加賀野ようこ@戦国三好家と幕府と科学する

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永禄四辛酉三月晦日三好筑前守殿御成之次㐧之事にみる饗応料理をなんとなく科学から見る③

色々見る御成の饗応料理 同人誌の中に「バイはバイか?」という話を入れた中で、バイについては毒化する現象があることも記載したが、それらをみながら、饗応料理に使用されていた食材の中で、将軍をもてなすための料理の安全性という面である。 度々現代では、食の安全性が問われるが、この時代でも同様である。 食物は、現在法などの規制などを用いて、安全性が保たれているが、それでも食中毒などは発生する事例はよく目にするであろう。将軍に出す料理ももちろん、何かあってはいけないから、対策が様々

    • 永禄四辛酉三月晦日三好筑前守殿御成之次㐧之事にみる饗応料理をなんとなく科学から見る②

      前回は、食感という点に注目しましたが、今回は調理されていることがわかりそうなものを抜粋して掘り下げていくことにします。 御成御膳のイベントで、私が一番美味しいと感じた物は「湯漬け」でした。 湯漬けという名称だけ見ると、おかゆのように水分量を増やした物なのか?リゾットのようにスープなどで生米から煮たものか?はたまた炊き込みご飯のように出汁で炊いたものか?など疑問が湧く内容でして、答えは「お茶漬け」というシンプルな答えが目の前に現れたのですが、このシンプルな答えもお茶漬けとは

      • 永禄四辛酉三月晦日三好筑前守殿御成之次㐧之事にみる饗応料理をなんとなく科学から見る①

        早いもので、もうすぐ一年経過します。 漫画で三好御成御膳の実食会に参加させていただき、そこで「和食技術の変化」と「菌類の使用」など、まあまあ色々調べていました。食材から調味料、いわゆる政治利用ではなく、純粋に和食としての変化がある時代を体験をして、そのテクスチャー変化などを実際に再現された料理で感じ取ることができるのも醍醐味ではないかと思います。 歴史の食にどのような調理が施されていたから食感が変化 今とは違い限られた中での調理や切り方、工夫が多いのではないかと思いますが

        • 三好家というブランディング 完結

          昼間に書いた話の続きを。 三好長慶を売るということは、ゆかりの地の人々、観光協会、関わる人々が試している実績があるかなと思います。 そして、実際の三好長慶という戦国武将をおそらく多くの畿内研究者の諸先生方、戦国三好の研究者の方々などが力を入れている箇所かと思います。 長慶を大河ドラマにと誘致推進のクラファンを応援させて頂きまして、ミッションが達成できなくても、実際にやろうとしていた事、取り組みはわかったので、個人的には「ブランドの魅力」を高めて行くことが必要なのかなと思いな

        永禄四辛酉三月晦日三好筑前守殿御成之次㐧之事にみる饗応料理をなんとなく科学から見る③

          三好家というブランディング

          2023年の年末に参加したC103、2024年1月21日の関西コミティア69とスペースをいただけまして参加させていただきました。本当に多くの皆様と交流、お話、応援、ご支援をいただき、本当に嬉しいかぎりでございます。 実際、現実の会社でもそろそろ年度末がやってくるので、次期に向けてのプランを考えないといけないのですが、現実の方のプランなんて浮かびもしませんけどね!ご評価を会社から頂戴しないと、私は来期どのように行動するかを考えなければならないので、しっかりと考えます…が、戦国三

          松永久秀が信貴山城で爆死した件の考察①

          みなさま、明けましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。昨年は皆様に支えられ、三好まんがをたくさん量産することができました。 松永久秀が爆死したという逸話「戦国時代のボンバーマン」など様々な逸話が残る松永久秀ですが、最近の研究では松永久秀は爆死ではないという方が大きいですよね。 ところで、死因としての爆死ってちゃんとあるんですよ。皆様が考える爆死ってこうボカーンと爆発するイメージじゃないですか。その爆死について、真面目に考えたらどうなるのか?っていうのを

          松永久秀が信貴山城で爆死した件の考察①

          お城EXPOやお城フェスに行って思った事

          年の瀬にも近づいてきて、今年も今まで「自分には縁がないだろう」と思っていた様々なイベントに行かせていただきました。その中で、第二回お城フェス(大阪)、お城EXPOin姫路(兵庫)、お城EXPO2023(横浜)と大きな城郭フェスに行かせていただきました。 様々な自治体、観光協会、博物館、企業などなどがあるのですが、パンフレットの量もすごいので、目を通すのにも実は一苦労。1ブース1ブースを熟読するのに時間がかかる上に、専門的な言葉が普通に使われていて、把握するまでに時間がかかる

