見出し画像

これが…イングリッシュブレックファースト!

ロンドン旅ごはん4ページ目です。
前夜の夕食はこちら、ロンドンなのにピザの話ですがよろしければぜひお立ち寄りください

「イギリス」と来ると連想ゲームの割と上位に「ご飯が美味しくない」が続くような印象が申し訳ないけれどあった。誰が言い出して何経由でそれを知ったのかはわからないが、その印象はどうやら私だけのものではないらしく、帰ったあと会う知人たちにロンドンに行ってきた旨を話すと「ちなみにご飯はやっぱり…?」という質問を受けたのは一度や二度ではなかった。

しかしそれは果たして本当なのだろうか?という疑問も同時に長年抱き続けてきた。昔からなんでも美味しいお子だった。好みの多寡はあっても、みんなが美味しくないと言う給食、社食、名物、割とどれもそれぞれに美味しさを見出して拍子抜けしながら楽しく食べてきた。
従って、今回の旅行もたぶん美味しいに決まってらあ!と変な期待を持ちつつ訪れた節がある。

宿泊プランは朝食付きを選んだ。ビュッフェスタイルの朝ごはんならサラダが食べられるので、旅の途中の野菜不足を気休め程度でも緩和できるよという賢い友人のアドバイスは大人になった今も大変助かっていて、今回もそれに倣うことにしたのだ。

泊まったホテルの朝ごはんは、いわゆるイングリッシュブレックファーストのバイキングだった。内訳としては、

・色んな種類のパン
・ベイクドビーンズ(白インゲン豆のトマト煮込み)
・マッシュルーム
・目玉焼き
・スクランブルエッグ
・ソーセージ
・ベーコン
・サラミ
・ハッシュドポテト
・ベイクドトマト
・各種チーズ
・ヨーグルト
・シリアル
・フルーツ

といった形である。毎日同じメニューが並ぶので昨日食べておけばよかった…みたいな後悔に苛まれずに済んだ。
そして予想に反していわゆる普通の生野菜のサラダはなかった。

美しい盛り付けでなくて大変お恥ずかしいが、その時の写真はこちら


戦略(???)としては、
豆とトマトときのこで食物繊維を確保、サーモンと目玉焼きでタンパク質、チーズとハッシュドポテトはお楽しみ脂質、ヨーグルトで腸活、パンで糖質、といった感じだ。
朝からよく食べるでしょう。旅行はいつもそうでして、朝モリモリ食べてガツガツ歩いて、昼はなんとなく軽めにやりすごして、夜も楽しく食べるのがなんとなく定番なのです。この旅もおよそ1日25000歩くらい歩いていたが、朝ごはんでエネルギーチャージするとすこぶる元気で楽しい。

さて、お味だが…………

結論から言うと、どれもこれもめちゃくちゃ美味しかった!お肉や魚の味付けはしっかりしているがそれ以外は手元の塩胡椒をお好みで操ってね、といった塩梅の味付けで、素材の味が良くよくわかる。トマトは特にお気に入りで、表面の香ばしさの奥にある甘さと瑞々しさは唸ってしまうほどであった。
ベイクドビーンズは拍子抜け要因だった。子供の頃豆類はそんなに好きじゃなかったこともあり、イギリスご飯美味しくない言説を体現しているメンバーなのではと勝手に思い込んでいたが(ごめんなさい)、白インゲン豆の香りはいい意味で淡く、トマト部分の酸味もほとんどなかったので煮豆とシチューのいいとこ取りみたいなメニューだった。お気に入りになって滞在中は毎日食べた。
マッシュルームもかなり良かった。我々のよく知るマッシュルームではあるのだが、とにかくサイズが大きくてフッカフカなのだ!道の駅とかにある大きな不揃い椎茸くらいある(あれ、美味しいですよね…)。不思議の国のアリスに大きなキノコが出てくるが、あぁ、ルイスキャロルはこれを見て味わって育って、そうして作った物語なんだろうなと思わずにいられなかった。
個人的にハッシュドポテトも最高で、油が残る薄いやつも大好きなのだがここで頂いたのはサックサックフッワフッワで夢中になってしまった。何を食べても太らない体だったらあと10個食べたかった。

一通り食べ、甘いパンを最後に齧って完食。
一緒に飲んだ紅茶がまた美味しくて…いつもサービスのおしゃれなお姉さんが各テーブルに紅茶かコーヒーを淹れてくださっていたのだが、魔法瓶に入れられた熱々の紅茶に冷たいミルクをたっぷり注いで飲むミルクティーが本当に美味しかった。お砂糖は全く入れてないのだが、まろやかが故に甘い気がする。そして紅茶自体は一瞬コーヒーと見紛うくらい色が濃いのだが、全然渋くない。ハリーポッターに書いてあって長らく疑問に思っていた、ペチュニアおばさんがお詫びで出された「濃い甘い紅茶」というのは多分コレだったか…という感慨さえあった。

すっかり語ってしまったが、初のイングリッシュブレックファーストはとにかく楽しい体験だった。
ちなみにこの話をオンライン英会話のイギリスにルーツのある先生にお話ししたところ、返ってきた答えはこうであった。

「イングリッシュブレックファーストはね、二日酔いの時に一番美味いんだよ」

なるほど?
それはまた次回のお楽しみにしよう。

イングリッシュブレックファースト、大好き。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?