かなっ子

経済学とサブカルチャーについて書いています。真面目なやつはこちら: https://v…

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経済学とサブカルチャーについて書いています。真面目なやつはこちら: https://valeria-aikat.hatenablog.com

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  • 僕の存在しなかったラブコメ

    気持ち悪さニューウェーブ♪ ドキドキ★気持ち悪さ全開マガジン 全て筆者の体験談です

  • FF12ストーリー解説

最近の記事

同級生の女の子と再会した時の話

社会に出てしまった今でも度々思い出す瞬間がある。中学受験塾で同じクラスだったある女の子と、卒業後しばらく経った日に電車で再会した、その一瞬の出来事である。 今となっては本当に何にもならない事なのだが、僕は塾では客観的に見て優等生だった。塾の各校の優秀者が集まる選抜クラスのようなものに参加させて貰っていた記憶がある。今思えば、講師陣からもかなり期待されていたと思う。勉強する事に対してしはあまり、というより全く真面目ではなかったが、幼いながらもそれなりに自信だけは持っていた。

    • 『MMT×マクロ経済学ノート Part 1』にひたすらツッコむ

      全体を通して事実誤認というか、「"主流派"の経済学は所詮こうであろう」という思い込みで書かれている部分が多いです。以下一つひとつツッコミを入れていきます。 >経済学者は、「喜びを最大化して苦しみを最小化する合理的な個人」による「意思決定」を前提にして分析を始める 経済学が前提とするのは選好関係(preference relation)の合理性(=完備性+推移性)とそれに基づく意思決定であって、効用の最大化はその鏡写しに過ぎません。 >経済学者というのは、主に思考実験を容

      • ヴェネツィアについて深く知るための本リスト

        筆者がかつて一年ほど留学生として滞在し、今でも大好きな都市ヴェネツィアについて、都市・歴史・建築・絵画と幅広く知るための本を紹介します。筆者が一通り目を通した事がある本に関してはコメントを付けます。 ヴェネツィア一般日本でヴェネツィアに関する本格的な書籍を最も多く書かれているのは、法政大学名誉教授の 陣内 秀信 氏だと思います(多分)。 氏による以下の新書は古いですが、ヴェネツィアについて手っ取り早く、かつ幅広く知るのに適しています。写真がたくさん載っていて、ヴェネツィア

        • 【ネタバレ感想(暫定版)】シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

          ※ネタバレあります※ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 昨日観てきたので, 今現在の感想を暫定版として書く. 新劇場版以外の過去作品をほぼ全く知らないので, ストーリーや「エヴァ」については触れずに, ただ思った事を書いていく. ・「アニメ的なもの」の事典155分の間に, アニメ的・サブカルチャー的な要素がこれでもかというくらいに詰め込まれていた. 日常, 子供から大人へ, 淡い恋, 感情の芽生え, 父と子, 母性, 自己犠牲, ロボット, 特撮,

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          ねこねこソフト『すみれ』感想

          えっちゲームをクリアしたので感想を書きます。公式サイトが見つからないのでDL版のストアページを貼っておきます↓ 『すみれ』ってどんなゲームあらすじをストアページから引用します。 都内の会社に勤める主人公。 仕事にも慣れた社会人2年目の春。 学生の頃はエロゲーやソーシャル系にもハマっていたが、現在は少し疲れ始めている。 そんな中、ネット上にある通称「ギャルゲ学園」と呼ばれる場所だけは、 今でも毎晩のようにinしていた。 別にゲームやアニメの話しがしたいわけじゃない。 そこに

          ねこねこソフト『すみれ』感想

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part3【解説】

          (※ネタバレ注意) シーン3の解説. 幻を断ち真の道へ至れ.前回に引き続き, シーン3: リドルアナ大灯台頂上での一連のイベントを見ていこう. 前回と前々回の話が絡んでくるので, 先にご一読頂ければと思う. 前々回で書いたように, このシーンは控えめに言ってもFF12最重要シーンである. このシーンの理解なしにFF12のストーリーを語る事は不可能だ. 何度も言うように, ストーリー後半の主人公はアーシェとバルフレアだ. 2人の物語が本格的に動き出す場面は, シーン2で見

