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医師のためのメディテーション

■なぜ医師の方々にメディテーションが必要か

幸せな人生を送っていくために、心も身体も健康であることはとても重要な要素です。そして健康をサポートし、病気を治すことが医師という職業でありますが、医師の不養生とはよく言ったもので、医師であるあなたは心の底から「私は心身共に健康な生活を送っている」と言えますか。

多忙で重大な責任が伴う職場環境の中、
自分自身の健康はなかなか気遣いきれないことが現状ではないでしょうか。

「医師がすすめる健康法や瞑想」は世の中に多く存在しますが、“医師のための健康法や瞑想”はなかなかありません

しかし私はまずは医師の皆様にこそ、心身共に健康であるために日々の生活にメディテーションを取り入れていってもらいたいと思っています。それが患者に伝わり、ゆくゆくは多くの人が心も身体も共に健康で、幸せな人生を送っていけることに繋がっていくのです。

■わたしについて

私は新卒でジュエリー会社に就職し、それから今まで10年以上ジュエリーやアート作品を作り続けているデザイナーでありアーティストです。

そんな私がなぜ今『医師のための瞑想』について発信しているのか。まずはそこに至るまでの経緯を書かせてもらいたいと思います。


私は高校を卒業後すぐに中国上海に留学をして、そのまま現地の大学を卒業しました。新卒で入ったジュエリー会社で3年間デザイナーとして勤務した後、ニューヨークへ単身渡り、そこでジュエリー職人の先生に弟子入りをし、その先生からジュエリーメイキングについて一から学びました。

デザインから製作までできるようになった私は、自身のジュエリーブランド『YURI SATO』を始めます。ジュエリーに留まらず、メタルを使ったアート作品の製作もするようになり、ニューヨークの一等地にあるショップで作品を取り扱ってもらっていました。

そんなニューヨーク生活の4年目。様々な要因が重なり、私は精神的なバランスを崩すという経験をしました。

毎日休みなく製作に打ち込んでいた日々とは一変。数日間ベッドから起き上がれない時もあれば、一日中泣き続ける日もあったりと、仕事はもちろんのこと日常生活すら次第に今まで通り送れなくなっていきました。心身共に自分を傷つけ続けたあの頃、今思い返しても大変辛く不幸な日々でした。もし病院に行っていれば適応障害と診断されていたと思います。その時々で浮き沈みはあったものの、約1年間そんな風に過ごしていったところで、いつまでもこんな調子で生きていきていくことに限界を感じたんです。

どうしても死ねない理由のあった私は、その状態から抜け出し、「幸せになること」を決意しました。精神科やセラピーにも通いたかったのですが、保険が適応されないアメリカの高額な医療費をしばらくまともに仕事ができなかった私は捻出することができず、“どうして私はこんな精神状態まで陥ったか”を独学で学んでいくことにしました。


■藁にもすがる思いで取り組んだ自己探求

本当に辛かった当時の私は、藁にもすがる思いで心理学、宗教、潜在意識、脳科学、量子力学などを学びました。本やインターネットで手当たり次第に知識を得て、自分の本音に向き合い、自分の過去を振り返り、必死にどうしたらこの現状を変えられるか、幸せになれるかを探求しました。

そしてどんな分野からでも、言い方やアプローチの仕方は違えど同じことを言っていることに気が付きました。それは『思考は現実化する』ということ。

これは“考えていることが後に現実となる”という、医師の皆様へこれを語るには恐れ多いですが、脳科学や量子力学という科学的側面からでもすでに立証されているものです。「現実を変えたければまず思考を変えなくてはいけない。まず自分の思考に気が付くこと、そして自分が何を考えているのか観察すること、さらに自分の思考や意識の矛先を意図的にコントロールする必要があること。」そんなことを知りました。意識を向けた対象は力を増幅し、無意識に行動に影響が及ぼされるのです。

また自分と向き合うことで大きな気づきを得ることができました。それはいかに今まで他人軸で生きてきたかということ。他人の目を気にし、社会で言われるところの“いい人生”を目指し、必死に別の人になろうと努力を重ねてきたか。今まで自分の夢だと思い込み頑張ってきたことは、実は本来自分が望んでいたものから形を変え、いつの間にか他人や世間体を気にした自分を苦しめるものへとすり替わっていたんです。

