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まえがき:スタートアップの1人目のデザイナー

僕はRettyというグルメサービスを運営する組織で、デザイナーをしています。Chief Designer という役職で、UI/UXなどのサービスデザイン、広報マーケ、採用・体制などの組織デザインや事業戦略などの経営にも関わっています。営業以外のことは何でもやるような感じで、好きな食べ物はうどんです。


スタートアップの1人目のデザイナーです

4年前の2014年の2月に、11人目のメンバーとして入社しました(社員番号の11は、僕が大好きな大谷翔平の背番号11と同じなので、とても気に入っています)。組織として1人目のデザイナーとしてjoinしました。2013年に代表の武田と会い、週末アルバイトのような形でチームにjoinして、数ヶ月後に正式に入社しました。

正式には創業初期(2010年頃)にはデザイナーがいたそうですが、僕がjoinするまでの数年はデザイナー不在で、業務委託とインターン生でなんとかやっている状態でした。その当時からサービスも組織も大きく変わっているのと、自分が1人目だと思ってjoinしたので、そう思っています(僕がjoinする前に協力してくれたデザイナーの人たちには本当に感謝しています)。

最近ではスタートアップ、特にtoC向けサービスでは創業初期からチームにデザイナーがいるのが当たり前になってきています。なぜデザイナー不在でもやっていけていたかというと、代表の武田をはじめ、サービスデザインへの理解があるメンバーが集まっていたので、サービスの致命的なレベルの問題も無く運営ができている状態だったからだと思っています。


入社時の事業フェーズ

僕がjoinした頃は、サービスの月間のユーザー数は100万人を突破(現在は3,000万人)、社員10名とインターンの学生が20名ほど(現在は社員100名以上)、飾り気のない散らかった狭いマンションの一室(現在は綺麗なオフィスビル)でした。運営資金はほぼ投資だけで賄っており、3.3億円のシリーズBの資金調達も実施し、これからマネタイズに向けたビジネス開発を開始するというタイミングで、ベンチャー特有のカオスとエネルギーに溢れていました。

Rettyのようなデータ検索サービスのモデルは、そもそもデータが無ければサービス価値を提供することができません。データを収集する手法として、CGMモデル(ユーザー投稿型)を選び、飲食店データという膨大なデータを集めるために、2011年5月にサービスをローンチしてから3年ほど、投稿データを集めることだけに注力していました。

このフェーズでは、投稿してくれるユーザーさんの満足度を高めることが重要になるので、投稿の楽しみを感じられるようなキャンペーンを開催したり、各地でオフ会を開催するなどのコミュニティの活性化を重点的に行っていました。機能は投稿をベースに設計されており、複雑なアルゴリズムやインターフェイスは必要なく、サービスとしてもシンプルな構成になります。

検索体験を提供できるデータがある程度溜まってきて、「探す」という課題解決に向かうべく、プロダクトとして満を辞して勝負に出るタイミングでもありました。


この記事を書くことにした理由

入社して4年が過ぎますが、無我夢中で走り続け、気がつけばあっという間に4年が過ぎていたという感じでした。この期間に組織やプロダクトを運営していくうえで大切なことを沢山学び、一人の人間としても成長できたと感じています。風化してしまわないよう自分自身に刻み込んでおきたいのと、最近、スタートアップにいる知人から相談を受ける機会が増えてきたので、自分が経験したことが誰かの助けになればという思いで形に残すことにしました(退職するから振り返るわけじゃないです、まだまだ道半ばです)。

色んな学びがあったけど「デザイン」と「経営」という2つの視点で書いてみるつもりです。デザイナーが事業や組織などの経営に関わっている例はそこまで多くないですし、僕にしか語れない話や生々しい体験談があると思っています。事業ドメインや規模によって経営の考え方や役割は変わるものなので、ひとつの参考になれば幸いです。

* スタートアップに入る人たちへ
* スタートアップの1人目のデザイナーへ
* デザイン組織の作り方
* 代表との信頼関係の作り方

このへんの話を中心に書いていきたいと思います。


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