仕事は、ド正論の奴は勝てないかもしれないが負けはしない。

仕事において社内に対しても、社外に向けても利害調整や自分の主義主張を通さなければいけない場面がありますよね?その主義主張は自分にとって分が悪いのか良いのか?色んな場面があると思います。

昔、自分のロールモデルにしている上司に言われた言葉があって、

「お前は、ド正論を言うから、説得とか納得とかさせにくいんだよ」

ってつぶやかれた事があります。あれ、どういう意味なんだろう??って思っていたんですが数年後にふと気がついた場面があります。例えば社内の別の部署との利害関係の調整というか、権利の主張と言うか・・・そんな時自分でも気がつかなかったけど、淡々とド正論で相手を攻めていた時があったんですよね。その時の相手が、ものすごく嫌な顔で

「それは、正論でしょ?でも、そんなのだけで世の中回せませんよ!」

と逆切れされた時に、

ああ、相手と戦う時は、ド正論がつぶやける仕事とか、立ち振る舞いをしていれば勝てないかもしれないけど、負ける事はないんだ・・・

と思ったんですよね。それ以来仕事で、何か相手に文句を言ったり、主義主張を貫かないといけない場面でのセオリーとして、

・勝てない争いはしない。だって無駄だから。だったら勝てるタイミングまで待つ

・正論をはけない立ち振る舞いは出来るだけしない。なぜなら勝ち目をつぶすことになるから

・戦う時は一気に即死させられるくらい一発で倒せる武器や情報を準備する。

と思って行動しているんですが、つい数日も、このような場面があったんです。相手の部署と決めた仕事の段取りがあって自分達のチームはきちんと対応していたのに相手のチームがその段取りどおりに仕事をしてなかったので最初は少しやわらかい感じで指摘してたんです。

でも相手の責任者は、そのルールの運用について独自解釈を持ち出してきて自分達は対象外みたいな話をしてきたんですよね。もちろんそんな事は間違っているし正しくないのです。その後も軽く、お互い決めたルールだからちゃんとやりませんか?って指摘をしたけど、相手も自分達が折れてしまうとやり直しや手戻りが発生するのが見えているのでなんとか取り繕いたい・・・そんな気持ちが垣間見えているのは透けていたんです。

なので、事実ベースで淡々と、感情抜きで、証拠を突きつけて、

・このルール、決めたのは君たちだよ?

・僕らはこのルールキチンと守っている、守ってないのは君たちだ。

・別にこのルール破棄するならかまわない。その代わり破棄するなら、僕らの君達に対して同様の対応をするからね。

・ちなみに、ルールブックはここにある書類にも書いてあるよね?それを書いたのは君たちだし、決めたのも君たち。そのルールブック破るというなら、僕らもルールブック別の仕事で書いている部分も、どーせ君たち守らないから、適当にやるのもかまわないよね?

・あーそうそう、ちなみにこのルール、お互いの上司引っ張り出して決めたよね?今度の合同会議の席上で、このルールが破棄されたって議題にあげていいよね?だって、みんなにも周知しなきゃいけないからさ。

・もし、僕が君の立場なら、即効で土下座すると思うけど、そうじゃないって事はナカナカ胆力あるね。尊敬するよ。


と、淡々と言ったら、最後相手は折れました。でも、折れても、そのまま許す訳にはいかない。だから、一言だけ、

「ここで折れるなら、最初から早い段階で折れればここまでの被害にならなかったんじゃないかな?」

ってトドメを刺しておきましたけどね。久しぶりにロジカルな有利な戦いが出来たなあと・・・でも、これってすごく単純で子供にも親が言うでしょ?

「悪いと思ったら、早めに謝ること。」

これに尽きるんです。だから、相手が理不尽な態度、対応をしたときは、とにかく正論で、出来るのであればド正論で望むのが交渉の必勝術だと僕は思います。














とある企業に勤める新米マネージャー 昔課長島耕作に憧れを抱いていたけれども、いざ自分がなってみると感じたリアルとバーチャルの境目に苦悩する日々をつらつらと書いたもの