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ホームレスに会いに隣県まで移動し、ヴィトンの賽銭カバンに千円入れて拝み、本を購入した話


おはこんにちばんは!
のんです。


この日は、
ちょっと変わったホームレスに会えるとの噂を聞きつけ、
隣県の渋谷まで足を運びました。


といっても、
その日は半年前から楽しみにしていた別の予定もあって
タイムリミットは1時間。


にも関わらずマイペースな私は
家を出るのがずるずると引き伸び
タイムリミットは30分に……
ナンテコッタ。



それでも今日はどんな出会いがあるのだろうと
心を躍らせながら渋谷駅について
早々とその方が待ち受ける書店へ向かいました。





開始12時に対して、時刻は12時45分。
その空間は想像よりもはるかに静か。
んーなんだか嫌な予感。





そして、嫌な予感は的中。


間もないうちに
私を見つけた知り合いTさんが一言。



「小谷さん、大遅刻してる。いつものこと。笑」

笑。じゃない。
私には30分しか時間がないのに
今どきのホームレスはいったいどうなっているだ…
(人のこと言えない)




なんて思いながら、
余計におもろいやん。早く会いたいな。
なんて思ったりもして


私はその短い時間に
どんな運命が待ち受けているのか
Tさんと語り本棚を眺めながら
待つことにしました。



けれど、私よりも早くに来ていて
待ちくたびれたであろう方々は
別の場所に移動しはじめてもいました。


「のんちゃんも近くで別の個展やっているから
そっちみてきたら?」


せっかく来てもらったからには
なにか得て帰らせてあげたい。
そんなTさんの想いも感じとりながら

もはやそんな時間もない私は
本来の目的人が来ることを待つ選択肢しかなく
残りのタイムリミット20分を
その場に向かっているホームレス小谷さんにかけました。


それから
まだかな、まだかなと
カップラーメンを目の前に
短い3分が長く感じるあの感覚を味わいながら
そろそろ食べごろかな!?なんて頃に
どんぴしゃでTさんが一言。

「小谷さん、もうすぐ着くって」


キターーー!といっても、
その方の「もうすぐ」度合いが20分であればアウト。
私のタイムリミットはすでに20分を切っていたのです。


どんな方かわからないからこそ
挨拶をしてお話を聞いて
あわよくばサインをもらって
写真をとって…

みたいなことを考えると
少なからず15分は必要。



本当に会えるのかな…
なんて不安で雲行きが怪しくなろうとしていたとき

雲なんて寄こすまい。と
太陽のように真っ赤な衣装をまとった大柄なお人が
書店へ入店してきました。


参照:https://nokurashi.com/hint/4304


そう。
この赤い方がホームレス小谷さん。
そして隣の黄色い女性は結婚0日婚相手の奥様。




はい。わかります。
インパクトのパラダイスですよね(笑)




とはいえ圧倒されている時間もないので
手短に挨拶を済ませ
残りのタイムリミットが15分であることもお伝えし
持参していただいた彼の本を早速手に取りました。





…この本を購入する流れ。
策略にハマっているのでは?
と考えられる方もいるかもしれませんが

彼の本は見渡す限り値段がついておらず
仮にほしくなったとしても
一般の書店では手に入れることができなさそう。



7㎜程の薄目な本に対して

「千円。安いでしょ。」

と述べる小谷さんに対して
安いかどうかはわからない。
と思いながらも、本人が目の前にいて
買えるチャンスはそうそうないと感じ

デメリットがないうえ
経験につながる以上
私にたくされた決断は買う一択。


躊躇している時間も本当になかったので
その後は小谷さんのお話を聞きながら
どうやったらスマートに本を購入して
この場から撤退するか。
を私は密かに考えながら
その場の過ごし方を模索しました。



といっても、
目の前には気になる情報ばかり。



彼は何といっても
神社でお願い事をするときに鳴らす
あの鈴と鈴緒を首からぶら下げているのです。


これは触れずにはいられない。
と思い。話題カモン!とふるまう小谷さんに

「神様?神社?になろうとしているんですか?」

と、ちょうど数分前にTさんから聞いた情報も含めて
ドストレート伺いました。


そして、
はいはいよくぞ聞いてくれました。
と熱く語りだしそうな彼の話を少しでも手短にしたかった私は
首からぶら下がっていた
圧倒的な存在感を醸し出すそれらを指して

圧倒的な存在感を醸し出していたそれら


「見るからに神社ですよね」


と、念のため補足。
もはやタイムリミットが5分にも満たないほど
限りのあるものとなっていたので
すでに見えているそれらの話よりも
なぜそうなったのか本質的な話を伺いたいと思い
なんらかの直感が働いた私は
無意識的に小さくツッコミを入れていました。


