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【自宅待機の方必見】休養期間中の筋肉の落ち方

皆さんこんにちは!
コロナウィルスが猛威をふるっていますね。
そんな中、体調不良によりトレーニングができなかったり、自宅待機でジムに行けなかったり、家だとなかなかトレーニングのやる気が起きなかったりと、トレーニングができない期間が長くなって身体の衰えや筋肉のハリがなくなって不安になっている人も多くいると思います。

まるで、ドーピング前のジャックハンマーのように

グラップラー刃牙

かく言う僕も過去に事故による骨折で長期でトレーニングができなかったり、コロナによる自宅待機でトレーニングできなかった期間があり、
その際に身体がしぼんだように感じて、ひどく落ち込みました!

そこで今回は、

休養期間の筋肉の落ち方

について解説したいと思います!

最初に結論を言わせてもらうと、
休養期間の筋肉の落ち方は
“過去のトレーニング歴”、”休養期間の過ごし方”
で変化します。

ベッドレスト状態ではどうなるか?


まずはほとんど体動かさない
ベッドレスト状態ではどうなるか?
を解説していきます。

2015年のコペンハーゲン大学の研究では、
平均年齢23歳の若年者17名
平均年齢68歳の高齢者15名
合計32名に、足を固定するパットを2週間装着し筋力・筋肉量の変化を観察しました。

結果としては筋力は若年者で28%、高齢者で23%減少し、筋肉量は若年者で485グラム、高齢者では250グラム減少しました。

一見すると若年者の方が多く減少していますが、その後のトレーニングまで追跡すると、高齢者は筋肉を戻すのにより多くの時間がかかりました。

また、2016年の研究では
平均年齢23歳の若年男性10名に1週間の厳格なベッドレスト生活により、その変化を観察しました。

その結果、1週間後には体全体で筋肉量は1.4キロ減少し、筋断面積も小さくなっていました。
筋力低下の大部分は体幹部で、足の筋肉はそこまで減っていませんでした。
また、速筋繊維の方が遅筋繊維よりも多く減っていることが判明しました。

この研究では、ベッドレスト中もタンパク質73グラム(体重× 1グラム程度)を摂取し、合計カロリーも2200カロリー以上摂取していました。

ある程度の栄養素を摂取していたとしても
全く体動かさないと骨格筋量は1週間で大幅に減少することがわかりました。

通常の生活での休養なら?


では、次に
通常の生活での休養なら?
どうなるか見ていきましょう!

1年以上のトレーニング歴のある若年男性20名に
2週間の休養をとってもらい筋肉量の変化を調べました。この2週間の間は筋トレをしないだけで、
通常の生活を送ってもらいました。

すると、通常の生活をしていれば2週間では筋肉は
“ほぼ落ちません”でした。

この研究のみならず、複数の研究成果を見ても2週間程度では筋肉量はほぼ落ちないことが示されていました。

けれども3週間目からは少しずつ筋肉量が減少していくことがわかっています。

と言うことで多少の休養なら筋肉量の減少を気にする必要はなさそうです。

筋トレをしないと筋肉がしぼんだように感じるのはなぜか?

これまで話した通り、多少の休養なら筋肉量の減少を気にする必要はないことがわかりました。

しかし、多くのトレーニーがトレーニングを休んだ際に筋肉が小さくなった気がしていると思います。

かく言う僕も過去の入院生活やコロナによる自宅待機の際に、筋トレをしなかった休養期間で体がしぼんだなと強く感じました!

僕と同様に、ハリがなくなった感じがして筋肉の減少を感じた人は多数いると思います。

グラップラー刃牙


実は、これはグリコーゲンのせいだと言われています。

グリコーゲンとは、筋肉や肝臓に貯蓄されているエネルギー物質で、1グラムのグリコーゲンは同時に3グラムの結合水と呼ばれる水分を保持する性質があります。

日常的にトレーニングをしている場合ではトレーニング時には筋肉内のグリコーゲンが使用され減少しますが、その後の時間で通常よりも多く貯蔵される性質があります。

しかし、トレーニングを止めるとその余分に貯蔵されていたグリコーゲンが徐々に抜けていきます。この時に同時に保持していた結合水もなくなるため、筋肉の体積やハリがなくなったように感じるということです。

実際に筋肉に貯蔵されているグリコーゲン(筋グリコーゲン)が筋肉のサイズを16%大きくしていると言う研究成果もあります。

と言うことで、筋トレを休んだ際の筋肉のハリがなくなり、しぼんだような感覚の正体はグリコーゲン量の変化によるもので、
筋肉のしぼんだ感覚と実際に落ちている筋肉量とは乖離があると言うことです。

これを理解しておけば休養を取った際も不安になる事はありませんね!

江崎グリコ


休養期間を取り入れたトレーニングの比較

ここで多くのトレーニーに希望を与える有名な研究を紹介します。

この実験では
・6週間トレーニング→3週間の休養 24週継続
・24週間トレーニングを継続
の2つのグループを用意し、大胸筋の筋断面積の変化を調査しました。

すると、休養を取るグループは一旦筋肉量が落ちますが、継続グループは筋肥大し続けます。

しかし、休養を終えトレーニングを再開すると休養グループの筋肉量は一気に伸びました。

そして、休養をとるとまた筋肉量が低下しますが、トレーニング再開後はやはり大きな筋肥大が見られ、最終的には24週間後の筋肥大の結果はほぼ変わりませんでした。

また、筋肥大の量だけでなく1RMの重量、最大随意筋力も同じような上昇となりました。
最大随意筋力とは自分で意図して発揮できる筋力のことです。

少なくとも3週間の休養であれば一時的に筋量は落ちたとしても、トレーニングを再開すれば筋力は取り戻せると言う事ですね。

これが世間をにぎわせている
”マッスルメモリー” ですかね!

実験の結果でも3週間の休養は筋発達を阻害しないことが示唆されたと述べられています。

また、休養期間中にBCAA やEAAなどのアミノ酸を摂取することで、骨格筋ミトコンドリアの減少を抑制し、筋量の減少を抑えることができると示されています。

エステプロラボ

さらに、足をギブスで固定している状態での休養期間中に、手で強く押す動作や腕に力を入れるなどの動作を想像で行うと筋力の低下を半分程度にできた例などもあり、イメージトレーニングの有用性も示されています。

という事で休養中はイメージトレーニングで強敵と戦いましょう!

範馬刃牙

まとめ

と言うことで、トレーニングができない期間や休養の際もこれらのことを頭に入れて、あまり不安にならずに休養してください!

休養したからといってそれまでの努力が水の泡になるわけではありません。

それまでの努力、蓄積した筋肉は決して裏切らない!

と言うことで大変な時期も、自らの努力と筋肉を信じて乗り越えていきましょう!

では、また!


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