■自己変容までの道のり

どんどん学びが深まり、どのようにすれば現実も自分も変えていけるか分かり、少しずつ自分の本心や望むことも分かってきました。

「さぁ、これからは新しい自分として新しい人生を生きられる!だって私は大切なことに気が付いたんだから!」

そう思っていた私ですが、それがなかなか上手くいかなかったのです。気を抜くとネガティブなことで頭がいっぱいになっていて、過去の苦い思い出や古い思考に引っ張られ、いつも怒りや悲しみ、惨めさ、不安などの感情に心を支配されてしまっていました。思考や気分というものは浮かんでは消えるもので、本当の自分とは別物ということは頭では分かっていても、どうして次から次へと溢れ出てくる思考の渦から抜けることができずにいました。

それもそのはずで、今まで生きてきた年数分の思考の習慣を、一瞬にして変えるという方が無理な話です。そこで私が自分をコントロールするのに役に立ったのがメディテーションでした。


■今ある幸せに気づく、幸せの土台を築くメディテーション

メディテーション(=瞑想)とは、今の自分を観察しありのまま認めてあげるというものです。

目を閉じて静かに呼吸を繰り返す。何もしようとしない。誰でもない自分としてただ呼吸をするだけ。いつも何かしようとあちこち忙しく働く思考を一旦やめて、今ここに戻ってくる。瞑想中も思考はいつも現れてきます。それに気が付いたらまた呼吸に意識を戻す。ただそれの繰り返しで、言ってしまえば退屈なものです。

私も最初のうちはよく分からず言われるがまま続けていただけでしたが、ある時を境に明らかに自分の中に変化を感じました。本当の自分と思考を区別できるようになり、感情や気分は一過性なものですぐに過ぎ去るものと知り、どんな状態の自分でも客観的に俯瞰することができるようになりました。自分に対するジャッジが薄れ、心の内側の世界が安定していったんです。

更に不足に目を向けるのではなく、在るものに意図的に意識を向けられるようになり、日常の些細なことに喜びを感じるようになりました。そして“その気になればいつだって幸せを感じられることができる、幸せは自分次第”ということが体感として分かるようになりました。これは知識を越えたところの経験でしか得ることができないものだと思います。

思考でぐちゃぐちゃになった脳をメディテーションで一旦クリアにして、心のお掃除をすることで「幸せはいつでもここにある。自分で決められる。」という心の基礎体力を身に着けられることができるのです。

■健康に不安な人ほどメディテーションを

メディテーションは全ての方へおすすめしますが、特に健康に不安のある方にこそ取り組んでもらいたいと考えています。

私が病気で苦しむ方にお伝えしたいことは「健康な場所に意識を向けよう」ということです。

もしあなたが心臓に病を抱えているとしても、心臓以外の臓器は健康そのものなわけです。また心臓に問題があったとしても、生まれてから今この瞬間まで全身に血を送り届けるため一時も休むことなく働き続けてくれてきています。健康なところに意識を向けたり、メディテーションをすることよって、劇的に重い病状が改善するというエビデンスはまだないかもしれませんが、すくなくても関節痛・自律神経の乱れから起こる病状・皮膚病などの改善にメディテーションが効果的という証明はいくつも出ています。

また2005年西脇共立脳神経外科病院の小山哲男先生の研究チームは「痛みが減少するというポジティブな期待は、明らかに鎮痛効果のあるモルヒネの用量に匹敵する痛みの近くの減少をもたらした」という実験結果を残しています。「病は気から」という言葉が昔からあるように、心のもたらす健康への影響というものはやはり少なからず存在すると言えます。

 

■病を通して人生を見つめ直す

もちろん私一個人は幼少期から悩まされた花粉症を“思い込み”だけで治したという経験もあり、メディテーションやポジティブなマインドがもたらす健康への効果は十分にあると信じておりますが、そこは医療の専門家でない私が医師の皆様以上に語る分野ではないと思っております。

