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【輸入果汁高騰】国産に回帰しようにも、もう作り手がいないってばよ!

おはようございます、ひらっちです。そろそろGWも後半戦に突入しますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

僕は4月下旬から続いていた収穫がやっとひと段落しそうです。夏の農作業が本格化するまで、少しのんびりできそうかな。ただ、GW明けには色々と締め切りが待っていますので、しばらく原稿の執筆に追われそうな気配です。一体いつ休みが訪れるのか…。もはやずっと訪れない気がする(^^♪

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

現在、『マイナビ農業』で不定期連載中。ご興味のある方はぜひどうぞ!最近はこんな記事をアップしました。このGWから家庭菜園に取り組もうという方はぜひ参考にしてみてくださいね(^^♪

■オレンジジューズはもう飲めないかもしれません。

あらためまして、ひらっちです。今日は「食料自給率」あたりがテーマになるのかな? 最近はしばらく「お金」がメインテーマだったので、少しだけ違ったトピックを取り上げてみたいと思います。

先日、Yahoo!ニュースでこんな記事を見つけました。

冒頭を少しだけ引用させていただきますね。

国内飲料メーカーによるオレンジジュース商品の販売休止が相次いでいる。主産国での減産などで世界的にオレンジ果汁が不足し、価格も高騰しているためだ。国内で流通する果汁のうち約9割が輸入品と推計され、絶対量が足りていない。事態の収束が見通せない中、国産果汁の確保に動く国内メーカーも出始めている。

輸入品の高騰が、食品加工メーカーに大きな影響を及ぼしているという話は少し前から話題になっていたわけですけど、昨今の急速な円安がさらに追い打ちをかけているようですね。

で、単純に考えると「国内の農家が潤っていいじゃん!」「今こそ国産回帰だ!」となりそうなところですが、実はそれほど単純な問題ではありません。

今、ものづくりの世界では、海外の生産拠点を国内に回帰する動きが出始めています。もちろん全ての企業がそうではありませんが、なかには世界的なメーカーが日本に生産拠点を構えるケースも。チャイナリスクへの対応という側面もありますが、熊本あたりの盛り上がりは、その最たる例ですよね。

ただ、農業は同じようにはいきません。なぜなら、これまで輸入品とのし烈な価格競争で疲弊してきた農家の多くはすでに高齢化しており、今さら規模拡大を図ろうにも、その余力が全くないからです。

■国産品を大量に入手しようにも「作れる人」がもういない。

先日、とある県にある、ジューズ製造会社を取材してきたんですけど、担当の方はこんな風におっしゃっていました。

「地元産のフルーツや野菜でジュースを作ろうにも、どんどんと生産者が引退していて、すでに原材料が手に入らなくなってきている」

輸入品から国産品へとシフトしようにも、肝心の「生産してくれる人」がいなければ、それも不可能な話です。

工業製品だって色々とノウハウがあると思いますが、農業のノウハウの習得は「マニュアルを作ってその通りにやればいい」というものとは全く異質です。個人的な肌勘としては、技術習得に早くて5年ほどはかかると思います。特に果樹(フルーツ)の生産は、一から始めようとすると野菜の栽培とは比較にならないほど長い時間がかかります。

頼みの綱は、元気な農業の大規模化や企業の新規参入…と言いたいところですが、安価でうまみの少ない加工品を利益最優先の企業が好んで作るのか? といえば「はなはだ疑問だ」と言わざるを得ません。

僕はこのnoteで「食料品の高騰は一過性のモノではなく、長期的なトレンドだよ」と言ってきたつもりですが、こうした農業を取り巻く現状を考えると「そりゃそうか…」と多くの方が納得されると思います。

■まとめ

このまま日本の国力が低下していけば、近いうちに一般庶民は「自給率が高いお米と多少の副菜でしのぐ食生活」が当たり前になっていくかもしれません。もしかしたら、その方が「粗食で健康」みたいなことになるかもしれませんけどね(笑)

いずれにしても「誰もがおいしいご飯を安価で食べられる日本」は、徐々に「過去に存在していたユートピア」になっていきそうな気がします。

農業の衰退は「もうルビコン川を渡った」というのが僕の見立てです。10年前くらいから、もう少し違った策を講じていれば…とも思いますが、「国産が高いなら安いものを輸入すればいいんじゃね?」という姿勢を崩さなかったツケを、これから国民全員で払わされることになりそうです。まあ、自分たちが選択したことなんで仕方がありませんが。

個人的には、手間なく簡単にできる自給自足法を考案して、みんなで楽しく暮らせる日本を何とか維持できないかなぁ~なんて思っています。農地はどんどん余ってくるわけだしね(^^♪

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