こしあんつぶあん。

読んでいただき、ありがとうございます。 その時、思いつくままに書き散らしています。

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最近の記事

最近困っているのが、サントラ盤があまり出回ってない事。 配信されてなかったり、サントラそのものが発売されてない事がほぼ。なので、気になった音楽が出た時、非常に困る。その時はSNS頼りですが、中々これも見つからない。音から情報を得てる者としては、何かと苦労します。

    • 三人だけの時間。

      「Uちゃん、行こか」 縮れ毛の飼育員が声を掛けた。 「ん・・・」 「もう・・・おらへんのですね」 グッと詰まった声だけが出た。 そして、鼻水をすする音。 2人は、それぞれ顔を見せなかった。 泣き顔を見られたくなった。 空っぽになった部屋。 最期に敷かれてたマットもなくなり、 掃除も済んで、ここに本当にあの子がいたんかと 思うぐらい何もなくなった。 エイプリルフールや。 現実見てるのに、そう思いたいって滑稽やな。 でもな、明日来たら、おるねん。 おはようさんって呼んだら、こ

      • きいろとタイヤとフライパンと。

        きいろ。 それはね、飼育員さん達がいつもしてくれた 大好きなブラシ。 背中をすーいすーいと、なぞってくれるの。 とっても気持ちがいいのよ。 もっとやって。 ちがうわ、ここよ。って言うでしょ? ハイハイって言いながら、ブラッシングしてくれるの。 うふっ、わがまま出ちゃうんだもん。ごめんね。 タイヤ。 それはね、おもちゃにしたり、クッションにしたり 時には噛んだり、爪でひっかいたり、いろんな事に使ってたの。 大きいのと小さいのと2つ持ってたのよ。 ボロボロになる前に、飼育員さん

        • 淡河の翁。

          あるところに、淡河の翁と呼ばれる人達がいます。 翁達は3人。交替で山に入っていきます。 そう、白黒のあの子のための、タケノコや笹を取りに行くのです。 翁達は、あの子がおいしそうにたべる姿を思いながら、 ガサガサと竹林を分け入り、新鮮で歯ごたえのある 竹を探します。 「ふぅ、いいのんあれへんなぁ」 汗をかきかき、翁の一人は奥へ奥へと入っていきます。 「ホンマ、あの子は食べ物にうるそうて、気に入らへんかったら、見向きもしてくれへん」 それどころか、ちょこっと口にしても、変な匂いが

        最近困っているのが、サントラ盤があまり出回ってない事。 配信されてなかったり、サントラそのものが発売されてない事がほぼ。なので、気になった音楽が出た時、非常に困る。その時はSNS頼りですが、中々これも見つからない。音から情報を得てる者としては、何かと苦労します。

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          桜の咲く頃に。

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          はずかしがりやのあのこ。

          笹がたくさん敷かれたお気に入りのベッドの上で、 タンタンは眠っている。 すぅすぅと吐息をたてて。 夢をみているのかな? あのね、 お庭でウトウトした時の事なんだけど、気配を感じたの。 そう、子パンダの。 じっと、こっちを見てるの。そして、首を少しかしげるの。 「どうしたの?」って聞いても、何にも答えてくれない。 びっくりして、逃げていっちゃうのよ、あの子。 あなたは、だぁれ? 祝祭の日。 母子パンダが、庭でまどろんでいた。 1頭はタンタン。 1頭はタンタンに会いたくて、コ

          はずかしがりやのあのこ。

          いつか、かならず。

          雨がしとしとと続く水曜日。 どの獣舎にも、満遍なく雨水が沁みていく。 冷たい雨だ。 もうすぐ、桜の季節になる。 園内の桜の花が咲く。 そして、人も動物たちも、待ちわびた春の日を堪能する。 誰しもが、いつものその日が来ると疑っていなかった矢先だった。 「固形物を食べへんようになったんです」 タンタンを担当する2人の飼育員のうちのひとりが、獣医にそう告げた。 「いつものジュースだけは飲んでくれてるんですが、それもアカン時があったりして」 檻に眼をやると、検査が済んだタンタンが、

          いつか、かならず。

          おかあちゃまに会いに。

          「ヤダヤダ!おかあちゃまに会いたい!!」 薄闇の中で子パンダは、泣きながらコウコウに訴えていた。 「おかあちゃまはね、病気なんだよ」 「おとうちゃまは、おかあちゃまのこと、心配だからって 会いにいったじゃない!!どうして、ぼくはダメなの?!」 丸く黒い目から、涙がぽろぽろとこぼれる。 「そ、それは・・・」 コウコウは言葉に詰まった。 やっと生まれたのに、短い時間しかいれなかった母と子。 それでも、あの時のにおい、やさしく甘噛みして 抱き寄せてくれたことを、子パンダは覚えていた

