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何かいい物語があって、それを語る相手がいることーOLIVE Letter #1

こんばんは、OLIVE編集部の鈴木です。
季節はすっかり秋、と思いきや、まだ少し夏が残っているような日々が続きますね。私の家のまわりでは日中、まだ蝉が鳴いています。

コロナによる非日常が、もう日常になりつつあり、今年の夏もあっという間に過ぎてしまいました。定期的に会っていた友達や、毎日顔を合わせていた同僚に会わない日々。体に必要な栄養素の何かが不足しているような感覚が続き、新しい日常に慣れ切れずにいます。
みなさんはどんなふうに、毎日を過ごしていますか?緊急事態宣言が明け、少しずつ世の中に体温がもどってくると良いのですが。

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「OLIVE」を映画Webマガジンとして立ち上げて、そろそろ3年が経ちます。映画を批評するのではなく、一鑑賞者の目線で映画を語ることを軸に執筆を続けてきました。

私にとって映画は、食事と同じくらい大切なものです。何の変哲もない日々に刺激をくれて、視野を広げてくれたのが映画でした。誰かの人生を体験することで想像力を育んでもらったし、今もなお新たな世界を見せてくれる、まるで「窓」のような存在です。

何かいい物語があって、それを語る相手がいる。
それだけで人生は捨てたもんじゃない。

「海の上のピアニスト(1998)」にこんなセリフがあったように、私自身いま、"誰かに物語を共有すること"にすごく興味を持っています。

物語は言ってしまえば、会ったこともない誰かについての話です。しかし、それを共有することで共感が生まれ、違う誰かの心に感情や新しい考えが芽生える。それが物語の面白いところなのだと"新しい日常”を過ごす中で改めて感じました。

気軽にコミュニケーションを取るのが難しくなった今こそ、映画、小説、写真などのアート作品が私たちに必要だと思うのです。

OLIVEを通して作品を紹介したり、時には私自身の物語を届けることで、何かみなさんのきっかけになったり、心安らぐ時間をつくりだしていける、そんなメディアに成長していきたいと思います。
そして、みなさんの物語を聞かせてもらえる機会も作っていきたいです。

🎥Theater Room

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今週紹介する映画は「TOVE/トーベ」。ムーミンを生み出したスウェーデンの作家、トーベ・ヤンソンの半生を描いた作品です。
理性のブレーキが効かなくなるくらい人を好きになり、自分を繕わずぶつかっていく。そんなトーベをみていると、本当の自由とは限りなく純粋な人々にしか到達できない領域なのかもしれないと思えてきます。
自由を選択したからこそ待ち受けている試練もありますが、その道を通った人たちにしか見えない何かがあるのだと、トーベの力強い瞳をながめながら思いました。
昨日公開になったので、ぜひ映画館に足を運んでみてください。

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