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【読書ノート】NPSとは?測定時の注意点ーネット・プロモーター経営―顧客ロイヤルティ指標 NPS で「利益ある成長」を実現するを読んでー

▽NPSとは

主に「顧客との接点があるシーン」において利用される指標だが、特に「購入行動に直接的に関わるシーン」「購入後に使用したシーン」「ブランドがどのような認知なのかというシーン」における、顧客ロイヤルティの指標として用いられることが多い。

海外では、Apple、Amazon.com、Google、Facebookなど、顧客志向を重視する企業で特に採用されるケースが多く、アメリカ合衆国のフォーチュン500のうち、約30%が既にNPSを経営指標として採用している。

具体的には、「どのくらい〇〇を友人に勧めたいと思うか」という質問を0から10までの11段階評価で評価してもらう顧客ロイヤリティを測るものである。

そして、評価点ごとに3つのセグメントに顧客を分類する。

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このシンプルな評価指標が高い企業は業績相関があり、NPSを重要業績評価指標(KPI)として採用している企業もある。

▽実際にNPSを導入するときのメリット


・顧客満足度に比べシンプルであるため、頻度高くかつ高い回収率で結果回収できる
・シンプルであるため、各企業で統一した手法で結果回収ができるため業界平均を算出でき、他社と比較できる。

・短期的な売り上げだけではなく持続的な売り上げが見込めるかという観点で定量的に測れる指標になる。

▽NPSを導入するときの注意点


チームや個人別にNPSを比較し、見える形で提示することは大事だが、
NPSの高さ=評価の高さとすると、上記のような行為が横行する可能性がある。


・担当者が直接回収すると顧客は本音で回答しない。
・担当者が顧客に賄賂などで高い評価で回答させる。
・担当者が推奨度が高い顧客のみ回収しようとする。

おそらく、以下のようないずれかの工夫が必要。
・回収率のみに評価とし、上位者は賞賛程度にする。
・完全に第三者回収にし、結果のみチームや個人に開示するなどなど。

また、自分自身も営業マンとしてNPSを回収していた感想としては、
不満を持っている顧客/無関心な顧客ほど回収することが難しく、
担当顧客全体の推奨度というのを正確に測るというのは難易度が高い印象だった。

シンプルで汎用性の高い質問/指標としては非常に良いが、
継続してサンプル数をしっかり確保しながら回収し続けるというのは
やり方がまだまだ工夫する必要があるのかもしれない。
※顧客によっては、サービス提供直後やアウトソースして全回収を目指している企業もあるとのこと。


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