確かに~~~!と言わんばかりに
気が付けば8人ほどの聴衆者も集まっていて
流れもいい感じ。


そして、
ホームレスになった理由には、
お笑い芸人のキングコング西野亮廣さんが
深く関係していたことが明かされました。


というのも
もともと小谷さんは芸人をされていて
上京される際に寝床がないことを
西野さんに相談したところ
おもろい話に目がない西野さんは

「じゃあ、来週から俺の家に住む?」

となったそう。
(購入した本でも語られていました。)

けれども、
初月から家賃を滞納してしまった小谷さんは
間もなくして西野さんの家からも追い出され

「お前、今日からホームレスになりな。その方が絶対に上手くいくから。」

そんなこんなで、
ホームレスになったことがわかりました。


そして、神社というのは、
小谷さんの立ち振る舞いや
縁起よさそうなオーラから
街人に手を合わせられることが実際にあったとのことで

これまたおもろい。
と、歩く神様(神社)になることを決意されたそう。
(ギュッと要約していますが、だいたいこんな感じでした)


ただ、圧倒的に他のホームレスと異なると感じたのは
小谷さんの人柄と行動力、そして人脈がものがたる信頼感。


ホームレスながら
クラウドファンディングをして海外を満喫するような人間は
他に聞いたことがありませんでした。



もはや家があるニートの私よりも
豊かそうであることは間違いなし。


ホームレスになったら人生変わるかな?
と一瞬私の脳裏にもホームレスワードがよぎりましたが
環境も生命力も異なることを考えて冷静に食いとどまり

時間もそろそろと感じた私は
聴衆する方々の機嫌を損ねないように
最後に写真を撮っていただく方法を振り絞って考え


「この本を買うにはそのヴィトンの賽銭カバンに千円入れればいいでしょうか?」


と神社の話の流れで本の購入方法を伺い、
せやな~!といった流れ。
ここからはもう一瞬の出来事で、

「じゃあ買います!」
「よし、賽銭して拝め!」

と、賽銭箱のごとく穴があけられた
あの高級ブランド
ヴィトンのカバンにある隙間へ千円札を入れ込み

小谷さんが首からぶら下げる鈴緒を手に取り
鈴を鳴らし、二拍手して拝む素振りをし、
自然な流れで本にサインまでいただき

気配り上手な女性が

「写真とりますよ!」

と声をかけてくださり
いっちょ上がり。
(言い方、怒られろ)

小谷さんとのツーショット


こうして、タイトルにもある、
「ヴィトンの賽銭カバンに千円入れて拝み、本を購入した話」
はできあがりました。


もはや、
私や小谷さんの大遅刻が生み出した運命的な15分は
私的に完璧といえるほどのぴったし具合。

冷静に考えると、
10人ほどのはじめましてな聴衆者を目前に
発言がものすごく苦手な私が
一番乗りで写真をとらせていただくほどの
流れにもっていけたことにもびっくり。



購入した本も早速完読しましたが
大尊敬している西野亮廣さんが
ゴーストライターをされているだけあって
めちゃくちゃ学びもあって面白かったです。

(小谷さんも絶対に読んだ方がいいです笑笑)

小谷さんのサイン入り



だいぶ長くなってしまいましたが
カップラーメン5つ分を待つにあたる時間。

これほどの濃厚な時間となるなんて
思ってもいませんでした。

そんなおもろいネタを抱えて
本命の予定にも無事に間に合い
充実な一日を過ごしたのんの一日は
思い出に刻まれました。
(本命の予定についても後日ブログにします)



最後までお読みいただき
ありがとうございました!


今日も
素敵な一日になりますように☀
お疲れ様でした☾



のん










【追記】
ちょうどひと昔前に
西野さんに会いに伺ったこともあって
そんな頃の写真も掘り出してみました(笑)


ごみ人間の仮装をする可愛らしい西野さん
&丸顔な私(約3年前)


短い時間で言葉を交わし
「またまた~」
と私だけのために言葉を発してくださった言葉が
目覚まし音のごとく、未だ脳裏に刻まれています(笑)
(これ聞いたら絶対嫌われる。)

いつかまたお会いしたいです。




▼参照(小谷さん情報)
ホームレス小谷 (@kotanimakoto) / Twitter
ホームレス小谷さん・もんちゃんさんインタビュー
『笑うホームレス〜10キロ太って、嫁もろた〜』著:ホームレス小谷


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