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part3【解説】

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part2【解説】

          (※ネタバレ注意) シーン2の解説. 過去を断ち切れば自由?前回に続いて, シーン2: フォーン海岸でのバルフレアとアーシェの会話イベントを見ていこう. このシーンは, バルフレアが自分の過去を語ると共に, 神授の破魔石(持ち運べる原爆のようなもの)の力に固執するアーシェに忠告を与えるシーンである. 既にシーン1の解説で書いたように, この2人は本編後半の主人公だ. このシーン2で, バルフレアの過去(=解決されるべき問題)が明かされ, アーシェの過去に対する考え方が

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part2【解説】

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part1【解説】

          (※ネタバレあり) はじめにFF12のヲタクなので, FF12の話をします. FF12の話になると何処からともなく「システムは最高、ストーリーは……」「打ち切り漫画」「主人公が空気」「バルフレアアアアア!!!」という声が聞こえてくる. FF12に詳しくない人は「何言ってんだこいつ……」と思うかも知れないが, どれもFF12のストーリーの"稚拙さ"を揶揄する言葉だ. 僕はこの記事で, 上のような意見に敢えて反論したい. そして僕はこう言いたい.「システムは最高、そしてスト

          【FF12】3つのシーンでストーリーの醍醐味を知ろう part1【解説】

          人生の意味について・皆殺し編

          ※『ひぐらしのなく頃に』の深刻なネタバレを含みますのでご注意下さい。 ※「人生の意味の哲学」に関するの真面目な論考でもありませんので、ご留意ください。 人生の意味『皆殺し編』を終えたその日の夜に、戸田山和久著『哲学入門』を読み終えた。読み応えのある本で読み通すだけでも中々大変だったのだが、その最後の章「人生の意味ーむすびにかえて」には大変感銘を受けた。なぜこんな話をするかというと、ここに書かれていた内容と『皆殺し編』での梨花の行動が不思議と重なるからだ。 本に書かれていた

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          ゲーム音楽を深く楽しむための豆知識・文献リスト

          自分用のメモついでに、僕の長年の趣味であるゲーム音楽について、深く楽しめるようになるための文献をいくつか紹介したいと思う。なお、この記事ではあくまでゲーム音楽の文化的側面・歴史的側面に焦点を当てたいため、作曲法に関する文献などについては扱わない。 ゲーム音楽を楽しむために文献紹介の前に、ゲーム音楽をより楽しむために知っておいた方がいいと思われる事項をまとめておく。すでにゲーム音楽ガチ勢の人や特に興味がない人は読み飛ばしてOK。 ①ゲーム音楽はプログレッシブ・ロックから大き

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          えっちげーむの主題歌について語る回

          ※2021/8/18 合法的に聴ける曲が増えていたので更新。おまけも更新。 きっかけは一つの動画だった。 ニコニコメドレーというのがかつて流行っていた。ネット上(ニコニコ動画上)で有名な曲をアレンジしてメドレー形式でひたすら繋げて流していくというものだ。ちなみに僕の1番のお気に入りは『ニコニコ動画流星群』だった。令和になった今でもまだ残っているようで妙に安心した。 組曲『エロゲー動画』はそういったもののパロディの一つだった。つまり、えっちなげーむの主題歌をアレンジしてメ

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          不完全記憶ゲームについての戯言

          前からやんわりと考えていた事を書いておく。 ご存知の通り、プレイヤーの不完全記憶をゲームの木で表現することは簡単だ。情報集合を適切に設定することで、「自分が過去に選んだ戦略が分からない」という状況を作ればいい。 それにもかかわらず現状のゲーム理論で不完全記憶を上手く扱えてないのは何故だろうか。文献を見ている訳ではないので、もう誰かが言っているのかもしれないが(もし知っていたら教えてほしい)、不完全記憶の扱いづらさの(implicitな?)原因の一つは、ゲームの木という表現

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          Bayesian Persuasion (Information Design) に入門するための文献リスト

          (2023.08.16 追記) この記事は2019年4月時点の情報に基づきます。当該分野の最新の研究動向が十分に反映されていない事をご留意の上、ご参考ください。 分野の布教(?)と自分用の整理のための基礎文献リスト。私もまだ一部しか読んでいません。私の主観に基づき、カテゴリごとに重要度の高い順で並べています。拡張と応用研究はまた今度。 ①サーベイ Bergemann, Dirk, and Stephen, Morris (2019), "Information Desig

          Bayesian Persuasion (Information Design) に入門するための文献リスト