          おかあちゃまに会いに。

          王子のお山のかみさま。

          神戸は山と海に囲まれた街です。 そして、王子動物園のうしろには、山が控えています。 大きな山ではありませんが、そこに住む人びと達を見守っています。 『今日はどうだい?』 『寒くないかい?』 『急がなくても大丈夫だよ』 人びとには聞こえない声で、語りかけています。 そして、動物園に住む動物たちも。 『おはよう』 園舎から出ていた象に、山のかみさまは挨拶をします。 『おはよう、山のかみさま』 返事をするように象は鼻を高く上げ、いななきます。 『今日も寒いよ、身体には気をつけて』

          王子のお山のかみさま。

          またね。

          「ねぇ、タンちゃんって中国から来たのよね」 「そうよ」 タンタンとしろくまのみゆきが、それぞれ好物のタケノコとさつまいもをかじりながら、日の当たる園庭で会話をしている。 「いいわねー、私は動物園生まれの動物園育ちだから、うらやましい」 小鳥のさえずる声が、空いっぱいに響き渡る。 「でも、わたしだって、ここに来たのは5歳の時よ?」 「そうだったわね」 みゆきは、次のさつまいもを手に取って、ムシャムシャと食べ始める。 「ねぇ、私たちの故郷ってどこなのかしら?」 「どこなのかしらね

          だいじょうぶ、ここにいるよ。

          コウコウ、わたし、おばあちゃんなのよ? あなたといっしょに神戸に来たのは5歳の時でしょ?今、28歳。 歳も取るわよね。ちまたでは、おばあちゃんパンダなんて言われちゃってるのよ? やぁね、レディに、おばあちゃんだなんて。 子供達がいなくなっちゃって、あなたもいなくなっちゃって、 ひとりぼっちになっちゃったけれど、 私の事を見に来てくれるお客さんや子供達、 飼育員さん達が、いつもいてくれてたから、さびしいって思わなかった。 それにね、動物園に来てくれない人達の気配、季節の風やにお

          だいじょうぶ、ここにいるよ。

          KagamiとAsami

          「ただいま、戻りました~」 外出先から帰ってきた滝明久が、「ああ~寒かった」と羽織っていたコートを脱ぐ。 「あれっ、浅見さん、もう帰ったんですか?」 「まぁね」 データ入力をしながら、船縁由美は答える。 キーを叩く音がカチカチと響く。 「最近、退勤するの早いですよね。前は、みんなで飲みに行ったりしてたのに。浅見さん、オーバーアルコールになっちゃうから、こっちが大変だったけど」 「あの頃はね」 「えっ、どういう意味ですか?それ」 「女性には、女性の事情があるの。野暮な事、聞かな

          雨が近いのか、目が覚めた瞬間から頭が痛い。こんなに晴れてるのに低気圧を感じ取っている。普段でも雨が降る3日前からは感じてるけれど、台風はたまごの時から感じているので、1週間前ぐらいから体調が激ワルである。この才能を生かしたいんですけど。的中率高いよ?ウェザー○ュースさん。

          雨が近いのか、目が覚めた瞬間から頭が痛い。こんなに晴れてるのに低気圧を感じ取っている。普段でも雨が降る3日前からは感じてるけれど、台風はたまごの時から感じているので、1週間前ぐらいから体調が激ワルである。この才能を生かしたいんですけど。的中率高いよ?ウェザー○ュースさん。

          今年は色々なパンダ本借りたし、買いましたが(本当に欲しい本は、手に入らない)これが、一番面白かった。色んな方が撮った写真集も見ましたが、岩合さんが撮った写真集が一番好きだし、飼育員さんが書かれた本では「パンダの腹時計」「パンダ日記」に勝てるモノはいないっ!

          今年は色々なパンダ本借りたし、買いましたが(本当に欲しい本は、手に入らない)これが、一番面白かった。色んな方が撮った写真集も見ましたが、岩合さんが撮った写真集が一番好きだし、飼育員さんが書かれた本では「パンダの腹時計」「パンダ日記」に勝てるモノはいないっ!

          タンタンの返還期限が1年延びた。喜んでいいのか、心境フクザツです。このまま神戸にいて欲しい思いと、故郷の中国へ帰った方がいいのかのせめぎ合い。お嬢様の気持ちは、ヒトにはわからない。なので、うちにいるタンタンに尋ねています「ねぇ、帰りたい?」

          タンタンの返還期限が1年延びた。喜んでいいのか、心境フクザツです。このまま神戸にいて欲しい思いと、故郷の中国へ帰った方がいいのかのせめぎ合い。お嬢様の気持ちは、ヒトにはわからない。なので、うちにいるタンタンに尋ねています「ねぇ、帰りたい?」

          獅子柚子、大好きです。ザクザクに切って、砂糖とオリゴ糖ぶっかけて、レンチン。 もう最高です。

          獅子柚子、大好きです。ザクザクに切って、砂糖とオリゴ糖ぶっかけて、レンチン。 もう最高です。