しかしながら私が最も患者の方たちに伝えたいということは、その病を“人生を見つめ直したり、真の幸せに気がつくきっかけ”にしてもらいたいということです。

病気は肉体的痛みを伴い、また重病なほど死を連想されられたり、治療費や仕事ができなくなることによる経済的不安など、とても辛いものです。

私は大手術が必要で、長期的に治療が必要とされるような病気にはまだ罹ったことがありませんので、その辛さは実際に罹ってみないと分からないものだと思います。しかし病状の改善を目的とした「健康なところに意識を向ける」というものは、「在るものに感謝をする」という人生の本質に繋がるものです。

重症患者ほど生死にかかわっていることなので真剣になります。人はいつか必ず死ぬ日が来ますが、病気をただの辛い経験で終わらせるのではなく、病気で人生を台無しにされないために、その人にとっての“大切な何か”を見つけるものにしてほしいのです。

私はニューヨークでの精神的に落ち込んだあの辛かった日々を、今ではギフトだと心から思えています。あの経験があったからこそ「自分らしく生きることを自分に許可できる人を増やす」「自殺する人をなくしたい」という人生をかけてやりたいことが見つかり、今こうして情熱を持ってこの文章を書くことができているのです。

そして多くの人にとっても、後から振り返ったら“あの病気を経験したからこそ今の自分がある”という感謝の気持ちが湧いてくるような出来事にしてもらいたいと願います。一人として欠けることなく、どんなこともどの様な経験にしていきたいかを選んでいく力が私たちには備わっています。病という、そういう意味では素晴らしいきっかけをみすみす逃してもらいたくないのです。

■私が医療に心を動かされる理由

精神的にバランスを崩した時、「どうしても死ねない理由のあった私は…」と前述しました。その理由は、私は高校生の時に父を癌で亡くしてしています。父が亡くなった後は、それまで専業主婦だった母が初めて外に働きに出て、私を大学まで出してくれました。そんな母を、これ以上愛する家族を死なせ悲しませることが、私にはどうしてもできなかったのです。

もしも父がその時に健在だったならば、もしかしたら私は全て放り投げて、自分の命を自ら終える行為をしていたかもしれません。そういう視点で見れば、”父の死は私の命をつなぎとめてくれた”も言えます。ですから全てのことは繋がっているし、意味のあることだ、とどうしても思わざる得ないのです。一つ一つの経験が後にどんな意味をもたらすかは、その時点では私たちには知りようがありません。

また闘病生活中の父の痛くて苦しんでいる姿は今でも目に焼き付いて離れません。その後の母の苦悩や努力も決して忘れることはないでしょう。そこから私は“人の命はいつか終わる”という当たり前の事実を、そして”時にはあっという間に訪れる”ということを、父の死を通して実体験しました。

そんな経験を多感な高校生という時期にしたことは、今こうして私が「医療業界にメディテーションを広めたい」という強い情熱を抱いていることと切っても切り離せないと思っています。


■まずは治療にあたる医師へメディテーションの普及を

患者の方たちのメディテーション人口を増やすためには、まずは治療にあたる医師の方々へメディテーションを伝えることが良いのではないかと考えました。

私が100人の患者さんにセッションをするよりも、医師100人にメディテーションの良さを伝えることができれば、医師の方々がより多くの患者さんたちに伝えてもらえる可能性があるからです。健康に不安を抱える方へのメディテーションの普及のために、まずは医師の方々へ心の健康をサポートし、メディテーションの素晴らしさを理解してもらうことが、私ができる最大のことだと感じています。

 
■医師の方々の心を支えたい

医師の仕事というものは、人の命に携わる本当に尊い職業です。ちょっとしたミスも許されないため常に集中力を絶やすことができません。毎日大量の診察をこなさなければならず、患者の方々からは絶えず悩みが寄せられます。多忙すぎる職場環境や複雑な人間関係。大きな責任やプレッシャーを日々背負いながら仕事をしているのだと思います。その大変さは私には想像もつきませんし、100回生まれ変わったとしてもきっと医師という仕事はできないと思います。

