トム：僕はもう、同じ過ちを繰り返さない。僕の記憶は、僕だけのものだ。好きなようにはさせない。そしてレナ、僕が君を守るから、安心してね！

ルナ：私は自衛ができる、そして私はルナ。大丈夫か、トム・ホーソーン？

トム：・・・あれ？ そうだよね。君はルナ・トーランスで、不思議な力が使える。守られているのは僕の方だったね。おかしいな・・・何だか変な気分だ。でも、何だか君は・・・最初は怖かったけれど、どこか懐かしさを感じられる雰囲気なんだ。その・・・上手くは言えないんだけれど。

ルナ：？

トム：いいんだ、こっちの話。まずは記憶のキッカケを探さないと。それにしても、このタブレット「Mill」って、どういう意味だろう？ 鏡だったらミラーだから、「Mirr」って呼ぶはずだし・・・。

ルナ：それは私にも不明。全ては永霊鏡のみが知っている。それを通じて、先程この「絵本世界」とのリンクを仮接続した。遅れをとった私の能力も、これで発動できるはず。

トム：大丈夫さ、君に余計な力を使わせたくない。僕が驚かないようにすれば良いだけだ・・・って、無理かな？

ルナ：良い兆候。景色が安定して来ている。あなたの心持ちが、この世界を明るくする。楽しいは大事。

トム：「楽しいは正義！」って、君はいつも言っていた・・・よね？ そうだよ、何だか頭が冴えて来た。もっと・・・もっと思い出すんだ！

トム：確かにこの公園には、リラックスできる景色がある。あそこのベンチに座って、一休みしよう。あっ、それともまた、ブランコにでも乗るかい？君には退屈だろうけれど。でも、この世界にもブランコはあるのか・・・

ルナ：乗りたい。

トム：え？

ルナ：・・・。

トム：あっ、そう、そうなんだ！？ じゃあ、この公園で探さないといけないな！ 君はここで待ってて。おにぎりはないけれど！

ルナ：・・・lol

ルナ：？

ルナ：・・・これは、あの絵本・・・

"What in the world is going on, girl... what are you to that boy? Why are you together? What business does a person from the 'mirror world' have in this world?"

どうにもわからんが、娘・・・お前はあの小僧の何だ？ なぜ一緒にいる？ 鏡の世界の住人が、「この世界」に何の用だ？

ルナ：！？

"However, there are two things I must do first. One is to finish reading this newspaper. The other is..."

今日のワークアウトも完了。この「ロケットのような脚力」で、オフィスまでひとっ飛びだ。だが、その前にやる事が二つある。一つはこの新聞を読み終える事。もう一つは・・・

"To take the appropriate measures against an uninvited guest."

「招かれざる客」への相応の措置だ。

ルナ：装束焦結、臨戦体制。照合確認「ディーエーエヌ」<=D.A.N=>　--------