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月と歩く


満月になると
1ヶ月が経ったことを実感する。

先月も
先々月も
何も変わっていない。
何も。

急に届いた
満月の写真。

特にメッセージもなく
ただそれだけ。

近くも遠くもないそんな距離で
繋がっている。

満月になると
思い出す。

電灯と月を間違えた、
そんなあなたのことを。

吸って吐いて
白い息で染まる。

会いたいと思うことも
もう少なくなった。

あたり前はすぐに変わる。

今誰といるのか
なんて思うことも少なくなった。

きっと今も笑っている。

まだ覚えている?
そんなことはもう聞かない。

きっとあなたはもう覚えていない。

月と歩く。
ただそれだけなんだ。

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