さくら便り

静岡で、個人と個人商店に特化したコンテンツを作成します。 大切な方やペットの記念日・遺…

さくら便り

静岡で、個人と個人商店に特化したコンテンツを作成します。 大切な方やペットの記念日・遺言に託すメッセージ動画。新人研修やセミナー用動画。お店の紹介やMVビデオの作成。チラシ・YouTube用動画・ホームページの作成など全て承ります。 いつやろうかの足踏みから、一歩前へ。

最近の記事

小さいことはいい事だ

普段は近所のスーパーで買い物を済ませる。 近所と言っても車で10分近くかかり、ちなみに我が家の3キロ圏内にコンビニはない。 おいしい魚が食べたくなるとさらに隣町の、昔ながらの鮮魚店まで足を延ばす。 店構えからしてザ・魚屋の趣きで、狭い空間をショーケースが占拠し、その奥で4人の職人さんが魚をさばいている。 手前には日よけのシェードが降ろされていて、挟まれたようにある通路は、ひと一人分の幅しかない。 営業日は水・金・土の週3日のみ。 昨日の土曜日午後2時に行ってみると、10人ほ

    • 天上の暮らし

      マーラーの交響曲第3番に圧倒された少し後、井上喜惟が、今度はプロのオケでマーラーの交響曲第4番を指揮するという。 会場は晴海トリトンスクエアの、第一生命ホールである。東京かぁ。静岡からだと、交通費だけで往復1万円程度かかるやんけ。 しかしこんな涎ずるずるのプログラムを聴き逃すことなど、この指揮者を知った後に出来るはずもない。はるばる江戸まで出かけたのである。 世にマーラー指揮者と名高いバーンスタイン、ベルティーニ、インバル、ラトル、若杉弘など、当時は関東にいたから何度も実

      • 牧神(パン)が目覚める

        井上喜惟という指揮者をご存じだろうか。 だいたい名前からして「喜惟」を「ひさよし」と読めというのは、相当に難がある。親が超ひねくれていたのか、徳川慶喜みたいに漢字逆じゃね?的なネーミングが、一部の人にはウケるものなのか。 これだったら、長男が生まれるとき僕が提案して速攻で却下された「僧」の方が、はるかに世間で通用するのではないか。 妻は学校でクラスメイトから殴られ、「なんかモンクあるのか」とさらにいじめられるのを懸念したようだが、成人してオーディオユニオンに面接など行けば

        • 名残のバラ

          3日前、地元公報紙の月イチ会議が開かれ、その場で半ば強引に編集長にさせられてしまった。 前々から代わってくれと言われ拒否し続けてきたのに、今回は押し切られた形だ。 編集長とは言ってもペラ1枚、裏表の構成をパソコンで調整しながら完成させるのが主な仕事になる。 原稿は、取材者自身が執筆する場合もあれば、取材先に依頼する場合もある。表を全面1つのかこみ記事にし、裏面を4つないし5つの記事で埋めていく。 20年務めた編集長いわく、この作業に倍以上の時間がかかるようになり、加齢からく

        小さいことはいい事だ

          命の水

          烏山頭ダムの有効貯水量は、1億5000万立方メートル。 (これに濁水渓の水も加えた)豊富な水が、網の目のように張り巡らされた給排水路を伝って農地に注ぐ。総延長1万6000キロは地球を半周する長さだ。八田はこの大事業を、大型機械を輸入した以外はすべて国産の技術で成し遂げた。 嘉南大圳の完成によって、それまでわずかな畑地と天水田しかなかった嘉南平野は一転、肥沃な農地に生まれ変わった。 注目されるのは、ここで営まれた「3年輪作農業」である。 サトウキビ・水稲・畑作物を1年おきに

          わかっちゃいるけどやめられない

          街の通りで水道管が破裂すると、どうなるか。 水圧でアスファルトが持ち上がって道路に亀裂が入り、裂け目から水が噴出して周辺が冠水する。 周囲の住宅では蛇口から出る水道水が濁ったり、水道管からの漏水を止めるために断水したりといった被害を被る。 通行止めや周辺道路の渋滞により、物流に遅延が発生するケースも起きる。 日本では毎年、2万件以上の漏水・破損事故が起きているという。 たとえば、 2011年6月、京都市西京区で水道管破裂事故が発生。市道の地下を走る水道管が老朽化で破裂し、

          わかっちゃいるけどやめられない

          おいしい水

          目が覚めると、まずは蛇口をひねって水を飲む。冬の水は冷たく、のど越しがとてもいい。 蛇口をひねれば安全な水が飲める。当たり前すぎて、それがいかにありがたいことかまで思い至らない。 一昨年9月、台風15号による大規模な水害から、静岡市清水区で6万戸以上が断水した。(時間雨量110ミリを超える)記録的短時間大雨情報が8回も出される、猛烈な雨の影響からだ。 どうやら僕の住んでいる一角だけ貯水する場所が違っていたらしく、断水の難は逃れた。それでも確かな情報が皆無の中、いつ水が止ま

