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シーズ起点でビジネスを作る方法

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研究技術、既存事業にある技術アセットなどのシーズから、新しいビジネスを作る方法について、投稿します。
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シーズ起点でも活用できるデザイン思考の教え

シーズ起点でも活用できるデザイン思考の教え

本業で研究技術を扱っている仕事柄、よく聞かれるのが、
「技術シーズ起点でも、デザイン思考は活用できますか?」
という問いです。

結論から先にお伝えすると、
プロセスは直接使えないけれど、マインドセットは確実に使える
です。

こちらについて、お話します。

デザイン思考はニーズ起点のプロセスであるデザイン思考と言って、皆様思い浮かべるのが、d.schoolの提唱する5つのプロセス図ではないでしょ

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デザイン思考とリーンスタートアップ

デザイン思考とリーンスタートアップ

アイデアの実現に向けた話をしましたが、今回もそれに関連して、「リーンスタートアップ」と、「デザイン思考」の関係についてです。

リーンスタートアップリーンスタートアップはご存知の方も多いと思いますが、エリックリースの著書「リーンスタートアップ」で有名な、特にシリコンバレーなどで実践されていて、スタートアップの立ち上げに有効なプロセスです。

詳細に関しては、是非本などを読んでいただきたいのですが、

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提供価値を「スキル」と「場所」に分解して、新しいアイデアを生み出そう

提供価値を「スキル」と「場所」に分解して、新しいアイデアを生み出そう

コロナ時代に新たな変革が強いられている方がいらっしゃると思います。
特にリアルの場を生業としてきた方にとっては大きな困難に直面しており、新しいことができないか、模索されている方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に少しでも役に立てば、、と思い、「提供価値を「スキル」と「場所」に分解して、新しいアイデアを生み出す」方法について書きたいと思います。

提供価値を分解して、新しいアイデアへとつなげる

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イノベーションは技術革新じゃない

イノベーションは技術革新じゃない

前回の投稿で、イノベーションの種類と、成立条件について話しました。

今回は、方々で語られていることですが、この種類と成立条件に照らしながら、「イノベーションは技術革新じゃない」という話をしたいと思います。

イノベーションが技術革新だった時代正確には、「イノベーションは技術革新「だけ」ではない」だと思います。特に10年くらい前までは、確かに技術革新がイノベーションを生み出してきました。

それは

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イノベーションの種類と、成立条件

イノベーションの種類と、成立条件

イノベーションについて、自分なりにまとめ、解説したいと思います。特に今回は前提となるイノベーションの種類と成立条件についてです。

イノベーションの種類そもそも、イノベーションは非常に定義が曖昧です。私も明確な定義はわかりません。おそらく、「市場を大きく変えた今までとは形態が異なるモノ/コト」をイノベーションと呼んでいるような気がしています。

イノベーションには種類があります。イノベーションに関

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シーズ起点で新規事業を組み立てる方法

シーズ起点で新規事業を組み立てる方法

技術というシーズでイノベーションを起こす技術があるんだけど、これ何に使ったら良いのだろう。と悩むことないでしょうか。いわゆるシーズや既存アセットを活用して新規事業を始めたい!というパターンです。大企業ではありがちだと思います。

ただ、シリコンバレー的な新規事業プロセスの本や、グーグルで調べても、出てくるのは顧客のニーズを起点としたアイデアの発想と展開ばかり。

■シーズ起点プロセスのあるある

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技術シーズを実用化する2つの方法②

技術シーズを実用化する2つの方法②

 技術シーズや研究技術を実用化につなげる伝え方ついて、以前の投稿で前提となる条件と方法①「顧客の問題の探索を委ねるなら、できる限りオープンにしろ!」をお話ししました。今回はその続きです。

②顧客の問題を自分で考えるなら顧客開発までしろ! 2番目は、顧客の問題を自分で探索して、設定する場合です。よくあるのが、研究の背景の通りにアプリケーションを想定してデモやプロトタイプを作りますが、具体的な顧客が

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技術シーズを実用化する2つの方法①

技術シーズを実用化する2つの方法①

 技術シーズや研究技術の実用化について、以前の投稿から大分時間が経ってしまいましたが、実用化のために技術をどう伝えるかについて、思ったことを書きたいと思います。

[前提1] 研究の「背景」と、ビジネスの「問題」は違う まず、研究における初めの「背景」とビジネスにおける顧客の抱える「問題」は違います。技術的な凄さと、顧客価値は異なるのです。(もちろん研究によっては近い物もあります。)
 例えば研究

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