多いわけです。新潟県と福島県の県境に行くと、いまでも互いに同じ文化が残っています。

あと、江戸には各地の藩主の邸宅《藩邸》があったそうですが、いまでも東京には似たような各県のサテライトオフィスがありますよね。

インターネットがなかった時代、人が運ぶ情報はとても重宝され、藩邸などで客人をもてなしながら、違う地域どうしいろんな事柄が共有されていたのでしょう。

そして現在。自分の旅先での藩邸は、コワーキングスペース、シェアハウス、ゲストハウスなどだったりします。そこでは、いろんな人たちの運んできた情報がやり取りされていて、違う都道府県・国どうしの交流が盛んです。

その交流のなかから、互いの地域どうし共通する課題があればいっしょに解決しようとする動きも生まれています。

というわけで、藩がなくなり地域の境目は変われど、本質的なところはあまり違わないような。現在では多様な交通手段とインターネットが加わり、より活発な多拠点生活が可能になっている気がします。

自分が立ち上げた《住み開きの古民家「ギルドハウス十日町」》も多拠点のひとつとしてたくさんの人に活用されています。

情報を運び、共有し、普遍的なものを作り出す多拠点生活のひとたちを、これからも応援していきたいです。

よかったらサポートをお願いします。もしくはギルドハウス十日町へ遊びにいらしていただければうれしいです。