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【どんな会社もいつかは終わる〜事業承継の話】

私はよく『事業承継(しょうけい)』セミナーの講師を頼まれる。先の広島県安芸高田市の商工会でもそれがテーマだった。失敗した人の話(ここでは私w)に興味があるのか、いつも沢山の人が来てくれて、嬉しいやら悲しいやら…いや嬉しい!

ここでは比較的規模の小さい会社(家業)に限定するが、「事業承継」とは早い話、『子供に跡を継がせるかどうか?』というシンプルな問題である。

(荒っぽい言い方をすれば)永遠に続く会社など無い。いつかは無くなるか、形を変えて別のものに変わっていく。さて、私なりに会社の未来(末路)をイメージすると、以下の通りになる。

①資金が尽きたり、赤字経営や信用不安を引き起こして会社は倒産・破産、または民事再生等。(経営者は全てを失うハードランディング→これ私〜一番ダメなパターン)

②株式上場や第三者に事業を売却(または経営委譲)して創業家は退く。(資金的なメリット大)

③同業他社を取り込んで、より大きな会社になって有能な経営者に繋いでいく。(ハッピーリタイア、子供は家業に縛られない)

④他人に一切迷惑をかけず、自己資金で借金や未払い経費をすべて払って事業を「精算」する。(理想だがこれが出来るうちに中々会社を閉じる経営者はいない)

こんな感じだろうか…?
もちろん皆さん①だけは避けたい所だが、子供に苦労をさせたくない親(創業者)が事業を辞めたいと思っても、借金があるうちは辞められないのが現実だ。普通の会社にとって②③④のハードルは高い。


私が思う理想の「事業承継」は、まずは創業者(または先代となる親)が元気なうちに、ご子息にバトンタッチすること。そして親子二代が平行して経営に携わる時期を少しでも長く持つことである。親孝行でもあり、親も気持ちの整理をつけやすい。

もちろん子供が納得の上で社業を引き継ぐことが大前提だが、創業社長はその苦労の結果、自分の子供には苦労させたくないと、多少過保護な育て方をすることもある。

しかしそんな絵に描いたような「代替わり」なんか現実にはないのである。世に言う「バ◯息子」も実際存在するし、死ぬまで人に渡さない経営者も多い。

私の場合(事業承継)は、銀行の融資条件が、「どんぶり勘定で大赤字を出した先代社長(叔父)の代わりに、私が社長になること」という、今ではコンプライアンス的に??な依頼(強要)がキッカケだった。そこに私の意思など無い (笑)

☝️商工会で「事業承継セミナー」なんかやって、安易にアンケートで「後継者未定」などと答えたら、次の日には「あの店、閉めるらしいわよ〜」なんて噂が立つのは、私の田舎だけではないみたいである。


明日をも知れぬ自社の未来を、可愛い子供に託すべきか否か…?裸一貫、自分の城を築き上げた創業者も例外なく年を取る。

👤「自分の苦労を子供にさせたくない!」と大学まで出して教育したのは、心のどこかで「お前は別の道で生きていけ」と思ったからではありませんか?

今、日本の中小企業は、その「事業承継」問題に悩まされている訳です。

#親の急逝での代替わりは辛いもの
#ということで事業承継セミナーのご依頼お待ちしています笑



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