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本の棚 #44 『戦略プロフェッショナル』

『戦略プロフェッショナル』
三枝匡

大手鉄鋼メーカーに勤務する広川(38歳)は

出資先である製薬品メーカーのコンサル業務を担っていた。

その会社には発展の可能性があり

社員も元気はないが有能な人がいる。

ただ今のままではいずれ立ち行かなくなる…

そんな未来が見え隠れするなか、

コンサル先の社長から誘われて

悩んだ末に常務としてその会社に転職する。

その会社を成長させるために広川は一体

どこにどんな課題点を見つけ出し、

どのような戦略で解決していくのか。

そこに立ちはだかる壁はなんなのか。

熱意をもって仕事に取り組むビジネスマンであれば

この話のリアリティに共感し、

自分ごとのように感じるだろう。

そしてそう感じたら最後、

一瞬で読み終えてしまう。

時には論理的に、時には感情を揺さぶられ

ひと仕事を終えたあとのような疲労感、充実感を

得られるような、そんなシリーズ。

『V字回復の経営』もおすすめ。

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競争のルールに穴を開ける

事業に成功する人は、自分で新しい競争のルールを創り出していく人である 

既存のルールの中で一番をとることは

かなり難易度が高いと言える。

これが新たな競争ルールとなれば

全く別の話となる。

そのために常に既存の慣習や

業界の常識と言われるものを疑うこと。

自分なりの仮説を立てて

現地に足を運び、GAPがないか検証する。

それを繰り返して繰り返して

仮説をもとに実行にうつしていくのだが

そこで重要なポイントは…

戦場で「理論」と「実行」を結合できるか

いつの時代も「優れた戦略」は「優れたリーダーシップ」と結びついてこそ、初めて大きな効果を生む

この2つのうちどちらが欠けてもうまくいかない。

これはビジネスに限らず政治の世界でも

同じことが言えるんだろうと思う。

キングダムでもやはりこの2つの力がある武将が

成果をおさめ続けている。

個人的には騰とか、蒙恬あたりが好きだ。

一見すると智将のようであるが…

思いっきり前線で戦う。
(ファルファルいいながら)
さて、そんなリーダーは身の回りにいるだろうか。

そこには「お客様」と「競争相手」に対する意識の薄さがある

成長企業は組織がいつもアンバランス

成果を出す企業はどこかに突出した部分があり、

そこに牽引されてほかの部分もついてくる。

だからトップはほどよいアンバランスを

つくりだすことで、組織の活性状態を

続けさせる役割、だそうだ。

これは個人においても言えるかもなと思った。

最初からある程度のそつなくこなしていく人は

成長の幅が小さい…というより

振れ幅が小さいという表現が正しいか。

それに比べて何かに特化している人は

多少他の業務ができてなくても

それらはそのうちできるようになり

結果的に圧倒的な成果を出し続ける。

これは覚えておこう、

成長するために意図的につくる

バランスよりもアンバランスという感覚。

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#コンサル #30代 #戦略 #三枝匡

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