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歴史と経済

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歴史をもとに経済について考えていくマガジンです。過去から現在、そして未来へ考えることで、私たちの行動指針を見つめ直します。
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記事一覧

歴史と経済100~21世紀の経済学~

歴史では国境がなくなり、世界が一つになるという考え方が広がりつつある。
一方で、経済ではローカリゼーションが進行すると言う話もある。
まさしく両者は理想と現実。
これをどう統合していくのかを21世紀は考え、実現させるべきだろう。
地球環境問題や貧困の撲滅など、世界が一体となって取り組むべき課題は切迫した状況にある。
一方で、日本では少子高齢化が進行し、消滅可能性都市と言われる自治体運営に支障をきた

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歴史と経済99〜シンガポール〜

シンガポールはインド洋と太平洋を結ぶ海上交通の要衝である。
これは歴史的にも重視されてきた要素である。
19世紀においては大英帝国の開発によって英領インドと日本や中国の交易の集荷基地としての役割を果たした。
経済開発が進行していくと、道路や建物などの都市建設事業のため労働者が必要となった。
特に1833年の奴隷貿易廃止によって、過剰人口に悩んでいたインド・中国から低賃金労働者として移民が入ってくる

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歴史と経済98〜可能性〜

未来について考える時、ワクワクしたい。
ワクワクする未来を作りたい。
そんな未来を創造するには、どうすれば良いのか。
まずは、可能性を見出すことではないだろうか。
フィリピン人からフィリピンについて話を聞いていたところ、フィリピンにはカジノが建設され、アメリカ人観光客が訪れているという風に教えてくれた。
(現在はコロナウィルスの影響があるだろうが・・・)

今後、日本も含めてアジア全体が少子高齢化

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歴史と経済97〜リバランス〜

基盤としてのモチベーション、やる気。
そして、知識の量、活用力・表現力。
これらはコミュニケーションに現れる。

知識とその活用の構成比を見ると、人によって大きく異なるのではないだろうか。
これはその人の生き方の基盤になっている。
たとえば、知識を重視する人はとにかく知ることが大好きである。
たくさんのことを知っていて、あれやこれやとどんな話題にも対応できる。
それが影響しているのか、何でも知りた

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歴史と経済96〜ムラ〜

上昇する螺旋軸を作り出すことが、爆発的な成長へとつながる。
ムラが生じている時、パフォーマンスに偏りがあり、総合的な達成が疎かになっていることがある。
たとえば、理想に偏り、形骸化したルーティンが繰り返されていると、思うように結果に結びつかなかったりする。
目標達成への確信を期待できない。
自分の日々の成長も実感できず、パフォーマンスを発揮する楽しさも希薄である。

過去と向き合い、未来と向き合う

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歴史と経済95〜現実的に考える〜

人は損得勘定と崇高な理念を秤にかけながら生きているのではないか。
環境問題や持続可能はもはや単なるスローガンではなくなりつつある。
これは、企業や組織が押さえるべきポイントになってきている。
社会においてもエコへの関心が高まってきたと言えるだろう。
一方、世界的にはエコどころか明日の生活すらどうなるか分からないといった国や地域もある。
環境保護をいくら叫ばれても、木材の伐採が生活の糧となっている人

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歴史と経済94〜活用スキル〜

日本の歴史や文化についてどれだけ知っていても、相手が面白いと感じる紹介ができるかどうかが重要である。
相手が「面白い」と感じるためには、まず自分が「面白い」と感じていることが大切だ。
楽しそうに話すとその勢いや雰囲気が伝染していく。
たとえば、外国人に将棋の話をする時、まず自分が実際に将棋をやって楽しい経験をしたことがあるかが大切になってくる。
通りいっぺんのボードゲームの話をしても、自分が1番つ

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歴史と経済93〜引き出し〜

学校の授業で導入というパートがある。
最初に、児童・生徒の興味・関心を喚起する役割を担う場面である。
場合によっては、導入がその授業の成否そのものを決定してしまうことさえある。
教員は多様な知識を持っている中で、いざ授業となるとそのテーマに特化した教材を準備し、様々な情報やエピソードなどを用意している。
ゆえに、教員は授業でその内容を話したくてたまらないのだ。
しかし、当の生徒が必ずしもそのテーマ

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歴史と経済92~自走する~

コマ付き自転車のコマが外れた時、自分の成長を明確に感じ取れる。
目標で言えば、達成を確信する瞬間がある。
コマが外れる瞬間だ。
あるいは、そう思えた瞬間に結果はもうどちらでもいいという気持ちになれるかもしれない。
何をどう頑張ればいいか分からない時期は、精神的にも中途半端な気持ちで行動していたりする。
その結果、内容がとりとめなく多岐に渡り、焦点化できていないことが多い。
しかし、ゴールへの道筋が

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歴史と経済91〜教師〜

教師は生徒の将来を気がかりにする。
そこにある種死力を尽くして、超人的に努力できる人種だとも言える。
コスパに基づいた労働感覚とは一線を画する部分がある。
コスパがマイナスでも子どもの成長に懸けられないとこなせない仕事であろう。
そして、準備した分だけ報いがある職業でもある。
場合によっては、卒業式を除けば苦労し通しだということも少なくない。
しかし、その教師の苦労を見ながら、生徒は生きる力を獲得

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歴史と経済90〜ゆとり〜

ゆとり教育は人間中心主義の考え方に基づいている。

かつては高度経済成長期に期待される人間像が求められ、能力主義的な教育が展開された。
いわゆる詰め込み型教育による新幹線授業は時代の要請に応える一方で、落ちこぼれといわれる学習についていけない児童・生徒を多く生み出すことになる。

このような産業・教育の関係性が変化し、社会構造そのものが変革することになったきっかけが石油危機である。
工業化の進展は

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歴史と経済89〜反復力〜

活用の論理で考えれば、自由自在に知識や技術を表現できるかを考えることも大切だ。
深い理解ももちろん大切であるが、何度も反復し、何度も発信することで実際に使える形にしていく努力も重要となる。

歴史上のある人物や事件について知ったとしても、それを人にわかりやすく説明するにはどこを話し、どこを省くかを考える必要がある。
そして、それは状況や文脈によって変わりうる。

たとえば、侍や寺子屋について外国人

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歴史と経済88〜ライフワーク〜

8月になれば、戦争に関することを勉強する。
それによって平和の尊さを再認識できる。
毎年、新たに一つ資格を獲得する。
このように、学びをライフワークにしておくことで自分のスキルが一つずつ増えていく。
もちろん、それは健康や文化、コミュニティといったものでも可能となる。

長く続けることで、それがその人にとっての当たり前となり、得難い能力であっても習得できることがある。
ある人にとっての常識は、違う

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歴史と経済87〜無力〜

分からないままその場にいると、無力感が漂う。
理解できない英語を聴いていると、もっと有意義な時間にしたいと思う。
経済や歴史の話についていけない時、知らないことの多さに呆然とする。

何もできないということは、決定的な力不足である。
そして、これが理解できる状態になったならば、どれだけ世界が変わるだろうかと考えてみる。
少なくとも、「分からない」という状況を脳は認識するだろう。
そして、同時に対応

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