          おいしい水

          名残の歌

          2021年7月27日 8:41 AMのブログ 青田ケンイチの通夜が、明日7月27日に行われるそうだ。 心筋梗塞か。 この逝き方なら、苦しみも長引かず済んだかもしれないし、個人的には悪くない。周りはそんなこと言ってられないけれど。 彼は一人住まいだったが、もうじき賑やかな家族の一員になるはずだった。 その未来を心待ちに、一方では若干のプレッシャーも感じながら、金に無欲な彼は僕に語りかけた。 コロナ禍で途絶えがちな、スタジオの利用。明るい展望がどうしても描けない。 じゃあ

          最後のメッセージ

          2021年7月24日 11:48 AMのブログ 先日、青田ケンイチが亡くなったらしい。 「らしい」と書いたのは昨晩、知り合いのツイッターRTに、彼の訃報を見つけたばかりだからだ。 本人にはまだ、確認できていない。報せが本当なら、連絡のしようがないんだけれど。 最後にLINEが来たのが7月19日。亡くなったのは、20日未明だそうだ。 LINEの文面はいたってシンプルなもの。都合が悪くなり、次回撮影の日程を変更したいとのことだった。 事実だとして(複数名の追悼がツイッターに

          最後のメッセージ

          青田ケンイチのこと

          静岡で小さなスタジオを営んでいるミュージシャンと、知り合いになった。 もう4年も前の話だ。 それより少し前に知り合った、やはり地元の女性シンガーが彼のスタジオでレコーディングすることになり、3日間の音入れに立ち会うことになった。 一つの楽曲が生成されていくプロセスを間近にするなど、生まれて初めての得難い経験だ。何度もテイクを重ねていく彼らのやり取りが実にいい。 音の表現を色や感情、波のうねりや風のささやきにたとえアドバイスしていくのは、彼自身がミュージシャンだからである。

          青田ケンイチのこと

          それについて考えよう

          現役のころは行政との関わりなんて、年に1度の入札くらいだった。年間の委託業務に自社の数字を書いて函に入れる。最低価格なら残ってそのまま打ち合わせを行い、落札できなければ速やかに退出する。 あとは落札した先(現場)とのやりとりで、先方の特性なんて気に掛けることがなかった。 それが最近、行政と日常的に関わる機会が増えたことで、民間との違いに改めて思い至るのだ。 彼らの姿勢に共通しているのは、徹底した前例踏襲であることだ。たとえささやかな課題を前にしても、少しでも冒険しようという

          それについて考えよう

          世界にひとつだけの民

          地方に住んでいて切実に感じるのが、少子高齢化だ。 人口動態(一年間の人口の変動)からみればさほど大きな変化はなくとも、今の高齢世代がいなくなれば、地域の総人口は激減する。 今年62歳になる僕が、まだ若い方なのだ。ご近所も70代から80代が中心。 仮に自分が今の男性の平均寿命まで生きるとしてあと20年、そのころ地区の人口は、今の20~30%程度にまで減少しているんじゃないか。 新しく、「消滅可能性自治体」の一覧が発表されている。これでみる限り、わが静岡市は該当していない。

          世界にひとつだけの民

          世界にひとつだらけの花

          SMAP『世界にひとつだけの花』に関しては、その歌詞の解釈をめぐって、むかしから論争があるらしい。 花屋の店先に並んだ いろんな花を見ていた ひとそれぞれ好みはあるけど どれもみんなきれいだね この出だしから、すでに異論が噴出する。たとえば、 花屋に並べられた花は商品となるべく、特別な環境で育てられる。 商品としての価値を高めるため、「価値なき」雑草は駆除され、同じ花でも売り物にならないモノは間引きされ、剪定され、「競争」に勝ち残った花だけが店頭に並ぶ。 客の歓心を買って

          世界にひとつだらけの花

          First Light

          今日の午後お会いするのは、地元で複数の事業を展開されている女性経営者だ。ご本人曰く、「やりたいことに全部使っちゃうんで、お金ぜんぜん残んないの」。 こういう人だと、どういう場面を撮って、どう編集するか難しい。 昨日も書いたが、「私ってすごいでしょ」の自慢しいタイプなら、そのご意向に沿って作ればいいだけで、考え込む必要まではない。 女社長さんの場合、ご自分のためというより、知り合いの経営者に協力するための動画になる。 たとえば以前から、見ず知らずの人同士が集まり、近隣を散歩

          思い出は美しすぎて

          久しぶりの案件で、ある方の半生を数分の動画にまとめる事になった。明日はその最初の打ち合わせのため、経営されているお店に伺う。 依頼主が具体的なイメージをお持ちなら、それに沿う形で制作する。 たとえば過去、スタジオを経営する方で自らが率いるバンドの演奏を撮った事がある。 このときは3セットのセッションを延べ120分収録し、日を改めご自宅を訪問した。 三脚でカメラを固定し、妻や子供、友人に向けたメッセージを順に映像におさめていく。 その場にいるからどうしてもその方の言葉が耳に

          思い出は美しすぎて

          働き方快覚

          仕事の関係で、娘が数日帰省していた。最近、会社内でトレーナーというポジションに昇格したという。 若い層をターゲットにした全国展開のメガネチェーンで、社員もパートもほぼその世代が占めている。低コストとオシャレなデザインがウリで、一度に数本購入する来店客も珍しくないようだ。 本人だってまだ28歳の(こっちから見れば)小娘だが、10代後半~20代前半の、より若い子たちを育てるというなかなかの重責である。 コーチングの要素があり、娘が一方的に指示を出すのではなく、 目標の達成に向け

          働き方快覚