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ガレット祭りと麻婆マロニー豆腐丼

三寒四温どころか五寒二温くらいなパリから、ボンソワー。

ボケりんごをローズパイに転生させた話を昨日書いたけれど、りんごと戯れていたせいなのかなんなのか、翌日つまり昨日スーパーをうろうろしていたら、なんだかりんごの発泡酒「シードル」が飲みたくなった。ぶどうは日常から摂取しすぎだし、たまにはりんごに浮気してもよかろう。

「日本酒には塩辛」くらい当たり前の組み合わせで、フランスで「シードルといえば、ガレット」。昨年末に書いたNIKKEIのコラムでもちょろっと触れたけれど、「ガレット」とは蕎麦粉からできたクレープのようなもの。


2013年に渡仏したての頃、当時の自宅ちかくのクレープ通りにある、行列のできるクレープリー、ジョスランというお店にて花金にひとりでガレットをいただいたことがある。

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シードルの頼み方がよくわからなくて、ピッチャーで出てきてしまった。ま、当然のごとく難なく飲み干したけれども。このとき頼んだのはハムチー卵がのっかったオーソドックスなGalette complète(ガレット・コンプレット)。こちらのガレットはバターたっぷりのカリッカリ系。とても美味しいので、行列ができるのも頷ける。

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蕎麦打ちにチャレンジ(&失敗)したときに500gほど買った蕎麦粉がそういえば戸棚で出番を待っている。もう蕎麦打ちは諦めたから、ちょうどいい、ガレットにてこの蕎麦粉を消費してしまおうと思い立った。


人生初。生地からガレットを作る

実は自宅でガレットは初めてなので、フランス語のレシピをいくつか検索したけれど、一番多い配合が蕎麦粉330g、たまご1個、塩小さじ1、水750cc。蕎麦粉がちょうど330gジャスト残っていた奇跡。牛乳1リットルを使ってクレープ鬼焼きを最低月1やっている身としては、水分が1リットル近くあってもなんのこっちゃ。

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蕎麦粉と塩をあらかじめ混ぜておき、そこに卵を割り入れ、水を少しずつ加えながらかき混ぜる。この時点で蕎麦の香りがすごくて、蕎麦欲はかなり満たされる。

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こんなんなりましたー。ラップをして、1時間くらい休ませる。

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とりあえず、昨日の夜はオーソドックスで攻めることに。ガレット・コンプレット・ア・ラ・メゾンだ!

クレープと同じ要領でやこう。ただし、蕎麦粉100%なせいかクレープより格段にぼそぼそしてるし破けやすいので、細心の注意を払う。

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ひっくり返したら、チーズとハム(私のは生ハム)、卵をぽんっと割り入れる。

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周りに溶かしバターをハケでぬりぬり。

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白身に火が通ったら、周りを折り込み、黄身半熟NGなOtto氏用はこのままひっくり返す。私の分はそのまま。

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ルッコラを添えて、できあがり!スーパーで3ユーロくらいで買えるモン・サン・ミッシェルのシードルとともに。

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なかなかそれっぽい。

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黄身とろーりサイコー!(⇄ Otto氏、おえええ🤑)

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結局、Otto氏2枚、私1枚のガレットを食べることになるのだが、ご想像のとおり、粉300g以上の生地を全て消費できるわけもなく。ラップをして冷蔵庫でおやすみしてもらうことにしよう。


ガレット・バリエーション

翌日、つまり本日の昼。
午前中在宅だったOtto氏もいるので、2人分作らなくては。冷蔵庫にガレットの生地もたんまりあるし、昨日の夜と同じメニューだ!

ハム卵チーズ以外でなにかと思って冷蔵庫をみると、いただきもののチーズがいくつか。まずはシェーブル(ヤギチー)

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ちょうどYouTubeをザッピングしていたらミクニシェフもシェーブル・ショーの一品をアップしていた。ナイスタイミーング!!


そういえばフランスに来たてのころ、これまた2週間だけロワール地方の都市トゥールにてホームステイしながら語学学校に行ったことがある。コースの最終日、自主プレゼンテーションのテーマに選んだのがヤギ乳由来のチーズ、「シェーブル」だった。

ロワール地方はシェーブルの産地として有名なのだが、そのはじまりは732年、「波に(732)のったるカール・マルテル」と覚えたトゥール・ポワティエ間の戦いでカール・マルテルがイスラム勢力に勝利したこと。そのときに、敗れたイスラム側が撤退する際に連れてきていた家畜(ヤギ)を放棄してしまい、もともと彼らが作っていたシェーブルの製法が残された人々とヤギによって結果的にフランスに持ち込まれ発展したとかなんとか。



シェーブルには、ブルーチーズ同様はちみつがとても合う。というか前世ミツバチ説の私は、はちみつがないとなかなか。。くるみとかナッツがあるとなおよし。

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Otto氏用は、これまた頂き物のトリュフ入り白カビ系フロマージュを使おう。カメラが変わってもブレる技術。

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シャンピニオン・ド・パリをあらかじめ軽くソテーしたものものせる。

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これも美味しそう!

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Otto氏、もれなくこういうザ・おフランスなものは大好きなので、超Ummaと言って食べていた。


ガチフレンチの後は

ガレット2連ちゃん後。フレンチを2食以上連続すると、お願いだからアジア系をくれ状態に陥る齢アラフォー片足突っ込みな私。Otto氏が米3連ちゃんだと便秘になるからやめてけろというのと同じような感じだ。

日本食貯蔵庫から常温保存のお豆腐を発見したので、残り少ないマロニーちゃんと合わせて麻婆豆腐をつくることにした。

昨年作っていたこの創作系を参照。真冬につくっていたのかと思いきや、10月の真ん中!時系列がもはやよくわかっていない私である。


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マロニーちゃんが水分をよく吸うことが前回わかったので、気持ち水分多めに。

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これはどうしたって白米にぴったりだろうということで、丼にしよう。マ活(マカロン活動)で卵白が欲しい私は、卵黄を真ん中にのせた。箸休めはセロリきゅうりを浅漬けり。

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もはや「麻婆豆腐丼」なのか「TKG麻婆豆腐トッピング」なのかはよくわからないけれど、ま、呼び名はどうであれ控えめに言って最高ですよこりゃ。

そして何より、前はこの麻辣ジャンなんて食べられなかったのに、今回大さじ1は入れていて、辛さ耐性がついてきたことに驚く。俺のエリザベス同様、慣れってのはすごいなあ。


新たなクリエイション

昨日、パイ生地を編んでいたら、なんだか色々と編みたくなった。幼き頃から大体の手芸系には手を出しているけれど、2012年以降数年は刺繍にハマっていたので刺繍糸が軽く見積もって30色くらいある。

何に使うのかはまったく未定のままとりあえずトリコロール🇫🇷で昔死ぬほど編んだミサンガを。何を参考にするわけでもなく、自然と手が動くので、どうやら体が覚えているようだ。

これ出来上がったらどうしようかな。フランス生まれの俺っちの首にでも巻きつけるか🐶

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心の清い方には見えますね🐶

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