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迷えるアラサーの恋、大円団!『こっち向いてよ向井くん』最終話感想

良かったけど、最終回の向井くんちょっと喋り過ぎじゃない?笑

まあでも、落としどころが良かったですよね。
結局、向井くんと坂井戸さんは結ばれない(少なくても本編の中では)。
でも、向井くんは坂井戸さんにしっかり気持ちを伝えて。坂井戸さんは向井くんに「ありがとう」と返す。
少しだけ距離を縮めた向井くんと坂井戸さんは、これまで通り仲良くしていく。

これまでの展開を考えるとすぐ二人が付き合うことなんてあり得ないと思っていたので、ちょうど良い終わり方だったと思います。
心情の移り変わりを丁寧に描いていたのに、終盤トンデモ展開になった「あなたがしてくれなくても」みたいにならず、このドラマらしいペースを保ってフィニッシュしてくれて良かった。

終盤の坂井戸さん(波瑠)、可愛かったですねー。波瑠ってこんなに素敵な表情をするんだなあ、って思わされました。
これまでは、どちらかと言うと綺麗だけどちょっと無機質な感じがするのが彼女の良さかなーと思っていたんですけど。新しい一面を垣間見ましたね。
彼女の凄さはもちろん、ここまでかわいらしさを引き出したドラマのスタッフも凄い。神キャスティングってやつです。

あと、最終回だからって欲張らないストーリーラインも良かった。
最終回の大半が営業アポの待ち時間って、結構斬新ですよね。笑

まあ、シンプルな会話劇で色々感じさせてくれるのがやっぱりこのドラマらしい。
こういう、理屈こねくり回して考えこんじゃうような会話が飛び交うのが「向井くん」の良いところですから。

元気(岡山天音)と麻美(藤原さくら)も幸せそうだったし、登場人物みんながそれぞれの立場、年齢、性別で頑張って生きている、っていう演出がさりげなく感動的でした。

振り返ると、主人公もそれ以外の人物もみんな魅力的でしたね。出番が少ない人物も、丁寧に描かれていた。
チラッとしか出てこなかった向井くんのお父さんや職場の上司なんかも、限られた描写で憎めない人間であることがしっかり演出できていました。

1年後ぐらいにSPドラマが観たいなぁ。
向井くんと坂井戸さんの関係性がどうなっているか気になります。

最後に、見た目はどこからどう見てもイケメンなのに等身大なアラサーを魅力的に演じた赤楚衛二に拍手を送りたい。

向井くんって死ぬほどモテないとか、全然仕事できないとかそんなことはなくて。
仕事でもそれなりに頼りにされていて、人とのコミュニケーションも如才なくこなす。
でも、どこか考え過ぎたり頼りにならない部分もある。そんな自分を少しずつ変えて、成長していくのがこのドラマの一番の見どころなわけで。

向井くんを演じているのが赤楚くんじゃなければ、このドラマは成功しなかったと思います。
それぐらい、彼はこの役を魅力的に演じていました。

「silent」以来、久々に初回から最終話までしっかり楽しめたドラマでした。

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