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【読書体験】3回泣いた瞑想サクセスストーリー|スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック

※ネタばれへの配慮はありません。気にする方はご注意ください※
※読書体験と銘打ってる通り、感想です。本の紹介は最低限しかしません※

 ちょっと瞑想に興味が湧いている今日この頃である。
 それで何気なくサンプルを読み始めたその本は、脳神経外科医である著者が、4歳の少年の脳外科手術に挑むシーンから始まる。

 非常に難しい手術である。少年の母親が、家族が、手術の成功を祈って待っている。

 読んでいくうち、なんとなく母親の気分に同調する。

 彼を始めて腕に抱いた日、80億人も人間がいる中、この子がなぜこんなにも特別で、大切な存在なのか。圧倒的な奇跡を思う。

 文中の医師が少年の未来に思いを馳せる。

 一方、私は母親として彼の成長を思う。初めて歯が抜ける日、初めて自転車に乗る日、これから訪れるべき、輝かしい幸せの光を思う。

 そして突然の大量出血、心肺停止。出血部位は目視不可能な血の海の中。

 神よ! 私は祈った。

 そこでサンプルが終わった。

 ……ええええ!!! この子どうなったの!? ねえ!!

 こんなところで終わるのはズルい。私は少年の母親として読んでたのである。これで買わなかったら母親失格ではないか。この拝金主義者め!

 私は心中で著者を罵りながら購入ボタンを押した。買えない! Googleめ!!(※Android端末では規約の都合上、Kindleアプリで直接本が買えない。誰得なんだ。ユーザーファーストにしてほしい)

 私はイライラしながら、ブラウザアプリでAmazonを開きなおし、本を購入した。むさぼるように読んだ。3回ぐらい泣いた。最近涙もろくていけない。

 本の内容は、死にかけた少年から、著者自身の幼少期にうつる。
 貧しく、救いようもない両親を持つアメリカ人の少年。

 彼が「本当のマジック」として教わった瞑想法を武器に、人生を勝ち抜いていくまで。富や栄光のために愛や共感を蔑ろにし、最後にはそれらも失う姿。

 私は著者の強靭な精神力に感嘆し、尊敬の念を覚えた。
 それから彼が最後に、たどり着いた本当の望み。

僕が何よりも欲しいのは、人がお互いを傷つけず、お互いに助け合う世界だと気づいた。

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック
ジェームズ・ドゥティ (著), 関 美和 (翻訳)

 何気なく手に取ったこの本の結末がこのように至ったことに、私は感動した。

 誰であれ幸福を願うこと。
 自分の敵でさえも許すこと。


 それが人間にとってもっとも難しく、取り組むべき価値のある唯一の課題である。

 常々そう考えている私は、この本にいたく共感した。(※考えているが、行動に移せないこともままあるのが残念だ)

 数時間かけて一気に読み終わった後、乾いた涙の痕を洗い落とさなければならないほどだった。
 おおむねこの本に書いてあることは私の日ごろの思想と近く、それを非常にうまく言語化されたので、本を読むこと自体がある種の快楽だった。

 また、全編にわたって物語調ではあるが、瞑想というか、マインドフルネスの技術についてワークとして解説されている。加えて、いわゆる「引き寄せの法則」が含まれる。
 当初の目的であった瞑想の解説書としては物語に寄り過ぎているが、基本的なことを押さえているため、十分役に立つように思う。訳も良い。

 なんせ、買って後悔のない本だった。愛について考えたい人、自分の人生をよりよくしたい人にお勧めする。個人的にも、また折に触れて読み直したいと思う。


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