          お城EXPOやお城フェスに行って思った事

          C103 冬コミに参加

          ここのところなかなか更新できなかったのは、冬コミに受かってしまい、原稿と徳島に特別展と講演を聴きになんと3回も行っていたからだという話です。 何があってなんとかネタを作るためにだと思ってくださいね。 さて、こちらに行ってきた話はまた別で。

          STORY OF 江口の戦いについて②

          三話目 細川晴元方だったのに、細川氏綱方へ転じる話。 漫画では、最初全員を参集させてみたのですが、その後論文などを読み込み続けると以下のことが見えてきました。あくまで可能性の話です。 ①次弟である三好実休率いる阿波三好は江口の戦いには参戦しなかった。 ②十河一存は元々細川晴元側から(十河が晴元直轄という立場)参戦したが、長慶が氏綱方と結んだのを契機に氏綱方へ。 そうなると、全然変わってきますよね。話。いやあ、本当研究者の先生方には頭が上がりません、むしろ感激して、色々こ

          STORY OF 江口の戦いについて①

          2023年10月10日に、NHKの「知恵泉」で三好長慶特集がありましたね。 1549年の江口合戦については、先だって全部で15回に分けて漫画を描いていました。江口の戦いまでの道程は馬部先生の論文を参考にして、そこにさらに天野先生などの他の先生の著書や論文からそれぞれを抜き出して、一般的(普及的)に広まっている事を踏まえて漫画にしました。 一話目 一般的な「池田氏の揉め事」を考えて、揉め事が発端だったかどうか?と私に聞かれると、私はそうと言うよりは「同族で細川晴元の重臣だっ

          なぜ専門書はこんなにも高いのか? でも流通しなく(絶版)なったら、更に高い値段で購入した方がいらっしゃるので、気が抜けない…うう。

          なぜ専門書はこんなにも高いのか? でも流通しなく(絶版)なったら、更に高い値段で購入した方がいらっしゃるので、気が抜けない…うう。

          三好家漫画初期

          もうだいぶ経ちますので、本当に自分の絵が変わっているのが原因ですが。 最初はこんな感じで漫画を描いていて、色々知らないことが多かったので手探りで書き始めていました。 良い例が十河額でして。 十河額にした時期はいつなのか? そんなこんなで。 こんな感じで同じ話でも、髪型が2つバージョンが存在するんですよね。 この額が、いつできたか?というのがいまいち私の中でわかっていないという…。 この軍記関連についてはまた今度!

          三好関連者インプレッション①

          X(旧Twitter)でやっている(いた)三好関連の人を140文字で自分の思っている事をまとめています。 史実に沿っているかどうかは、今の所調べたりないのもあるのでなんとも言い難いですが。 1:三好長慶 ・様々な見方が、見る人によって違う人物。 ・同じ三好でも、宗三側が細川晴元としては選んでいたのは元長の影響によるものが大きいか? ・あまり前衛にイメージがない、やはり支配者として表立つことであるが、武力部分に関しては少し不明点が残る。 ・波多野の娘が最後どうなったのかな

          戦国三好家の歴史創作漫画について

          自己紹介にも書かせていただきましたが、個人的に調べて、歴史創作漫画を描いています。幅広く三好実休を知ってもらうためと勘違いされますが、三好長慶が畿内で展開する三好宗家と長慶の次弟である三好実休(之相、之虎)が阿波で展開する阿波三好の2家に関して漫画を描いています。(勝手に) 戦国三好漫画、なぜ描こうと思った? 元々は幕府奉公衆である三淵藤英を調べるために趣味で歴史を調べてた事なのですが、茶人としての三好実休がやってきたことにもいくつかスポットを当てたくなったために、漫画を

          戦国三好家の歴史創作漫画について

          自己紹介

          加賀野ようこと言います。 本当しがない適当な漫画と菌類について調べたり、河川工学したり、燃焼学したり、きのこと山城の関係性から、戦国時代をきのこでみたり。 本当色々考えている人間です。 大したことないは書かないと思いますが、 現在、戦国時代の三好一族(三好宗家、阿波三好、洲本安宅、讃岐十河)それに付随する家臣団のことを調べて、漫画にしています。 ただ、漫画はちゃんと実際に調べて論文なども読み込みながら、アップデートをして、それを科学的に考えれそうな事なら、ある程度のことを科