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小栗康平監督「泥の河」を鑑賞。泣けるなぁ。でも、加賀まりこの関西弁は失格。田村高廣は京都生まれの同志社卒だから、関西弁は完璧。

1982年度アメリカアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。 スピルバーグが子役を絶賛したという名作です。
自主製作、自主公開という小さな取り組みから始まった本作は、欧米はもとより、旧ソ連邦、中国やアジア諸国にまでその配給をひろげて、今日でも名作として語り継がれている小栗康平監督のデビュー作。 宮本輝の処女作を原作に、少年少女たちのひと夏の出会いと別れが切々と描かれる。

追手門大学の第一期生で、サンケイ広告社のコピーライター出身の関西人・宮本輝の処女作を、特撮テレビドラマで監督をしながら機会を伺っていた小栗康平がこれまた処女作として劇場映画化。キネマ旬報第一位を受賞した。

ソフト化されています。

主人公の少年はさっきまで話していた芦屋雁之助が目の前で死ぬ衝撃から始まり、美しい友人母の生足、、、と少年の中で徐々に何か”開花”していきカニあたりで強い快楽に変わった。

カニを燃やす様があまりにも倒錯的で目を奪われてしまう。やっちゃいけないことだって頭ではわかっているのにカニを次々燃やす友人を止められない。そして”開花”を後押しするかのように事故的に現れる快楽対象物。

カニを燃やすシーン、5回くらい巻き戻して見ちゃった。連続性を伴う快楽。私もまんまと沼にハマりそうだった。

あまりにも自分の感情を処理できなかったから泣いたのかな。


ちなみに、ラジオ番組のインタビューで宮本輝に「宮本さんは、子供のとき、本当にあんなに大量の生きた蟹に火をつけて殺しまくったのですか?」と質問した時、輝さんは「そんなアホな。小説やからできたんですわ。ほんまに蟹に火ぃ点けるのって、むちゃくちゃ大変らしいって聞きました。映画では助監督さんが何日も苦労して蟹、燃やしたそうですわ」とのたまっていました。

東梅田でコピーライターとして働いていた頃の宮本輝。

◆◇◆

主人公の小学校3年生の男の子は、加賀まりこの娘さん・・・小学5年生ぐらい・・・に恋心を抱いていたんやろね。
ラストの別れが切なすぎます・・・涙

主人公が好意を寄せる少女。

それにしても、田村高廣は上手いなぁ。お父さんのバンツマを越えたんやなかろうか。木下恵介「破れ太鼓」と見比べてみるとオモシロイかも。

主人公の父親を演じる・田村高廣。
































娼婦として生きている加賀まりこ。

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