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無限に広がる可能性と限られた日々。(新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫))


情報が広く公開されればされるほど、いたるところで近道ができます。しかし、それをわざわざ教えてくれる親切なひとがいるわけではありません。
知識もなく、回り道もしたくなければ、金を払わなくてはいけません。それが、私たちの生きている資本主義・市場経済のルールです。
21世紀に到来する「知識社会」においては、知識を獲得して近道をするのか、金を払うのか、それとも回り道をとぼとぼと歩くのか、誰もがその選択を迫られることになります。
新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫)

橘さんの『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫)』を読んで思った事を書いてみたいと思う。

新卒で社会人になろうとする、就活の時には、夢であふれている。
国際的に活躍するビジネスマンになりたい、とか、難民を救うNGOで働きたいとか、自分の周りにはそう言うひとがたくさんいた。

そんな意識高い系の人の話を聞くと焦ったりした。自分はそこまでに覚悟を持って生きているのか?なんて悩んだりもした。

けれども、彼らが日々やっていることは、エントリーシートを書いて、面接に行くこと。つまり、決められたルールの中で、就活と言うゲームをしていたに過ぎない。

なので、就活をしている時点で、どちらかと言うと、大半の大学生と同じルールで戦っていたわけである。すごそうに見えた人の大半は実はすごくなかったりすることにも気づいた。

よくよく考えてみると、意識高くたって、この間までカフェや居酒屋でバイトして飲み会に明け暮れていた人たちが、何を言っても、積み上げられてものはそんなに変わらないのだ。

就活が進んでいくと、どんどん現実が見えてくるかと思ったら、就活の中に登場する人は、企業が選抜した意識高い系ばかりで、これまた非現実的な世界が現実なのか?と悩んだりもした。

そんな中、表面的なところの競り合い、言っている事で判断するのではなく、どのようなルールで競争が行われているか理解できた時、就活と言う試合がどんなものかよく分かった。

まず、就活している時点でその人は特別ではなく、大多数である事。就活は、人生を決めるワンチャンの戦いで、子会社よりも親会社、大企業の方が教育面、給与面で恵まれている事。そこには能力というよりも、人柄や学歴、家柄何かが重要視されている事。

入ってからは、配属も含め、運的な要素が非常に大きい事。

長らく社会で働く人たちに話を聞いていくと、そんな就活の残酷な現実が見えてきた。変えられないことも結構あるもんだなと当時はよく思った。

でも、そのことに失望はしなかった。
その現実を踏まえて、どう生きようかと考えることにした。

どれもこれも、ルールを知ることに注力すれば、自然と見えてくることだ。例えば、海外駐在と言う仕組みを考えれば、それは自分の人生を会社に捧げる、究極の自己犠牲を示す場合も多い。実際、駐在員の待遇は、過去に比べて篦棒に言い訳ではなく、むしろプライベートの時間がなくなり、健康を害してしまう人も多かったりする。うつ病になってしまう人だって、少なくない。駐在員のルール・現実を知ると客観視して、キラキラしていた駐在員と言う言葉が見えるようになったりもした。

でも、そんな現実を知らなければ、駐在員は最高だと信じ込み、現実にぶち当たった時に、そんなはずでは、、、なんて思ってしまうだろう。

すべては、どう言うルールで行われているか理解することで、予想でき、ある程度防ぐことだってできるのだ。しかし、そのルールを知らなければ、あなたは知らぬ間に、不利な立場に置かれてしまう。

駐在員の例は例えばの話だけれども、世の中にはたくさんの不都合な真実が隠されている。

それを知り、どんな行動をするのか、どんな日々を歩むのか。

もちろん、それは簡単なことではない。けれども、そう言った問いかけに真摯に向き合い、自分なりの答えを紡ぎ出さなければ、自分の人生を生きたと言えないのではないか。

社会に出てから、one decade経つ今の自分はそう思ってならないのだ。


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