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「他人事にする」支援のススメ

対人支援に携わる人って、共感性が高かったり、寄り添ったり受容性が強かったり、あるいは自分自身の当事者性からその職についていたりする方は少なくないと思います。
そして、対人支援というのはそもそもが感情労働という指向が強く、ただでさえ支援者と支援対象者が同一化しやすい職種なんだろうな、と思っています。
 
 
そしてそれが支援者自体をしんどくさせてしまったり、支援の対象者に過度に入れ込んでしまって支援そのものが歪んでしまったり、という問題につながることも少なくないんだろうな、と思うことも少なくありません。
 
 
僕自身も20年くらい支援の仕事をしていて、最初の頃はやっぱり相手に結構感情移入しすぎてしまって、自分の時間や手間や感情を持っていかれていたこともありますし、周りでもそういった場面をたくさん見て来ました。
 
 
結構自分が思い入れを強くした支援をしてしまうと、その支援が一息ついたり終わったりすると自分自身もバーンアウトとは言わないまでも、空気の抜けた風船みたいな感覚に陥ることもあって、自分でもそれはまずいな、と思って考え方のベクトルを模索していく中で、言い方は冷たいように聞こえてしまいますが、僕は適切に「他人事にする」という事が必要だな、と思うようになりました。
 
 
詳しくは音声の中でお話ししているんですが、僕ら支援者ってどこまで行っても対象の方の人生を肩代わりすることも代走することもできないし、ましてやその方の人生の責任を全て負うことってできないんですよね。
 
 
そしてその人の人生の舵を切ることも僕らがやってはいけないことなんだと思うんです。
 
 
でも、つい入れ込んでしまうと、対象者の人生がまるで自分の人生かのようになってしまったり、逆に自分の思いを対象者も同じ思いかのように錯覚してしまう。
 
 
だからこそ、冷たい意味じゃなく「他人事にする」という考え方のクセ、みたいなものを持つようにすると、意外と支援というものへの向き合い方も変わるんじゃないかな、というそんなお話です。
 
 
よかったら聴いてみて下さい。


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