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社会人大学院生の積読紹介。

この世の中で「積読」がない!という人はいるのでしょうか。積読とは、興味を持って買った本や雑誌が未読のまま積み重なった状態のことを言います。

私は人に勧められたものは基本的に買う人間なので、積読は永遠に続いている感覚があります。「何冊かまだ読めてないから買わない」という選択肢はあまりなく、「読めてないけど、買うこと自体を忘れそうだからとりあえず買う」というスタンスで本を揃えています。

私は現在立教大学大学院リーダーシップ開発コースに在籍しているのですが、授業では様々な本がたくさん紹介されます。

もちろん紹介された全てを購入すること、読むことは難しいのですがその中でも先輩に勧められたり、先生が激推ししていたり、今の自分には必要だと思った本は必ず購入しているので、そちらの本たちを紹介しようと思います。

ちなみに今の時点でまだ手をつけておりませんので、ざっくり紹介になると思います!2024年のうちには読みたいな。




①質的研究の考え方

この本は、大学院の先輩が譲ってくれた本です。現在通っている大学院で2年次に「質的研究」という授業があるのですが、その授業の参考図書にもなっています。

質的研究法は、基本的に数量的な表現形式ではなく、言語的・概念的な性格をもつ質的データを尊重しながら研究を進めていく方法の総称をいいます。

帯には「「量」では測れないものを科学的に考えるために――。

私も修論を執筆するにあたり、質的研究を選択する可能性もあるので、必ず読んでおきたいと思っています。

ちなみに著者の大谷先生は、質的データ分析手法「SCAT(スキャット)」という分析手法を作った方でもあります。

②社会科学の考え方

この本は、別の大学院に通っている先輩に勧められた本です。「大学院生活でこの本が一番役に立った!」とその人は言っていました。

多様な調査研究手法を明晰に整理して、メソドロジー(方法論)の全体像を提示している本です。

方法論とは「認識論的立場の違いに沿って、手法やリサーチ・デザインの活用について理論的指針を提供するもの」(2頁)です。

研究を志している人は、手に取っておいた方が良い良い本なのではと思います。

③世界標準の経営理論

これは私が持っている本の中で、立教大学教授の中原先生の人材開発研究大全と並ぶほど分厚い本です(笑)。この二冊が分厚い二台巨頭。

ちなみに二冊とも立教大学大学院リーダーシップ開発コース受験の課題図書です。

世界の主要経営理論30を完全網羅した解説書になっていて、経営学を学ぶ全ての人が、見たり触れたりしている本かもしれません。

分厚すぎて私もパラパラとしか見れていないのでこれを機に、腰を入れて読みたいと思います!

④N:ナラティヴとケア 第15号──オープンダイアローグの可能性をひらく

この本は、私が尊敬しているライターの方がSNSでシェアをしていて気になって購入しました。

私は元々、社会福祉を勉強していてカウンセラーの資格を持っているので、その人が持つ「ナラティヴ」(物語)に興味があります。

その中でもこの本のテーマは「オープンダイアローグ」(開かれた対話)。
オープンダイアローグの実践と、オープンダイアローグに近しい実践の数々が掲載されています。一冊丸ごとオープンダイアローグ。

対話の場づくりをする人、対話を大切にしている人には興味深い本かもしれません。

⑤ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学 (中公文庫)

大学院に入学してから「古典」(古い時代に書かれた書物)というものにできる限り触れるように意識をしているのですが、こちらは読みたいと思っている古典の1つです。

フッサールは19世紀に活躍した哲学者・数学者です。もともとは哲学者ではなく数学の方に力を入れていた研究者でした。ですが、ブレンターノという哲学者に影響を受けて、25歳ごろから哲学を専門に変更しています。

そしてもともと数学研究家だったフッサールが哲学の中でも専門的に力を入れたのは、「現象学」という分野です。フッサールが構想した「現象学」は、何らかの対象が私たちの外部に存在していると言うために「認識」がどのように成立しているのかを根拠づけようとしたものです。
哲学というのは基本的に「真理を求める」学問ですが、「現象学」は「自分たちはなぜ真理だと感じるのか?」を研究する学問。

フッサールの現象学は後にハイデガー、サルトル、メルロポンティー、レヴィナスらによって独自に展開され、哲学という分野を超えて社会学、医療、教育学などに活用されています。

ちなみに、中原先生が授業内で紹介している本でした。古典に触れてみたい人、フッサールに触れてみたい人、ぜひ。よければ一緒に読みましょう!

⑥LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる

私はカウンセリングや1on1を仕事にしていることもあり、改めて人の話を聴くとはなんなんだろう、なぜ聴くことが大切なんだろう、もう少し深めていきたいな、と思った時に本屋さんで平積みにされていたので手に取りました。

著者のケイト・マーフィーさんは、『ニューヨーク・タイムズ』を中心に米英の有力紙で活躍するジャーナリスト。ケイトさんは2年にわたって大量の文献を読み込み、研究者から市井の人々まで数多くのインタビューを行い、本書をまとめあげたそうです。

エール株式会社取締役の篠田真貴子さんが監訳をされていて、本書の初めにこんなことが書いてあります。

本書タイトルの「LISTEN」には、能動的に「耳を傾ける」という意味があります。私はエールでの仕事を通じ、能動的に相手に注意を向けて「LISTEN」する中にも、大きく異なるふたつの姿勢があると知るようになりました。

 それは、話し手の語る内容を「私の考えと合っている・違う」などと自分の頭の中で判断しながら聞く姿勢と、聞き手がいったん自分の判断を留保して話し手の見ている景色や感じている感覚に意識を集中させる姿勢のふたつです。

 本書では、後者の耳の傾け方を特に意識して記述している箇所では「聴く」の字を当てることにしました。

 本書がきっかけとなり「聞く」ことがあなたの人生を豊かにするなら、これほど嬉しいことはありません。

監訳者はじめに

聴くことを仕事にしている人、聴くとは何かを探究したい人には良い本かもしれません。


以上が、私の現在の積読の本たちです。実はまだまだまだまだあるのですが、他の本は別の機会に紹介できたらと思います。その頃には今回紹介した本を読み切れていますように!いや、読み切ろう!うん、読み切ろう!(復唱)

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