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本の棚 #257 『人望とは何か?』

人望とは?

〇〇とは?と問われると

意外と答えに困ることに気づく。

普段使っている言葉ですらそうだ。

言葉は便利だけど、いつだって曖昧で

そのわりにパワーをもっている。

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「人望がある人とは、組織の価値観を体現している人」

人望がある人ってどんな人?と聞かれると…

「誰からも好かれる人、嫌われない人」

みたいに答えてしまいそう。

そこで大切なのが組織の価値観であり

価値観を明確に行動として落とし込み

それを実践し続けている人こそ

組織の中での人望が厚いと言える。

ミッション、ビジョン、バリューが

きれいごとで収まることなく体現されている。

言ってることとやってることが一致している。

そんなリーダーは人望があるだろう。


「私はおまえたちに厳しく指導したはずだ。我々は数字を追うのではなく、人の幸せを追うのだと」

ここでいう人とは仕事に関わるすべての人。

顧客のみならず、従業員もその家族も。

成果を追い求める思考が強くなりすぎて

人生のバランスを崩してしまうことは

誰しも少なからず経験があるのではないか。


「価値」を定める条件=双方向であること

他人と共有できるものが価値である。


「五つの観点」から情報を得よ
①環境②経験③知識④人間関係⑤独自の事情

判断のための情報収集をする際に

押さえどころは心得ておきたい。

例えば、解釈ではなく事実が大切だ。

事実とは数字のように主観が介在しないもの。

人間関係は主観が入りやすいが

家族構成、組織構成のような情報、もしくは

具体的な出来事を集めたい。

独自の事実は①〜④のなかで対象にとって

最も重要度が高いことだ。

普段の会話、1on1などでこれらの観点で

話をしていくことが大切だけど

適度に自己開示することも大切だと筆者は言う。

情報がほしいなら情報を与えよ。


対立や矛盾を小さくするというのは、得てしてグレーですっきりしないものです。だからこそ、それを「誰が」行うかが重要になるわけです。すっきりしない部分を「誰が」というところで補うわけです。

人は二元論でシンプルに考えたい生き物だ。

そのほうが頭を使わなくていい。

しかし様々な人が集まる集団においては

対立や矛盾が起こることは避けられない。

それを最小限にとどめながらも

最後は「誰が」で埋めるという考えは

なるほど!そういうことか。となった。

誰が、に当てはまる人は人望がある。


人に選ばれる動機
①機能的動機
②条件的動機
③ブランド的動機
④コミュニケーション的動機

この4つのうち2つ以上が揃えば

選ばれる可能性が高くなる。

コミュニケーション的動機とは

「誰から」という部分であり

担当者、営業マン、経営者すべてがそうだ。

①②での差がどんどん難しくなる一方で

④においてはどうだろう。

高額な買い物ほどこの領域が意思決定の

支えになってくれる。


「社会における自分の価値や役割は自分で決めるもんじゃない。それは他人が決めるもんだ。いや社会が決めるもんだ。」

自分って価値あるのかな?

それを考えるときに大切なのが他者だ。

市場、社会があなたの価値を評価する。

やりたいことやってだれにも迷惑がかからない趣味の領域であれば

こんなことは考える必要がない。

人のためになっているか、という仕事軸では

他者からのフィードバックを素直に受けること。


社長の意見は、どんなに素晴らしい意見でも、この規模になると、組織を内向きにする害悪でしかない。

社長の発言は組織にとって影響力MAXだ。

内容がどうであれ、意見すればするほどに

組織はhave toにまみれていく。

主体性を発揮してほしいと真に願うならば

意見をしないこと。

オーナー社長としては難しいだろうが

組織を次のステージに導くためには

のりこえるべき壁の一つだろう。


「人望」がある人とは「希望」に向かって皆を行動に導く人です。

人は希望を失ったときに生きる力を失う。

希望は目には見えない。

この見えない何かを信じて

時にはその人すらが希望の権化のように

まわりに作用しながら生きていく。

そんな生き様に共感した人が

一緒になって希望に向かって歩みだす。

組織ってそうありたい。

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