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Netflix「ある男」を観て。

Netflixの「ある男」。

再婚した男は、穏やかで家族思いの

優しい父になり、夫になった。

でも、その男は殺人を犯した

死刑囚の息子だった。

男が亡くならなければこの事実は

隠された、知らなくていいことだったのに。

男にしてみたら、やっと別人になって

幸せを掴んだはずだったのに。

知らないままが良かった夫の素性。

この映画の中のいくつか入る差別のシーン。

ヘイトスピーチ、在日朝鮮人、生活保護、

そして死刑囚の息子。

弁護士の義理の父親がまくし立てる言葉、

本物の谷口大祐の兄の吐き捨てる言葉は

どこかの誰かの中に、あるものだと思う。

誰か・・。口には出さないけど胸の中に

あって、ニコニコ笑ってるけど胸の中で

何度も突き刺す言葉。

差別は汚れた心で相手を見下して、

自分が上だと言い張る醜いもの。

そんな自分に罪のない、

謂れのない非難で自分を捨てた男の人生。

その男の人生は誠実な生き様の通り

息子にも娘にも繋がっているのが救い。

ラストの弁護士のシーンは

離婚したわけではなく、現実逃避として

原誠の幸せだった時間を演じて

違う自分になってみたのだろう。

人は人の人生をとやかく言う権利なんて

ないし、まして過去を引っ張り出したり、

差別したりする権利なんてない。

でも人を下げてしか自分を保てない人間が

いるのもこの世の中。

結局、人を生かすも殺すも、やっぱり
     
        「 人 」

悪い人に出会っても、その先きっと良い人に

出会えると思って人生歩いていかねば。

そして自分も誰かのその良い人のなかに

入らねば、と思う。











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