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トラブルと決断の《甲州街道日記》 その3

Ⅲ. 12月27日(火)-1

 私の街道歩き(今まで、東海道と中山道など歩きました)のやり方は、まず車で目的の宿まで行き、そこからその日の出発の場所まで電車で引き返し、車の置いてある目的のホテルまで歩いておしまいという、尺取り虫方式で歩いています。
 理由は、簡単です。荷物を持って歩きたくないからです。いつもは、リュックサックに雨具と水分飲料だけ入れて、地図(ちゃんとあるける「〇〇街道」シリーズ)を見ながら歩いています。

 2日目は、いきなり決断です(といっても、昨夜のうちの決断ですが)。計画段階では、2日目は青柳駅前までブラブラ15キロほど歩く計画をしたのですが、青柳駅付近には宿がなかったのです。そこで、一番近い宿はと探すと茅野駅付近だったので、いつものようにその宿屋の駐車場に車を止める計画にしたのです。でも、予約した宿屋に駐車場がなかったので、仕方なく駅近くの有料駐車場を更に予約したのでした。

 しかし、昨日の晩御飯のあと、ビールと日本酒でホロ酔になりながら気づきました。明日、上諏訪から歩き始めるなら、そしてどうせ有料駐車場に止めるなら、上諏訪の有料駐車場に止めたらいいじゃないかと。そうすれば、茅野付近の有料駐車場に止めて、電車で茅野駅から上諏訪駅まで帰ってきて、それから歩き始めなくてもいいじゃないかと。

 つまり、いつもの宿屋に車を停める習慣に捕らわれていて、計画段階で上諏訪に車を停めることを思いつかなかったのです。思い込み(先入観とも言うのかな?)は、旅には厳禁です。

諏訪湖畔中央公園駐車場

 早速、宿屋でWi-Fiを繋いで上諏訪の駐車場を探し始めると、誰かのブログに「諏訪湖畔公園の駐車場が、無料だからお勧めだ」と書いているのを見つけました。なんと、無料です。これで即、ここに車を停めることを決断。地図を調べて見ると、そこは昨日行った片倉館の直ぐ近くでした。

 翌日、ナビでサクサクと諏訪湖公園の駐車場に到着。(ナビがなかった時代のことは記憶の彼方です。昔は、どうしていたのかな?)朝が早いので、まだ駐車場は空いています。他府県のナンバーの車が数台止まっていだけです。私と同じようなことを考えている人が多いのでしょう。
 リュックには、雨具とムヒと日焼け止めと帽子を常備しています。それに、4日分の下着と洗面道具と絶対忘れては行けないお金と地図とメガネ、それに1番大事な文庫本2冊(活字中毒なので、忘れると禁断症状が出ます。持っていったのは、ワシントン・ポーのシリーズです)を入れて準備完了。本日の目的地、JR中央本線「青柳駅」に向かって出発です。

1作目と2作目を持っていきました。

 車のカーテンを閉めて、中を覗かれないようにします。これが経験上、車上荒らし似合わない最上の方法です。車の中が見えなければ、わざわざガラスを割る価値がないという理屈です。
 意気揚々と出発して、50メートル程言ったところで、トラブルの予感がして振り返りました。これは、当たります。案の定、車のバックミラーが出たままです。つまり、車のロックを忘れてました。今日の2発目のトラブルです。

スバル インプレッサスポーツsti

 この距離から、まだ、鍵を書けることができるかどうか賭けに出てみました。ポケットから車の鍵をだして、ロックボタンを押したのです。嬉しいことに「ピッ」と音がしてウインカーが光りミラーが収納されました。(今日は、ついてるかもと一瞬思いました。いやいや「あなたの旅が、そんなわけない」ともう一人の自分が言い返してきました)ともあれ、50✕2=100メートル程無駄に歩かないですみました(私は、歩く距離の無駄に敏感なんです)。

 さて、地図を見ると、甲州街道は…上諏訪駅の反対側から始まるらしい。昨日、片倉館に来ているので、土地勘ができています。(インターネットの写真だけで、頑張ってビジュアル化してます…)

ここから、駅の反対側に
正面奥にみえるスロープを下って、甲州街道歩きは続きます!

 私のトラブル続きの甲州街道歩きは、更に続きます。


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