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【週末投稿】つれづれ有用植物#228(アブラナ科タネツケバナ属:タネツケバナ)

晩秋になり野草たちが枯れ始める頃、小さな野草たちのなかには冬の間に広げた葉で光合成を行い、エネルギーを少しづつ根にため込みます。
こよみ上春になるまだ寒い頃に他の野草が繁茂するより先駆けて、一気に蓄えた栄養を使って茎を伸ばし開花し、種を作る戦略をもつ植物があります。
その一つがタネツケバナです。

冬越しをする野草たちの多くは、ロゼットという形状で地面にぺったりを葉を這わせる方法を採り、霜による凍結を防いでいます。

【ロゼット状で越冬する タネツケバナ】

さてこの植物は、
日本全土に分布し、アジアの農耕地域に広く分布しているそうです。
平地の小川や水路ぎわ、水田、あぜ道、湿地などの湿った場所を好んで群生する様です。

花期は早春から初夏にかけて、3 ~ 5月ごろです。
花は茎の先端に白色の小さな4弁花を 10 ~ 20個つけます。花弁は白で、果実は棒状で上を向きます。

この植物の有用な所は
越冬している葉や、早春に出る若芽を食用にする事が出来るという点です。
花が開く前のロゼット状に広がったやわらかい若芽を、根際からナイフで切りとり、伸びた茎先ややわらかい若葉を摘みます。
アクは弱く水の冷たいところではかなり辛くなるそうで、クレソンに似ているそうです。
軽く茹でて水にさらし、おひたし、和え物、煮びたし、汁の実などにされます。

山の渓流沿いには大形の「オオタネツケバナ」が生息しています。
オオバタネツケバナは草姿がクレソンと大変よく似て辛味や香りが強く、よりおいしく食べられるそうです。

道端で食べられる野草を見つける アザミ・タネツケバナ・ハコベ 3月中旬(4分弱)
山里を歩くひと*道端の植物解説 様

■参考
庭に生えていた雑草「タネツケバナ」を食べてみた
もっと!自然の中で遊び隊 様


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