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【週末投稿】つれづれ有用植物#81(セリ科シャク属:シャク)

少々木陰になる湿った場所に好んで生える多年草で、山道の道端に生えてます。葉がニンジンに似ているので、山人参とも呼ばれています。
また、ワイルドチャービルとも呼ばれています。

このシャク(杓)は、セリ科なので葉や茎を千切って香りをかぐと、セリに似た香りがする山菜なのです。灰汁の少ない山菜で、湯がいてお浸しにしたり、天ぷらなどの料理でも美味しくいただけます。

■シャク採り(10分) 
くーねる 様
※画面がうまく表示されない場合は、全面表示でご覧ください。

シャクに似た毒草があるので、収穫する際は注意が必要です。
代表的なものは、ムラサキケマンという毒草です。

ムラサキケマン-猛毒

【毒草:ムラサキケマン】

葉の形がとても似ており、同じ場所に生えている事もあるそうです。花が咲く前の時期などは、見間違って収穫する恐れがあります。
本などでは、葉や茎をちぎってセリ臭がすれば「シャク」と判別する記事を見かけますが、シャクは時期や場所によって無臭に近い事もあり、香りだけで判断するのも危険だと思われます。

お勧めできる安全な収穫方法は、次写真の様に「蕾の状態」のもだけ収穫する事です。これならば、他の似た草と区別がつきやすいので、この状態のものだけを収穫すれば安全と言えるでしょう。

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心配な方は通販ハーブショプで「シャク苗」を購入して育てたものを収穫するのが一番安全です。

シャクは冬でも、地面にへばりついて越冬し、春に若葉を出します。
茎は直立し、上部で分枝して、高さは80-140cmくらいになります。葉は互生し、長い柄があります。3月末~4月に膨らんだ花芽が急速に伸ばして、5月~6月頃に白い花をさかせます。

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さて、シャクは「ヤマニンジン」という言い方もあるのですが、似た名称で「日本ヤマニンジン」というものがあります。こちらはセリ科シシウド属の植物で、「イヌトウキ」とか「日向当帰(ヒュウガトウキ)」とか呼ばれ、健康食品やサプリメントとして利用されています。
植物の名称はややこしいですね。

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生薬、セリの香りを生かした料理に活躍!トウキ(当帰)。


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