1.チョコが暴く需要の嘘
スーパーに行くと、「大好きなアイスが半額に!!」
さぁ、どうしますか?
あなたが地球人であれば、1秒後にアイスはカゴの中に。。(ライザップ中の人は例外)
さらに、そのアイスが
10円だったら?
1円だったら?
「腐るもんじゃないし」「いつ買うの?今でしょ」なんて言って大量に購入するあなたの姿が見えます。
とにもかくにも、値段が下がるほど、たくさん購入するのではないでしょうか。
これは、経済学で言う「価格が下がると需要が増加する」というやつです。
アイスの事を妄想すればするほど、この事は間違いなさそうですね。
では、もし価格が0円だったら?
需要の理論によると、価格が下がるほど需要は増加します。
つまり、0円の時に最も需要は高くなるはずです。
そんな当たり前の事を調べた実験があります。
キャラメルを1円と0円で販売するという実験です。同じ場所でキャラメルを販売。値札のみを変更するというものです。
予想はするまでもありませんので、早速結果を見てみましょう。
1時間にキャラメルを取りに来た人数(平均)
・価格1セント→58人
・無料→207人
無料のキャラメルをより多くの人が持って帰りました。予想通りです。さすが需要理論!!
1人が取った個数(平均)
・価格1セント→3.5個
・無料→1.1個
結果を見るまでもありませっ!ん!?
なんと、無料のキャラメルの方が、1人あたりの個数が少なくなっています。需要の理論が正しければ、こんな事はありえません。(我らの需要理論が、、)
「価格が下がると需要は増加する」これは不変の事実のはず。
きっと何かの間違いでしょう。いや、そうに違いない!!
気を取り直して、別の実験も見てみましょう!
実験の内容はシンプルです。チョコレートを値下げした際の、需要の変化を調べるというものです。
早速、実験結果を見てみましょう。
・1個10セント→5セント「需要240%増」
・1個5セント→1セント「需要400%増」
・1個1セント→無料「需要50%減」
実験の結果
10セント→5セントに値下げした場合、需要の法則が実証され、全体で需要が240%増加しました。
同様に、5セント→1セントに値下げした場合も、需要の法則が実証され、全体で需要が400%増加しました。
しかし、、
1セント→0に値下げした場合、キャラメルの実験と同様に
・チョコレートを取りに立ち寄る人は増加
・一人一人が持っていくチョコレートの数は減少
その結果、全体では需要が約50パーセント減少したのです。
なぜ、こんな結果になったのでしょう。
0円の時だけ、強面の店員さんだった?
0円の時だけ、お菓子は1日1個と決めている人ばかりだった?
もちろん、きちんとした理由があります。
私たちは、2つの規範を持っています。
0円=無料の場合は、この社会規範が適用されます。
その結果、周りのことを考え、一人あたりの取る量が減ったということです。
市場規範と社会規範について、具体例で考えてみましょう。
例えば、
洋服が1枚1円で売っているとします。さぁどうしますか?(市場規範)
周りの事など気にせず、目には洋服しか入ってないはずです。(私には、見えます。両手一杯に服を抱えるあなたの姿が。)
洋服が無料の場合はどうでしょうか?(社会規範)
周りに気を配り、一人で大量に取ることはしないはずです。(中には、大量に取る勇者もいるかもしれません。)
この市場規範と社会規範は、私たちの生活のあらゆる意思決定に関与しています。
市場規範と社会規範については、また詳しくまとめようと思います。
と、話が若干長くなりましたが、
つまり、今回の話を総括すると
という事です。
つまり、経済学が思っているほど、私たちは合理的ではないということですね。私たち人間は、実に不合理な生きものです。
あ〜アイスもキャラメルもチョコも食べたい。(ダイエット中&深夜0時)これぞ、不合理。
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