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言葉の宝箱 0225【弱い人間は自力で逃げられない。立ち直るのにも時間がかかる】

『ミッドナイト・ジャーナル』本城雅人(講談社2016/2/23)


児童誘拐殺害事件で大誤報を打ち、
中央新聞社会部を追われ、支局に飛ばされた関口豪太郎。
あれから七年。埼玉東部で小学生の女児を狙った連れ去り未遂事件が発生。犯人は二人いたとの証言から豪太郎の脳裏に“あの時”の疑念がよぎり、
終わったはずの事件が再び動き出す。第38回吉川英治文学新人賞受賞作。

・子供の寝顔は天使に見える。
それは大人を信頼して、安心しきっているからなのだろう P32

・書くことで人を悲しませたくない、人の人生を狂わせたくない P37

・一つの事象に関わるあらゆる人々を取材し、
独自の観点で検証し批評する、それがジャーナリズムだ P71

・大きな誤りを見つけた時、それを権力の責任にして非難するのは簡単だ。対して自分たちのしてきたことを見直すことは大変である P79

・先入観は罪。固定観念は悪だ P87

・親と過ごす時間の少ない子供が全員不幸かといえば、
けっしてそうではない P148

・弱い人間は自力で逃げられない。立ち直るのにも時間がかかる P168

・真実の多くが、誰かの都合によって隠され、捻じ曲げられている P187

・嘘をつかれたくないから、毎回真剣勝負になる。
向こうが言ってきそうな言葉を先読みし、
態度一つになにか意味が込められていないか必死に探る P214

・前ばっかし見てもなにも見えないんだから、
ちょっとくらい振り返ってもいいんじゃないか P224

・欲望が警戒心に勝っていた P312

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