＃1 プルドポークサンド

仕事の合間になる昼ごはんは、リモートワークになってからは特に、ないがしろだった。

時間がないからめんどくさいからと、どんどん選択が妥協になっていた。
YouTubeを見ながら食べることが多い。
そうじゃないとなんだか間がもたなくて。

そんな食事を続けているうちに、知らない間に心がすり減っていたようだ。

「食べることは生きること」
ONE PIECEでジンベエが言っていたセリフは、やっぱり正しかった。

自分だけが食べるごはんに手間暇かけられる人は、自分を大切にしている人だと思う。
自分のために時間をかけたのは、いつが最後だっただろうか。

もっと自分を大切にしなければ。
焦るような思いで、とにかくまずは昼ごはんを大切にすることにした。

キャベツとにんじんを千切りにして、塩と白ワインビネガーをふる。
フライパンにオリーブオイルとスパイスを入れて温めて、パチパチと音がしてきたら、熱々のオイルを野菜へ。ジュワッという音とともに香がたちのぼって、野菜の準備は完了。

塊肉は、テンションがあがる。
先日行ったスーパーで豚肩ロースのブロックを見て、散々悩んだあげくに、重いのについ買ってしまった。
塩麹、たまねぎ、ニンニクと一緒に一晩漬け込んで、漬けダレと一緒にオーブンへ。
温かいうちに繊維に沿って手でさけば、プルドポークが完成。
今日の昼ごはんのために、昨日の夜に食べた残りを冷蔵庫にとっておいた。

パン屋の前を通ったときに聞こえた「焼き立てです」の声に釣られて買った食パンをちょっと分厚く2枚切る。
ホットサンドメーカーに、まずはパンを1枚。
バターと粒マスタードをパンに塗ったら、その上にさっき準備した野菜をたっぷりのせる。

プルドポークとチーズを野菜の上にのせて、もう1枚のパンを重ねたら、あとは思い切って、ホットサンドメーカーをぎゅっと閉じる。
こんなに具がはいる？って毎回心配になるけど、うまく重ねれば意外とおさまるのがホットサンドのすごいところ。

コンロで火にかけ、そっと開いてみると、あっという間にパンがこんがりきつね色でいい感じ。
ひっくり返して反対側も色がつけば、プルドポークサンドのできあがり。

ベランダの椅子に座って、ちょっとだけピクニック気分。
気がつけばもう、夏が終わる。
風が秋の風になって、向かいの建物の入り口の木は、夏の溢れ出る生命力をちょっと抑えた。

優しい雨の音を聞きながら、ひさしぶりにスマホを触らないごはんの時間を楽しむ。
もうずっと、こんな時間を忘れていた。

仕事を休んで、1週間がたった。
まだ、会社には行けない。
生きることは食べること。
食べることは生きること。
とにかくまずは、明日もおいしい昼ごはんを食べよう。

プルドポークサンドのレシピ

プルドポーク

1. 豚肩ロースの塊に、塩麹、すりおろした玉ねぎ、すりおろしたニンニク、ハチミツを塗る。

2. ジップロックに入れて空気を抜き、一晩冷蔵庫で寝かせる。

3. 肉を耐熱皿などに移す（ジップロックの中の漬けダレも一緒に！）。

4. 150度に予熱したオーブンで90分〜2時間（肉の塊の大きさによるので火の通りを確認してください）焼く。

5. 完全に冷える前にフォーク2本で細かくする。（やりにくい場合は手で👋）

冷めると細かくしにくいので気をつけて。繊維に沿ってザクザク割いてください。ジップロックに入れて冷凍するのも可能なので、たくさん作って作り置きするのもおすすめ。冷めてもおいしいのでお弁当にも。その場合は脂身は軽く除いた方がいいかも。

プルドポークサンド

1. キャベツ、にんじんを千切りにしてボウル（耐熱のもの。プラスチックは不可。なければ陶器のどんぶりなど）に入れる

2. 塩、ワインビネガーを1にかける

3. 小さめのフライパンや鍋にオリーブオイルとマスタードシードを入れ、弱火にかける。パチパチと音がして香りがたってきたら2にかける。（ジュワッと音がしますが驚かないで！）

4. 食パンにバター、マスタードを塗る。

5. ホットサンドメーカーに食パンを置き、野菜、シュレッドチーズ、プルドポークを好きな量入れる。（ちょっと多いかな？ぐらい入れて大丈夫🙆‍♀️）上から食パンをかぶせて、ホットサンドメーカーを温める（お持ちのホットサンドメーカーの使い方に準じてください）。

6. パンがきつね色になったら、斜めに2つにカットして出来上がり！

作ったらぜひ、作ったレポを送ってください✨
お待ちしています。