また医者の不養生なんて当たり前と現場の声を耳にしますし、人のために自分のことを顧みない医師の方ほど、患者さんや職場の同僚のためと精神的にも肉体的にも自分を追い詰める傾向にあると聞きます。私はそんな医師の皆様がより良く職務を全うできるよう、より良い医療を提供できるように、心のサポートをしたいのです。

メディテーションを続ければ、オンとオフの切り替えが上手くできるようになり、忙しく睡眠時間が十分に取れない時でもいざという時に集中力を発揮できるようになります。自分の心に余裕が生まれることで、より寛大な態度で患者さんに向き合えるようになります。自分を知ることで、どんな医療を届けたいかを明確にすることができます。なによりも医師の方の心が整っていることで、目の前の患者さんたちは安心するのです。医師の言葉に安定感が生まれ、患者の皆さんは医師を信頼し自分の病気を委ねることができるようになります。医師のポジティブな態度を見た患者は、自分の病気に対してもポジティブなイメージを持つことができるのです。

■独自のメソッド「Seed Meditation」とは?

私は医師の方々のサポートをするため、個人セッション(オンライン・対面)を行っています。セッションではSeed Meditation(種の瞑想)というものを用いて、悩みの解決や自己実現のお手伝いしています。

ではSeed Meditationとはいったい何かというと、私が「夢の実現」をサポートするために考案した3ステップからなる独自のメディテーションメソッドです。3ステップは以下のようになります。
 
1.呼吸の瞑想(土壌作り)

呼吸法によって自律神経を整え、リラックス状態を作り出します。

2.本心に耳を傾ける(希望の種を見つける)
通常人は、大人になるにつれて固定概念や思い込みにより、何に対して幸せを感じるのかだったり、何を望むのかという希望に対する感度が低くなってしまいます。それをガイドによって自分自身を別人格化させることにより、自分の心の奥に潜んだ本音に耳を傾けます。それを元に、一緒に新しい願望・目標設定を作っていきます。

3.イメージングワーク(希望の種を蒔く)
セルフイメージを変え、願望や夢を叶えている自分を無意識に定着させることによって行動を取りやすくするイメージングトレーニングをします。
 
これが基本的なSeed Meditationの手順ですが、そこに内科医が協力監修してくれたことによって、医師の方々へは少しアレンジしてお届けしています。またその方のお悩みや解決したい問題によってガイドの方法を変えていきます。これによって自分でも知らなかった思考・本音・願望に気が付くことができ、メンタルが安定するだけでなく、結果仕事のパフォーマンスアップや患者の心に寄り添った診療へと繋がっていきます
 

■最後に

医師という仕事は本当に素晴らしい仕事である反面、任務を全うするには肉体的にも精神的にも負荷の高い職業です。

メディテーションというものは、「社会の役割を一旦置き、誰でもないあなたに戻る」「現実社会から離れ、今ここに還ってくる」という行為です。

普段は“医者”という役割を担っているわけですが、私の前やメディテーション中では“医師”としてのあなたではなく、ありのままの自分にリラックスしてください。誰に気を使うわけでもなく、普段は口に出せない悩みを打ち明け、自分に素直に心をオープンにしてもらいたいと思います。

そうやって日々の生活の中に“誰でもないあなた”としての時間を取り入れることで、仕事中の“医師としてのあなた”がより充実し、より良い医療を届けられるようになるのです。

■医師に向けた「メンタルヘルス講座」の開設

前述したことをお読み頂ければ、私がどうして医療業界にメディテーションを普及したいのか、また医師の方々こそまず健全な心の状態を保ってもらいたいかがお分かり頂けたかなと思います。

そして現在、医師に向けたメンタルヘルス講座を開発中です。

◇あなたのこれからの生き方を変える「メンタルヘルスのセルフケア講座」

「医師のメンタルヘルスの教科書」という教材を用いて、1回120分の個人セッション講座です。受講後は、自分でメンタルヘルスのセルフケアができるよう導きます。

・セッションで本人も気づいていなかった本音をガイドメディテーションにより聞き出し、一緒に新しいゴール設定をする。
・悩みを解決し、今後は自分で悩みを解決できるようになる。
・メディテーションやマインドフルネスを日々の生活に取り入れられるようになる。
・教科書の内容を実践していくことで
→仕事のパフォーマンスが上がる
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