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伊達ルネッサンス塾 第6期/第4回セミナーレポート「自分がよいと思う『地元のもの』を掘り起こし、伝える」

■2019/9/28(土)@里山のふるさと 協創塾(角田市)

まだ暑い日もありますが、空高くなり、また吹く風もひんやりとしてきて日々秋を感じています。
今回の会場・「里山のふるさと 協創塾」は、第4期でゲストとしてお話しいただいた佐藤正友さんが、人の集まる場・学びの場として自宅敷地内につくった建物です。このような場に、塾生6名を含めて17名が集いました。はじめに、佐藤さんからご自身の活動や協創塾のお話をいただいたあと、セミナーがスタートです。

★佐藤正友さんのお話★
(伊達ルネッサンス塾第4期第4回セミナーより)

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「里山のふるさと 協創塾」全景

■東京で、地元を思う

今回のゲスト・吉野敏充さんは、山形県新庄市でデザイン事務所を経営するかたわら、地元のイベント「kitokitoマルシェ」の運営にも携わっています。宮城県南との関わりとしては、角田市のフリーマガジン「かくだのかお」の編集もしています。

運動が苦手で絵をかくのが得意だった吉野さんは、東京のデザイン専門学校を卒業した後、就職します。その会社ではデザインの仕事をメインにしながらも、さまざまな仕事を担当しました(さまざまなトラブルも経験したそうです)。
その頃、「(倅)セガレ」―農家を継がずに、東京で働く農家の息子や娘のプロジェクト―がそれぞれの実家の野菜を取り寄せて販売するファーマーズマーケットのことを知り、関わるようになります。クリエイター同士で「実家に帰る、帰らない」という悩みを共有したり、対面で販売していて栽培方法や自分の地元について話すこともあり、あらためて「地元っていいなあ、帰りたいなあ」と思ったそうです。

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ゲストの吉野敏充さん

■地域の課題をデザインの力で解決

そしてUターン。デザインの仕事は地元では少ないのではないか?と思い、最初は実家の農業を手伝いながら仕事をしていました。吉野さんは「無理をしたくない」と考えていて、売り込みをあまりしなかったそうですが、人とのつながりから徐々に仕事が増えてきました。
また、ただ仕事に取り組むのではなく、見つけた地域の課題をデザインの力で解決していくことにも力を入れていきます。例えば、地元の人も知らないようなものを取り上げるフリーペーパーを発行して地元の良さを再発見して応援してもらったり、新庄市の観光ガイドを編集した際にはいい所だけを見せるのではなく冬の大変さ、厳しさを知ってもらうとともに新庄の冬でないと生み出せないことも紹介していきました。

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ゲストトークの様子

■月1回、ギュッと人が集まる場所を

2012年から開催している「kitokitoマルシェ」は、地元でいいもの・おもしろいものをつくっている人たちが月に1回ギュッと集まれる場所がほしいな、ということから始まりました。基本的に農家が主体、優先的に出店できるマルシェで、中には新たに就農して夏は農業、冬は手仕事という昔ながらの農家の暮らしにチャレンジしている方もいるそうです。吉野さんは、立ち上げ当初は運営のさまざまな役割を担っていましたが、マルシェのコミュニティができてきて、携わる人も増えてきたことから今はマルシェのデザイン面での見せ方、出店者の管理が中心となっています。
また、「kitokitoマルシェ」をきっかけ(?)に市内で別なマルシェが始まりましたが、ライバルだから関わらないというのではなく年に1回くらい接点を持ち、その相乗効果でさらに地元が盛り上がるといいなと思っているそうです。

質疑では、「吉野さんのデザインは『生(なま)』っぽい感じがする。Uターンがきっかけか、それとももともと?」という質問が出ました。それに対して吉野さんからは「東京は誇大広告気味だが、地元にはそういうニーズがないのと、自分としてデザインで嘘をつきたくない。また、特に震災以降は手づくり感、人を傷つけないデザインを意識していて、見た人に何かを感じてほしいと思っている」とお話しいただきました。

★吉野さんの取り組みについては、こちらもご覧ください。
 ★kitokitoマルシェ★
 ★吉野敏充デザイン事務所★

■「混沌」から「進化」「深化」へ

後半は、塾生マイプランの発表。
初めに、3つのグループに分かれて、発表とフィードバックの時間を長めに取って行いました。塾生それぞれが考えていること、取り組み、現在壁になっていることなどに対して、多くの意見やアドバイス、後押しとなる励ましが出てきて、塾生が一生懸命メモを取っているのが印象的でした。本来なら、この後にプランの修正タイムを予定していたのですが、話が盛り上がって時間がなくなり、そのまま2回目の発表に突入です。

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2回目の発表は、全員の前で発表。4回目のあたりは「混沌」の段階なのですが、ある程度かたちになっている塾生、壁を突破した塾生、なかなか考えがまとまらない塾生など、さまざまでした。簡単に今回の発表をキーワードでまとめてみました。「ギターで歌う」「そこに竹があるから」「書道をどう自分のプランにしていくか?」「10個の顔を持つ男になりたい」「なぜ自分は忙しい?」「若者団体をつくりたい」
次回、第5回セミナーまで2ヵ月半空きますが、その間にちょっとずつアクションを起こしつつ、どうプランを進化・深化させていくか、楽しみです。

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■次回セミナーの予告

次回のテーマは「自分だけのマイプランへ」。これまで考えてきたマイプランを進化・深化させ、誰のものでもない「自分だけの」マイプランに味付けしていきます。
詳しい内容はまだ決まっていないのですが、決定次第Facebookページにてお知らせしますので、ぜひご参加ください!

○日 時:12月14日(土)13:30~17:30 ※終了後、交流会あり
○会 場:山元町内を予定
○その他詳細はこちらから(随時更新) → Facebookページ

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交流会のために炊いた、今年の新米

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