【日本映画の至宝】 長谷川和彦(ゴジ)は、あと一本映画を撮れるのか!
あえて、「長谷川和彦監督」とは書かない。映画を40年も撮っていないゴジに対する、大ファンからのささやかな「お仕置き」である。
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わたしの好きな「クリエイター」は本当に仕事をしない人ばかりである。わたしが「仕事嫌いな人」を寄り好んで選んでいるかのようだ。
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■『大滝詠一』
「EACH TIME」の次作、新アルバムを「いつかつくってくれるだろう」と待っていたら、わたしより先に逝ってしまった。せめて、山下達郎、竹内まりやと一緒に「ナイアガラトライアングルVOL3」をつくってから天国へ行ってほしかった。無念。
昨年(2002年)12月、JFN系列Sunday Song Bookでの「年忘れ夫婦放談」で、竹内まりやは大滝詠一と洋楽カラオケで「恋のひとこと」をデュエットし披露した。竹内まりやが以前から大滝詠一とデュエットしたいという希望を持っていたことは、ファンのあいだではよく知られていた。大滝詠一のほうでも小泉今日子に提供した「怪盗ルビイ」のデュエット版(大滝詠一の仮歌を使って小泉今日子が新録したヴァージョン)が作られ、それを聴きながら、今誰かとデュエットするなら竹内まりやだなと考えていたらしい。しかし、それがまさか実現するとは誰も思ってはいなかった。
「恋のひとこと」がオンエアされた放送では、大滝詠一、山下達郎、竹内まりやによるNiagara Triangle Vol.3の構想が持ち上がり、大滝詠一もその気になっていたという話が伝えられた。今年の年明けにはSunday Song Bookで大滝詠一、山下達郎による「新春放談」が放送され、大滝詠一は「4曲くらいなら朝飯前だ」と発言。にわかにNiagara Triangle Vol.3実現の可能性が高まっていた。
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■『松野泰己』
大好きなスーパーファミコンで発売された「伝説のオウガバトル」「タクティクスオウガ」の作者。クエストという小さな会社で2本の傑作をつくったあと、スクェア(スクェアエニックス)にスピンアウト。「ファイナルファンタジーシリーズ」に参加したりしているようですが。わたしは「プレイステーション」とは縁がないので、どんな仕事をしているのか、知らない。
わたしが望んでいるのは「オウガバトルサーガ」。松野氏はシリーズ全8作をつくり終えることができるのか。現状、3作は発売されている。「伝説のオウガバトル」「タクティクスオウガ」「オウガバトル64」の3本である。
で、続編は?
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そして、一番、新作を期待しているのが「長谷川和彦」なのであります!
■『長谷川和彦』!!!
今年になって「東京新聞web」(2022年1月9日 06時00分)のインタビューを受けている。
「もう1本撮って死ぬ」40年も沈黙続ける「伝説の映画監督」長谷川和彦が激白。
記者「次作を撮る意欲は失われていませんか?」
ゴジ「撮れないのは苦しいぞ。自分のせいだという思いもあるからな。ただ、もう1本撮らんと死ねんだろう。マジにそう思うよ。もう1本撮れば、2本目もあるかもしれないが、まずは1本だ。もう1本、映画を撮って死ぬぞという気持ちにはなっている」
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1979年「太陽を盗んだ男」は、わたしの人生を変えた。ショック受けた。こんなに面白い映画があったとは・・・。高校生だった私は、それまで家族の記録のために撮っていた8ミリ撮影機を、「劇映画」「客を呼べる映画」を撮るために使うようになった。学校内に「映画研究会」をつくりスタッフを集め、演劇部に頼みこみ役者を借りた。
就職してからも、長谷川和彦がつくった「ディレクターズカンパニー」のシナリオ&プロット募集にも応募した。
「太陽を盗んだ男」の元のタイトルであった「笑う原爆」にちなんで「笑うブルマー」という青春映画のシナリオを書いて応募した。
「リトルボーイ&ファットマン」というシナリオを書いて送ったこともある。「リトルボーイ」は広島型原爆のニックネームである「チビ」。「ファットマン」とは長崎型原爆の愛称である「デブッちょ」。日本の内閣調査室のスパイふたりぐみ・・・これが「チビ(水谷豊を想定)」と「デビ(西田敏行を想定)」のコンビがアメリカのペンタゴンに侵入し、実践的核兵器である「中性子爆弾」の秘密を奪う、というお話。アメリカが落とした2発の原爆が、時を経て、今度はアメリカ国防総省へパンチを返すというアクション映画であった。
京都にあった名画座「京一会館」で行われた、「太陽を盗んだ男」と「青春に殺人者」の2本のオールナイト上映に、長谷川和彦が遊びにやってくるというので、KBS京都のマニアックな映画番組(15分位のラジオ番組)に、長谷川和彦宛のハガキを書いた。
なんと、KBS京都のDJが、そのハガキを長谷川和彦の前で読み上げた。
「私は長谷川監督を礼拝しています!あなたは神だ!仏だ!アラーの神だ!」
まさに、この通りの内容のハガキであった。
ゴジは、まず、冷静に、
ゴジ「こういう場合はなあ、礼拝やなくて、崇拝と書くもんやぞ。おい、おまえ、もっと国語、勉強せえ!」と一喝された。
いきなりラジオ越しに長谷川氏に叱られた私は部屋でひとり真っ赤になった。で、そのあと、
ゴジ「でも、まあ、おまえはアホかと言われるよりは、褒められるほうが、気持ちはええわなぁ。うん、こういうハガキもっと送ってこい」
あぁ、ハガキを送って良かった、と胸をなでおろした。
懐かしい青春の思い出である。
⇧ポスターには2種類あり、このポスターのキャッチフレーズは仲畑貴志が書いた。「日本でも原爆を作った男がいた!」
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⇧こちらのポスターはアートディクターが横尾忠則。キャッチフレーズは糸井重里。「ボクの先生は原爆を持っている!」、デザインもコピーも、こちらのほうが好きですなあ。菅原文太の額に「東宝マーク」が入っているのが笑えます。
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■長谷川和彦監督!なんとか「一本」、できれば「二本」、オモロイ映画を撮ってください、後生でございます!
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