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ウラニーノ山岸コラムアーカイブ

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ロックバンド「ウラニーノ」のフロントマン山岸賢介が、2007年から書き続けている地元ライブハウスHeartsの月間コラム、初のアーカイブ。当時を振り返って記す読み応え十分の「後記… もっと読む
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記事一覧

第8回 ヒゲとわたし (2007年10月)

 ぼくはここ数年ヒゲを生やしていました。とは言ってもボーボーではなく無精ヒゲに毛が生えた程度(?)です。自分的にはこれで落ち着いていたのですが、先日NEWアルバムのジャケット撮影の折、今回はさわやかにいこうということで事務所社長より「ヒゲ全剃り令」が下されました。
 髭を剃り落とす。多少の未練はありましたがこれは勅命、お上の下知には従わねばと潔くヒゲを剃り落としました。翌日、「みんななんて言うかな

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第7回 メカとわたし (2007年9月)

 ぼくは元来、メカ系にはめっぽう弱い完全な文系人間です。パソコンはもちろん、時にはエアコンや電子レンジですら上手に扱えない。エレキギターを10年以上演奏していますが、「なんで音が出るの?」って聞かれたらうまく説明する自信はありません。
 ある時、ぼくは携帯電話を新しく買い換えました。使いこなせるかどうかは別問題として当時の最新機種。軽く友人に自慢をしておりますと友人、携帯を手に取り「お~!軽い!」

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第6回 メタルとわたし (2007年8月)

 デトロイトメタルシティというメタルを題材にした漫画が大変話題になっていますね。ぼくも愛読者です。非常にお下品で下ネタ満載の内容ですが、木村カエラさんや長澤まさみさんも読んでいるらしい。ピストン大橋はこの漫画を読みながらエッチな言葉が出てくる度に、「これ長澤まさみちゃんも読んだんだ~」と鼻息を荒げ興奮しています。
 この漫画の大ヒットも物語っていますが、ここ数年「メタルの時代が来る!」という噂を方

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第5回 渋公とわたし (2007年7月)

 渋谷公会堂…言わずと知れたロックの聖地であります。バンドマンなら誰しもが成功して渋公のステージに立つことを夢見るでしょう。そんな渋公のステージに立つことを成功してもいないのに強引に決めた、違った意味で伝説のバンドがいます。我々ウラニーノです。2007年12月22日、ウラニーノワンマンライブ at 渋谷公会堂。そしてなんともうチケット売っています。しかも手売りで…。我ながらこのギャップがたまりませ

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第4回 カエルとわたし (2007年6月)

 先日、茨城県古河市というところでライブをやりました。古河へ向かう道中、のどかになっていく風景に気をよくして窓全開で進むウラニーノ号。しかし、利根川を越えたあたりでドラムス小倉(群馬県在住)が絶叫いたしました。「カエルくせー!!」。カエルくさい。人生で初めて聞いた表現でした。なんでも北関東では一般的な表現なんだそうです。マジか。
 ぼくはカエルが本当に苦手で、小学生の時は通学路にカエルの死体がある

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第3回 ピックとわたし (2007年5月)

 さて今回はピックについて書きたいと思います。皆さんご存知だと思いますが、ギターやベースを弾く際に弦をはじく三角のやつです。よくかっこよく客席に投げる方もいますが、あれ、1枚100円するんですよね。客席に100円玉投げ込んでると考えると、なかなかバブリーな行為ですよね。
 自慢じゃないんですが、ぼくあんまりピック買ったことないんです!ある日、ライブ終演後にステージをウロウロしていると、そこらかしこ

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第1回 ハーツとわたし (2007年3月)

 祝!ハーツ移転!毎月コラムを担当させていただくことになりましたウラニーノのボーカル山岸と申します。今回は第1回ということでテーマはズバリ「ハーツとわたし」。
 ぼくらはハーツには昔から大変お世話になってきましたが、このライブハウスにはよく言えばアットホームな、悪く言えばテキトーな空気が常に漂っております。ある時はチケットノルマがじゃんけんで決まりました。またある時は「出演検討中」と言ったはずが、

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第2回 野球とわたし (2007年4月)

 我々ウラニーノの曲に「ぼくが野球部をやめる理由」という曲があります。人間のエゴを描いた非常にシリアスで真面目な曲なのですが、ベースのピストン大橋が曲中に過激なパフォーマンスを行うため、ライブではこの曲のイントロが始まると客席からは笑いと悲鳴が起こります。正直、非常に複雑な心境であります。
 さて、ぼくは実際に中学で野球部を退部しました。本気で甲子園、プロ野球を目指していた熱い野球少年でしたが、見

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