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奥さん、旬を攻める

ーウドと塩昆布の和え物

「ウドに挑戦してみました」ー。そう言って奥さんが夕飯の食卓に出してきたのは、ウドと塩昆布のえ物だ。なるほど、ウドか。まもなく旬を迎える春の山菜を先取りしたというわけだ。ちょっとドヤ顔なのは、きっとそのせいだろう。"旬の走り"をつかまえたねと、奥さんを称える。これに気を良くして、さらに旬を攻めてくれれば食卓に彩りが増す。楽しみだ。

意外な実力

ウドを通じて季節を感じられて良い。シャキシャキとした歯応えが楽しい。そして、なかなかの美味。ウドはセロリに似た独特な風味があるものの、塩昆布と和えると、どこか味が調ととのう気がするから不思議だ。

インターネットによると、ウドは水分量が多く全体の9割超が水分だとか。確かに食べやすい大きさに切ったウドを噛むと、口いっぱいに瑞々しさが広がる。それを考えれば、ほとんどが水分だというのもうなずける。

水分ばかりで栄養がないと思いきや、それはどうも違うようだ。血圧を正常に保つカリウムが豊富らしい。また抗酸化作用があるクロロゲン酸を含み、老化や生活習慣病の予防が期待できるという。結構な健康食材だ。

ウドの旬は3月から5月とされる。旨味が強く食べ頃になる時期はいよいよこれからだ。収穫量も増して価格が下がり、一段と手に入れやすくなるだろう。凝り性の奥さん。食卓がウド尽くしということもあり得る。

季節の彩り

旬を攻めるわが夫婦。奥さんがまさかウドを持ってくるとは予想せず。おかげで、次はどんな旬を持ち出してくるのかと期待が膨らむ。こちらもこれまで攻めていた寒ブリが旬を終える。次の旬の走りを探さねば。こうして今年(2024年)は、夫婦揃っていろんな旬を攻められれば嬉しい。

季節の食材に彩られた食卓が目に浮かんでお腹が鳴った。

(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)

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